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みやこ下地島空港ターミナル開業記念企画 脇屋シェフが宮古島の“おいしい”を訪ねる「Miyako Emotional Trip」レポート①

『非加熱、非精製、無添加にこだわりぬいた純粋な蜂蜜づくり
自然の力でたくましく健康に育んだ生の蜂蜜のおいしさを実感』

宮古島の食旅の始まりは、純粋な蜂蜜づくりを追求している南西養蜂園から。さとうきび畑に囲まれたのどかな道を走り、島の東、保良地域へ向かいました。「いらっしゃい!」と元気よく迎えてくれた養蜂家のアティートさんから、「まずは食べてみてください」と勧められ、さっそく自慢の蜂蜜を味見。脇屋シェフは、「天然のパワーを感じる。おいしい!」と感激のひと声を上げました。

ヒーリングハニーと銘打った南西養蜂園の蜂蜜は、非加熱、非精製、無添加にこだわりぬいたもの。「主蜜源は、今うちの庭にも生えているビデンスピローサという自然の薬草。餌に砂糖水やコーンシロップは一切使いません。蜂が巣に蜜蓋をするまでじっくり待ってから完熟蜜だけを採取しているので、加熱処理も必要なし。風味と養分、酵素が生きたままの生の蜂蜜は栄養満点です」
その貴重な蜂の巣をアティートさんが見せてくれました。輝く黄金色の蜜蓋でうめつくされた巣を間近で見て、「すごい!これぞ自然が造形した美しさですね」と脇屋シェフ。

蜂の体につくダニ処理のための農薬や、病気対策のための抗生物質を使わないのも南西養蜂園の特徴です。では、どうやって蜂の健康を保つか。いろいろ試した結果、最善法として辿りついたのが、EM菌と自家製の乳酸菌を使った衛生管理だったそう。「なんでも自分で作るのが好きなんですよ」と、案内された庭には、自家製の肥料で育てたというたくさんの野菜。もぎたてのトマトを食べた脇屋シェフは、「酸味と甘みのバランスがいい。こういうものを毎日食べていたら元気になるね」と満面の笑顔に。

「そもそもどうして養蜂家になったんですか?」と、アティートさんの人生にも興味津々です。「12歳のときに学校の図書室で見た蜂の本で興味を持ったのが始まりです。それから趣味で養蜂を始めてみたらますますのめりこんで。日本各地や海外を旅しながら研究を続けました」

宮古島で本格的に養蜂を始めたのは2008年。現在は、森の中に約150個の巣箱を置き、年間で一斗缶80~100缶という量を採蜜するまでに。「12歳から約50年、ひとつのことをやり遂げているという生き様が素晴らしい。筋金入りの男という感じで感銘を受けました」

取材後、アティートさんのガイドで立ち寄った保良ビーチでは、脇屋シェフも裸足になり広い海に向かって深呼吸。10年ぶりに訪れたという宮古島のエネルギーを体いっぱいに浴び、素敵な旅の始まりとなりました。

(写真/大城亘(camenokostudio) 文/岡部徳枝)

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