食育の丸の内

  1. 投稿者 : nonakayumi

働く女性が自分自身と向き合う時間をつくること、そして対話することの大切さを再認識していただくことを目的とした体験型ウェルネスイベント「Will Conscious Marunouchi 2022 まるのうち保健室〜私と向き合う時間〜」。10月27日(木)・28日(金)の2日間にわたって開催された本イベントのレポート【前編】では、伊藤華英さん(競泳元日本代表)と廣瀬俊朗さん(元ラグビー日本代表キャプテン)をゲストにお迎えしたオープニングステージを、【後編】では会場内の様子をご紹介しました。そして【番外編】でお届けするのは、会期2日目に「私の対話ステージ」で行われたフジテレビ『ノンストップ!』サミットの特別ステージの模様です。

更年期を学び、みんなで議論するステージ

10月28日(金)13:30、私の対話ステージ前に設置されたイスは女性のお客様でほぼ満席となり、にわかに高まる期待の中、いよいよその時を迎えました。会場に『ノンストップ!』のテーマ曲が響き渡り、司会を務めるフジテレビ渡辺和洋アナウンサーの掛け声とともに姿を現したのは、千秋さん、大神いずみさん。『ノンストップ!』の毎週金曜の恒例企画、主婦・女性が気になるテーマを生で徹底討論する「サミット」が初めてスタジオを飛び出して、丸の内へやってきました。

*番組でのオンエアは終了しています。

丸の内で議論するテーマは、「プレ更年期は30代から⁉ ホルモンとの付き合い方」。
千秋さん、大神さんは、いかに更年期を過ごし、どのようにホルモンと付き合っているのか、それぞれ経験や見解を語りました。また、ゲストのお二人の他に、公認心理士/臨床心理士の戸田さやかさん、まるのうち保健室プロデューサーの井上友美も登壇し、医療現場からの視点や都心で働く女性たちの声も交えながら進行。そんな『ノンストップ!』サミットの特別ステージの模様をお届けします。

【ゲスト】
千秋さん タレント
大神いずみさん タレント
【登壇者】
戸田さやかさん 株式会社ファミワン 公認心理士/臨床心理士
井上友美 三菱地所株式会社 まるのうち保健室プロデューサー
【司会】
渡辺和洋さん フジテレビアナウンサー

特別ステージ:テーマ「プレ更年期は30代から⁉ ホルモンとの付き合い方」

渡辺アナ:まずはゲストのお二人に質問です。何か更年期症状はありますか?

千秋さん:周りの人はよく「更年期」と言うけど、私自身、体の不調は全然ない。でも、以前、寝ている時に汗を超いっぱいかいたことがあって、そのとき「あ!更年期だ」って、家族に汗を触らせたことがある。

大神さん:更年期症状、私はフルコースできています。40歳を過ぎた頃から何だか体調がおかしいなって思い始めて、45歳くらいで「これは更年期だ」って認定しました。でも、現在53歳で、そろそろトンネルを抜けそうかなというところですね。

渡辺アナ:なるほど。では、そもそも更年期というのはどんな時期なのか? グラフにしたものがありますので見ていきたいと思いますが、戸田さん、詳しく教えていただけますか?

戸田さん:更年期というのは、思春期とか老年期とか、そういった誰にでもあるライフステージの1つです。女性の場合、更年期の時期に女性ホルモンの1つ「エストロゲン」の分泌量が急激に下がっていきます。エストロゲンは、肌のツヤ、髪の毛のハリ・コシといった美容にまつわる機能、認知機能、自律神経系のバランスにも影響するホルモンで、減少すると、大量に汗をかく、心臓がバクバクするなど、様々な体調の変化を起こす場合があります。日本人女性は平均50.5歳で閉経を迎えますが、その前後5年間が更年期症状の起きやすい時期です。ただ、自分がいつ更年期に入ったのかは、閉経が起きてから過去を振り返らないとわかりませんよね。そのため、更年期症状の備えとしては、体の状態を日々モニタリングし、もしかしたら?と自ら変化に気づくということが大切です。

渡辺アナ:更年期症状が出始めるのは45歳頃の方が多いわけですね。でも、それよりももっと早いタイミングで出る人もいるのでしょうか?

戸田さん:そうですね。いわゆる「プレ更年期」と呼ばれるもので、30代後半から不調を感じる人もいます。

渡辺アナ:プレ更年期ですか。まだ更年期の自覚がない年齢の時に、理由はわからないけど体調がおかしいということになると不安になりますよね。井上さんはまるのうち保健室のプロデューサーとして更年期にまつわる相談を受けることがあるそうですが、働く女性からはどのようなお悩みが寄せられていますか?

