10年の軌跡とこれからの食育丸の内

レポート

去る3月に行われた「食育丸の内10周年記念パーティー」の様子をお届けします。

三菱地所が展開する「食育丸の内」プロジェクト
“働く人々が食を通して元気になっていくことが日本全体の活気につながるのではないか“
こうした想いから、2008年に「食育丸の内」プロジェクトは始動しました。総合ディベロッパーが街づくりを通じて「食」にフォーカスした取り組みは当時珍しいものでした。それから10年。230をも超えるプロジェクトが生み出されました。丸の内シェフズクラブメンバーをはじめ、エリアの500店舗を超えるレストランや、生産者や地域コーディネーターなど食を盛り上げたいという人々が共感をいただきつながることができたお陰です。この日はそのお祝いとこれからの食を共に考える一日となりました。

三菱地所執行役社長の吉田による開会の挨拶でパーティーがスタート。集まったシェフたちも様々なプロジェクト関係者との久しぶりの再会に思い出話に花が咲きます。

「食育丸の内」10年の軌跡

「前例のないビジネス街での食育活動は初めてづくしだった」と食育丸の内プロデューサーの井上友美は振り返ります。食育への熱意を一軒一軒シェフたちの元に足を運び有志を募り、仲間を募っていったこと、そしてシェフたちのアイディアを共に形にしてきたことなど…何より28万人の就業者を抱える丸の内で展開する「食育」だからこそ、影響力は大きく、シェフたちのメッセージ力や求心力が街づくりにおける食の力や可能性を広げてくれたと語りました。

そして食育を広げるため、人と人のつながりが育んだプロジェクトとして、青空市場さんやRebirth東北フードプロジェクトを紹介。
当時では珍しかったオフィス街でのマルシェも、青空市場 代表取締役 永島敏行さんの協力のもと、就業者や丸の内を訪れる人々と生産者との会話を楽しみ、安心・安全な食材を購入することができるマルシェは、設立当初から現在も取り組みを続けています。寺岡精工さんのお力添えで、量り売りをテーマにコミュニケーションが活発なユニークなマルシェに進化も遂げています。

そして2011年、東日本大震災後にスタートした「Rebirth東北フードプロジェクト」では、
被災地のシェフや生産者、丸の内シェフズクラブと三菱地所が一丸となり、東北の食材を使用したオリジナルの缶詰を開発し、売総数は10万個を突破しました。

様々なプロジェクトで日本各地と連携し、多くの人々と長い時間をかけて取り組んでいくことで、信頼関係を育むことができました。

これからの10年 Beyond2020

そしてパーティーの終盤では、これからの食育丸の内についてのトークセッションが開催されました。

〔登壇者の皆様〕
丸の内シェフズクラブ会長 服部幸應会長
ミクニマルノウチ 三國清三シェフ
青空市場 代表取締役 永島敏行さん
イル・ギオットーネ 笹島保弘シェフ
文化庁・日本遺産統括プロデューサー 本田勝之助さん
食育丸の内プロデューサー 三菱地所 井上友美

これからの10年、次へのステージ

永島敏行さん:「これまでの10年、毎週金曜日にマルシェを開催していくことで訪れていただいた方に認知していただき、ただ毎週物を売るだけではなく生産者とお客様のコミュニティが生まれました。さらに視野を広げ、ボーダレス化していく世界に順応していくためにもインバウンド対応やキャッシュレスにするなど訪れていく方のニーズにできる限り答えていきたいと思います。」

笹島保弘シェフ:「Rebirth東北フードプロジェクトでは地元の食材を使う、持続的に運営していくために地元の方を雇用するなど本当に画期的で素晴らしいプロジェクトだと参加して感じました。その後日本各地に訪れた際も、缶詰プロジェクトを知ってくださっている方、興味を持ってくださっている方がとても多く、地元の方や企業の方から私たちもやりたいです!と声をかけられます。これからの10年では私たちのやってきたことがそこで終わりではなく、波及させていく土台となり、やりたいと声をあげてくださる方の支えになりたいと思っています。」

本田勝之助さん:「これからの10年に向け提案させていただきたいのは、体験型のマルシェです。生産者から食育のノウハウと魅力を伝えながら販売し、その場で食べることができる。食べる前も食べているときも食べた後も食育を感じることのスペースをつくることで、日本でしかできない新たなコミュニティ空間が生まれるのではないかと感じています。」

三國清三シェフ:「これからの10年は世界につながりをつくり、食育を広げていくために
影響力のある方にまずは知っていただく、知っていただく機会をつくりたいと考えています。世界が注目する、ラグビーワールドカップ世界大会2019、2020年東京オリンピックの顧問も務めさせていただきますので僕ができることをまずはしていきたいと考えています。」

服部幸應先生:「世界の目標であるSDGsに皆様と力を合わせていきたいと考えています。
SDGsの目標の中17個中12個は食が鍵になるものです。どういうところにマーケットがみつけられるのか、私たちが今すぐ取り組めることはどんなところにあるのか、まずは皆様と時間をかけて話し合っていきたいと思います。」

井上友美:「改めて10年を振り返りますと、本当にたくさんのご縁をいただいて
様々なプロジェクトに挑戦してまいりました。
この10年、皆様と築いてきた地域のネットワークや食に関するノウハウを生かして、
本日お越し下さった皆様とともに、次のステージに歩んでいきたいと感じています。」
会場は熱気に包まれ、次なるビジョンを共有された時間となりました。

「人生100年時代」に向け、日本そして世界の人々へ食育の大切さ・健康の大切さを発信し続けていく「食育丸の内」は、これからも常に新しいファインディングとともに、ネットワークを駆使した展開を考え、進化するための歩みを続けていきます。

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