【これからの食を考える 7つの質問】作家 大宮エリーさんが 外出自粛時に考えたこと
(PROFILE) 大宮エリーさん
作家、画家。東京大学薬学部卒業。映画、舞台、ドラマの作演出、エッセイに作詞にラジオパーソナリティーに活動はジャンルレス。エッセイに『生きるコント』(文春文庫)、『なんとか生きてますッ!』(新潮文庫)など。2012年よりアート活動が始まる。2016年十和田市現代美術館にて個展。昨年はミラノ、パリ、香港で画家として個展。最近ではクリエイティブマッスルを鍛える学校、エリー学園をオンラインで立ち上げ、どんな時代にも対応できる想像力をつけてもらおうと頑張っている。
(1) 外出自粛時に、なにか新しい習慣は生まれましたか?
家庭菜園が加速し、日々の必要なものの中で、育てられるものを自分の手で育てるようになりました。以前からレモンや大葉、トマト、万能ネギなどをベランダや階段で育てていましたが、免疫力を高める茶葉の栽培や家の時間を楽しむために毎日花を飾れるように、ひまわりなど花の種や苗を取り寄せて育てています。いつも神棚に飾っているお榊も、苗木を購入して育てています。また、お茶をブレンドして飲むようになったり、アロマオイルで自分のからだとこころを整えるようになりました。
(2) 改めて感じた、自分にとって大切なものはありますか?
やはり、今まで忙しすぎたのかもしれません。のんびりすること。深呼吸をする時間。朝日を見たり、夕日を見たり星を見たり。風に吹かれたり。そういうことをもっと大切にしたいと改めて思うようになりました。私は自然が好きなので、木々の間で時を過ごしたり、小川のせせらぎや、小鳥のさえずり。そういうものが、たまに、ではなく、日々必要なんじゃないかなと思うようになりました。自分をもっといたわらないと。
(3) 自宅での暮らしを楽しむアイデアを教えてください。
大好きな場所を作ること。例えば良い花瓶を飾った場所とか、お気に入りの食器ばかりの棚とか、居心地の良いソファーとか。また、天然石を部屋の窓際や、好きな場所に置くと部屋全体の氣が良くなって、軽くなる気がします。パワースポットに行かなくても、家がパワースポットだったら良いんですよね。そして台湾茶や日本茶など、好きなお茶を丁寧に淹れる。道具に凝るのも楽しいです。道具は先人がきちんと考えて作法を作っているから、その通りに淹れるとちゃんとおいしい。小さいけれど、丁寧な贅沢をするのが楽しむ秘訣です。また、からだの声を聞きながら、今からだとこころが欲している食材で料理を作ったり、アロマオイルを垂らしたお風呂に入ったりすることは楽しいですよ。
(4) この2か月の間で記憶に残っている食体験を教えてください。
土鍋で炊いた玄米ご飯に、ほぐし鮭と刻んだ自家栽培の大葉を混ぜたおむすびは、おいしかったですね。自家栽培のトマトで作ったカッペリーニもおいしかった。家で収穫した無農薬・無化学肥料のレモンでのレモンサワーは格別でした。そのレモンを知人に差し入れたら、それが塩レモンになって戻ってきて、タジン鍋に使ったら最高でした。
(5) AFTER/WITHコロナ時代の食にとって重要なキーワードはなんだと思いますか?
こころとからだが本当に喜ぶもの。自己免疫を高めるもの。
(6) コロナ禍の中であなたの価値観や人生観など、変わったことはありますか?
内に秘めていたものが加速しました。もっと自然に還るということ、もっとゆっくり生きるということ。
(7) より良い社会にしていくために私たちが教訓とすべきことはなんでしょうか?
コロナの時代に関係なく大切なことですが、真心と誠実さと愛だと思います。許し合うこと。そして自愛。分かち合うこと。質の良い情報を見極めて仕入れること。
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<他にも、こんな方々に聞きました>
株式会社スマイルズ代表 遠山正道さん
https://shokumaru.jp/7q-06/
ホリスティックビューティーコンサルタント CHICO SHIGETAさん
https://shokumaru.jp/7q-04/
フードプランナー 勅使河原加奈子さん
https://shokumaru.jp/7q-10/