井上:頭痛とか、疲れやすい、眠れないとか、そういったお声を耳にすることはありますが、仕事を優先にし、生活習慣の乱れが原因だと思っている人が多いように感じます。プレ更年期というお話もありましたが、初期の頃は女性ホルモンが関係しているとはなかなか想像しにくいのかもしれませんね。

千秋さん:私は、自分が更年期になっているか、いないかが、いまだにさっぱりわかっていないんですけど、やっぱり更年期になるのは嫌なことなのかな? どれだけ怖いものかがよくわからないし、避けられるものなのかどうかもわからないので教えてほしい。

戸田さん:そうですね。更年期はライフステージの1つなので必ず全員にやってきます。でも、更年期症状は個人差があって、全くない人もいれば、大神さんのようにフルコースという方もいます。だから、生活やお仕事に支障があるほど重症な方は病院に行ったり、漢方やサプリメントを利用するなど、それぞれの状況に応じて適切な対処をすれば良いと思います。

大神さん:「ずっと頭が痛いけど、更年期だから仕方ない」と自分で勝手に判断するより、病院に行って調べてもらった方が安心ですよね。もしかしたら、実は脳に何か病気がある可能性もあるし、ホルモンバランスが崩れているせいですねとバシッと診断してもらえれば、自分の中で不調の受け止め方が違ってくると思うんです。

渡辺アナ:何も判断基準がないまま、自分だけで考えているとどうしたらいいのかわからない人が多いと思いますが、自分の状態を知ることができるチェックシートというものがあります。これは日本人女性特有の更年期症状の程度を把握するためのシートなんですが、ゲストのお二人は何点でしたか?


上の写真のチェックシートで、更年期指数の合計点による「指標」は次の通り。【0~25点】上手に更年期を過ごしています。年1回の健康診断を受けましょう。【26~50点】バランスのよい食事、適度な運動を行い、無理のないライフスタイルを送り、更年期障害の予防に努めましょう。【51~65点】産婦人科または更年期外来、閉経外来を受診し、薬などによる適切な治療、生活指導、カウンセリングを受けましょう。【66~80点】長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。【81~100点】各科の精密検査を受けましょう。更年期障害のみであった場合は、産婦人科または更年期外来、閉経外来などで長期の計画的な治療が必要でしょう。

千秋さん:私は「0~25点」のところだった。「怒りやすい・すぐイライラする」はもともとそういう性格なので4点。あと「疲れやすい」も昔からそうなので2点かな。

大神さん:私はチェック項目のすべての症状を経験していますけど、程度でいえば、最近は少しずつ弱くなってきたものもあるんです。合計は46点でした。

戸田さん:51点を超えると医療機関の受診を検討された方が良いのですが、それ以下の方は様子を見る形で大丈夫だと思います。また、特に60点以上の方は臨床的な観点から日常生活の支障が大きいと思いますので、直ちに受診することをおすすめします。

渡辺アナ:実際に、大神さんは病院へ行かれたことがありますよね?

大神さん:45歳くらいまでは「寝たら治る」と、その都度、症状をやり過ごしていたんですけど、ある時からめまいが強くなり、フラフラして立っていられなくなったので、原因を突き止めようと婦人科に行ったのが最初です。血液検査してもらったら「ホルモンバランスがめちゃくちゃです」って言われ、更年期だと認定していただいた。それまで何年間も我慢していたので、すでに更年期初心者ではなかったと思いますが、診断を下してもらったおかげでこれから1つ1つ対処していこうという覚悟ができました。でも、もう少し手前の段階で更年期の準備ができていたら、もっと穏やかに仕事も家庭生活もできたかもしれませんね。

千秋さん:私は何も症状がないし、病院は怖いのであまり行きたくない。だけど、理由がわからないまま体の不調を抱えているより、理由がわかった方が怖くないかなと思います。

大神さん:そう。自分の体の状態を知っていた方がどうにかできる術があるというか、1人で我慢していた期間の方がよほど怖かったです。

渡辺アナ:恐れずに病院に行くことが大きな前進になるということですが、受診をする場合、一体どんな検査をするのか、不安を持ってらっしゃる方も多いと思います。そして、病院に行く前の準備も大事ということで、そのポイントをご紹介しましょう。受診の際、いろいろ聞かれるそうなので、漠然とした記憶ではなく、前もってメモしておいて、正確に先生に伝えられるようにすることが大事なんですね。

