Health Data Dictionary 女性が失いがちな栄養素、ミネラル。

あなたの身体はいま、何を必要としているか知っていますか?
「まるのうち保健室」に集まった測定結果から、取り組むべき課題とソリューションを紹介していきます。食事という楽しみの中に工夫を盛り込むだけでなく、ライフスタイルを見直すきっかけになるさまざまなアドバイスを掲載していきます。多様な選択肢から自分の身体に必要なものを選び取れるようになりましょう!

女性が失いがちな栄養素、ミネラル。

働き女子は、ミネラル不足!

ミネラルは、糖質、脂質、蛋白質、ビタミンと並び五大栄養素の1つなのですが、働き女子の現状は不足が目立ちます。働き女子のお悩みの原因を見てみると、「むくみ」はカリウム不足、「疲れ・慢性疲労」は鉄分不足、「便秘」にはマグネシウム不足と、ミネラル不足が原因の一つとなっています。

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ヘモグロビンが正常値でも、貧血?!

まるのうち保健室を訪れた働き女子が行ったヘモグロビン簡易測定(血液検査ではありません)では、ヘモグロビンの平均値が、12.7g/dL(最小値9.5g/dL、最大値15.9g/dL)でした。なんと、37%の働き女子は、400ccの献血を断られるHb12.5g/dL以下という結果に。ヘモグロビンの注意点は、体内の鉄の全てを反映しているのではなく、主に肝臓に貯められている貯蔵鉄(フェリチン)から補われる仕組みになっていること。いわばヘモグロビンはお財布の貨幣、貯蔵鉄(フェリチン)は銀行口座のような関係で、痩せ女子はヘモグロビン・フェリチンともに低い傾向にあり、鉄欠乏性貧血が心配されます。ヘモグロビンが正常でも、身体に貯蔵されているフェリチン(貯蔵鉄)が不足していることも多く、日本女性の3人に1人が隠れ貧血と言われています。

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減ってしまうのだから、補うことが必要な鉄分

女性が1日に必要とする鉄分の量は、10.5mg(月経量の多い女性は、より多くの鉄分を必要とします)。毎月の月経で損失する量は、約22.5mg。さらに、毎日、尿や汗、皮脂から、およそ1mgが体外へ。体内の鉄貯蔵量2〜5gをキープするためにも、毎日、10mg以上の鉄分を摂ることを意識してみましょう。

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貧血女子は、食後の飲み物にも注意!

日本女性が不足しがちな鉄分には動物性食品に含まれるヘム鉄と、食物性食品に含まれる非ヘム鉄とあり、吸収率はヘム鉄の方が優れています。貧血を意識してほうれん草やひじきを食べても非ヘム鉄はお茶の渋みの成分であるタンニンが吸収阻害因子になるため、貧血傾向の人は食後30分以内にダイエット茶や緑茶•コーヒー•紅茶などを避け、ほうじ茶や麦茶がおすすめと指導すると「知らなかった!」と驚きの声が多く寄せられました。

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