戸田さん:月経の周期などは、その時に気分の変化とともにメモやアプリなどの記録しておくとスムーズで、3か月程度のデータをまとめておくと良いと思います。また、通常時と体調の悪い日の比較も診察の時に大事なポイントになったりするため、日々健康のモニタリングなど記録を取っておいて病院で伝えることも有効です。

大神さん:この質問事項は、私もすべて口頭で聞かれました。何も準備していなかったので、月経の周期とかうろ覚えでしたし、飲んでいる薬もメモしておくことも大切だと思いますね。

渡辺アナ:そして、診察ではどんな検査をするのか、その検査を受けてどういった対処法があるのかは、それぞれ大きく分けて4つあるそうです。

戸田さん:まずは採血をしてホルモン値を計る他、血糖値など一般的な項目も見て、他の病気が隠れていないか調べます。経腟エコーや細胞診なども、がんなどの他の病気がないかを確認するために行います。対処法は、更年期障害の初期の方は食事や睡眠など生活習慣の見直しの指導を受けることが多いですね。あとは、漢方やサプリを飲みながら経過を観察していくこともあります。血液検査の結果、ホルモン値が低い場合にはホルモン補充療法になり、ホルモンを補充する薬、貼り薬や塗り薬などを使うようになります。

大神さん:私はめまい緩和のために、最初はプラセンタのサプリを飲んでいました。でも、いよいよめまいが激しくなった時に、病院でホルモン補充療法が良いのではないかと言われて、今「メノエイドコンビパッチ」というシールをお腹に貼っています。あと飲み薬を飲んでいたら、こんなに違うんだ!と驚くほどめまいがなくなりました。

渡辺アナ:思いきって病院に行けば、きっと自分に合う解決方法が見つかるわけですね。井上さん、まるのうち保健室には「病気に行って症状が緩和されました」という声も寄せられていますか?

井上:はい。やはり病院に行くまでが時間がかかってしまうとか、どんな検査をされるんだろうという不安をお持ちの方は非常に多いようです。でも、ネットで調べるよりも、治療を経験された身近な方から直接お話を聞いた方が一歩踏み出す勇気が出ると思います。

渡辺アナ:更年期と向き合う上で、周囲の人とのコミュニケーションをとることも大切ですよね。実は今回、大神さんからお悩みを1つお預かりしています。「家族にどこまで相談するのか悩む」とのことですが、これはどういったお悩みでしょうか?

大神さん:それはですね。どうしても体がつらい時は横になったりするわけですが、そうすると夫や子どもが「お母さん、今日なんかダラダラしてるね」とか「昨日、飲み過ぎたのかな」とか言われて、全然いたわってもらえないんです。夫には言えたとしても、子どもは心配しちゃうかなと思って、体調が悪いとはあまり言えないですしね。ある日、本当につらかったので「今日は1日寝かせてもらいます」って寝たことがあって、そのときは家族も少しわかってくれたみたいですが、いまだに伝え方には悩んでいます。

戸田さん:更年期症状は病気ではないということで、自分自身も軽視しがちですし、周りの方も軽く見てしまうところがあると思います。でも、一般的な知識として「更年期の女性はこのような苦しい症状が起きやすい」「そのときは家族のサポートが必要で、家事を代わってあげようか、無理しないでと声をかけてあげるだけでも安心する」ともっと広く認知されて、実践していただけるご家庭が増えると良いですよね。私が一番効果的だと思うのは、お父さんが子どもに対して「お母さんは具合の悪い日があるんだから、俺たちで助けよう」と言ってくれることです。

大神さん:夫からそんなことを言ってもらえたら泣いちゃうかも。

千秋さん:私はこういう場にそぐわない発言かもしれないんですけど、少し年上のママ友が多くて、更年期だという話が出た時に「カッコいい」と思った。私も早く更年期って言いたい、みたいな。で、ちょっと眠たい時も「仕方ないよ、更年期だから」って言ったり、家で「私、更年期だから」っていっぱい言っていたら、娘から「ウソでしょう」と言われるようになった。でも、昔は更年期と聞くとおばさんの病気というイメージがあって、私は絶対なりたくないと思っていたけど、年齢が近くになったら考え方が変わって、どうせみんながなるなら、私も早くなって「カッコいいでしょう」と言えた方が良いって思えてきて。更年期がポップなものというか、恐いものというより大人になった印として、誰でも普通に通り過ぎる信号みたいな感じになれば良いなと思います。

大神さん:千秋ちゃんらしい。こないだね、友達とおしゃべりしながらご飯を食べていた時に、2人揃ってダーッと汗をかいたんです。2人ともホットフラッシュになっていることに気づきながら、お互いに何も言わなかった。本当は「今、キテるでしょう」って笑い合えたらいいのに、何となく言いにくいんですよね。

千秋さん:私も、ママ友が「汗をいっぱいかくので、冬でもハンカチがいる」って話していた時に「へー」とか言ったんだけど、私が汗をかいた時に「私も更年期になった」とすぐ言いました。私にとってはタブーとかではなくて、久しぶりに会っても「更年期どうした?」「私はまだかも」「もう過ぎたかも」みたいな話を気軽にしています。

大神さん:私も更年期とは長いお付き合いになってきて、そろそろトンネル抜けるかなというところにきていますけど、最初、具合が悪くなった時よりは今の方が話をしやすくなっていると思います。ほんの少しの間で時代の空気が変わったというか。以前は「更年期」というと年寄り扱いみたいな言葉を返されたんですけど、今はみんなに受け止めてもらいやすくなったので有難いなと思うし、病院で気軽に相談しやすくなったこともあるので、自分の症状を正しく知って、きちんと更年期と向き合える世の中になったら良いなと改めて思いました。

井上:お二人のお話を伺っていたら、自分が更年期を迎えた時も怖がらずにいられそうだと思えました。また、ママ友など女性同士なら比較的話しやすいことも、職場の中で声を上げられず、病院に行けずに困っている人も多くいますので、企業の皆さまにも本日のお話に耳を傾けていただいて、それぞれの職場環境に生かしてもらえたら嬉しいなと思いました。

更年期は、国籍も関係なくすべての人が経る時期だからこそ、大人の印としてもっとカッコいいイメージになれば良いよねと話す、千秋さん。公には話題にしくいところもあるという更年期障害について、率直に語ってくださった大神さん。更年期に立ち向かう働く女性たちの勇気となる言葉が詰まったステージになりました。


「Will Conscious Marunouchi 2022 まるのうち保健室 〜私と向き合う時間〜」開催概要
【開催日時】2022 年10 月27 日(木)・28 日(金)各日11:00〜19:30
【開催場所】丸ビル1 階マルキューブ(東京都千代田区丸の内2-4-1)*参加無料
【主催】三菱地所株式会社
【協力】株式会社ファムメディコ、株式会社ファミワン、神奈川県立保健福祉大学
【パートナー企業】アシックスジャパン株式会社、アンファー株式会社、株式会社eminess、株式会社エポラ、株式会社SMILE CREATE GROUP、株式会社ブレインスリープ、株式会社ベジモ、ライオン株式会社(五十音順)
【企画協力】フジテレビ『ノンストップ!』

10 月27 日(木)・28 日(金)に開催された「Will Conscious Marunouchi 2022 まるのうち保健室〜私と向き合う時間〜」。働く女性が自分自身と向き合う時間をつくること、そして対話することの大切さを再認識していただくことを目的とした体験型ウェルネスイベントです。「食」の大切さから女性特有の疾病リスクまで、女性の体と心の健康のために役立つ幅広いテーマの情報発信を行いました。多くの女性たちで賑わった2日間のイベントの様子をレポートします(記事の後編/前編を読む)。

心地良い時間の流れる会場へ

伊藤華英さん(競泳元日本代表)と廣瀬俊朗さん(元ラグビー日本代表キャプテン)をゲストに迎え、賑やかに開催したオープニングステージ後の会場は、ゆっくりとした心地良い時間に包まれていました。

そんな会場内の様子をこれよりご紹介します。


丸の内仲通りに面したドアから丸ビルへ入ると、すぐに目に飛び込んでくるのが「私と向き合う時間」という文字。大きなパネルボードがお出迎えしてくれました。

実は、このパネルもイベントの企画の1つ。
来場者は、テーブルに用意された三日月形の付箋を1枚手に取り、心、体、未来をキーワードに「今、自分にかけてあげたい言葉」を記入します。三日月形の付箋は、名付けて「Voice Card」。書き終わった「Voice Card」はパネルボードに貼ってもらって、できるだけ多く集めていくことで、働く女性たちの声を可視化するという企画です。


オープニングステージのゲストのお二人も「Voice Card」に記入しました。

パネルボードを通り過ぎれば、会場が広がっています。
会場内で、常に多くの人で賑わっていた場所といえば「私と向き合うカウンター」です。


5 つのテーマ「食・免疫力の回復」「適度な休息と運動」「セルフケア・自律神経の調整」「エイジングケア・更年期」「未来を考える対話」に関連のある企業のサービスやプロダクトが並ぶカウンターで、スタッフと会話しながら知識や情報を得ることができる場でした。


ランステーション、カフェを併設した総合ストア「ASICS RUN TOKYO MARUNOUCHI」は、「歩く」と「走る」、「アクティブに動く」を支えるプロダクトを展示していました。


会話をしながら自分に不足している栄養素を考え、相談できるカウンター。こちらを利用すると不足栄養素が詰まったスイーツを1つもらえました。抹茶のポルボロン(タンパク質)、枝豆のバーチディダーマ(鉄)、ピスタチオとケールのクッキーサンド(マグネシウム)、プルーンといちじくのバー‎(食物繊維)。


女性のデリケートゾーンのお手入れをテーマにしたこちらでは、新商品「Femtur(フェムチャー)」のタッチ&トライを体験できました。この商品を使うとフェミニンフローラ(デリケートゾーンの常在菌)のバランスを整えてくれるそうです。


ウィメンズ整体サロン「POWWOW Premium 丸ビル店」は、マルチリフトローラーによるミニ施術を実施。POWWOWオリジナルのマルチリフトローラーは、自宅で腹筋+全身がほぐせる優れものです。


まるのうち保健室で現在進行中のプロジェクト「働く女性 健康スコア」のアンケートで、ひとりひとりが私と向き合う時間を。植物療法士が調合した“お野菜以上、お薬未満のハーブティー”のブランド「Herb Are You?」をいただき、ホッと心を緩めながら、自身の健康のコンディションと向き合います。


「働く女性 健康スコア」のアンケートは、スマートフォンより回答できました。


こちらは「私たちの対話ステージ」。
オープニングステージの終了後も多彩なテーマのステージが目白押しでした。

写真は、テーマ「聞いてみたかった!妊活の最新トレンド」。株式会社ファミワン所属の不妊症看護認定看護師・西岡有可さん(写真左)と公認心理士/臨床心理士・戸田さやかさん(写真右)が登壇され、将来の選択肢として「卵子凍結」の可能性を話してくれました。

さらにこの「私たちの対話ステージ」では、会期2日目にフジテレビ『ノンストップ!』サミットを開催。ファミワン所属の公認心理士/臨床心理士・戸田さやかさんもご登壇し、「プレ更年期は30代から⁉ ホルモンとの付き合い方」というテーマの下、熱のこもったトークが繰り広げられました。
その様子は、イベントレポート【番外編】へ続きます!

>>イベントレポート【番外編】に続く
フジテレビ『ノンストップ!』サミットを開催!ゲストは、千秋さん&大神いずみさん


「Will Conscious Marunouchi 2022 まるのうち保健室 〜私と向き合う時間〜」開催概要
【開催日時】2022 年10 月27 日(木)・28 日(金)各日11:00〜19:30
【開催場所】丸ビル1 階マルキューブ(東京都千代田区丸の内2-4-1)*参加無料
【主催】三菱地所株式会社
【協力】株式会社ファムメディコ、株式会社ファミワン、神奈川県立保健福祉大学
【パートナー企業】アシックスジャパン株式会社、アンファー株式会社、株式会社eminess、株式会社エポラ、株式会社SMILE CREATE GROUP、株式会社ブレインスリープ、株式会社ベジモ、ライオン株式会社(五十音順)
【企画協力】フジテレビ『ノンストップ!』

10 月27 日(木)・28 日(金)に開催された「Will Conscious Marunouchi 2022 まるのうち保健室〜私と向き合う時間〜」は、働く女性が自分自身と向き合う時間をつくること、そして対話することの大切さを再認識していただくことを目的とした体験型ウェルネスイベントです。「食」の大切さから女性特有の疾病リスクまで、女性の体と心の健康のために役立つ幅広いテーマの情報発信を行いました。多くの女性たちで賑わった2日間のイベントの様子をレポートします(記事の前編/後編を読む)。

上の写真:本イベントのオープニングステージにゲスト出演した、伊藤華英さん(競泳元日本代表)、廣瀬俊朗さん(元ラグビー日本代表キャプテン)。ステージ終了後、会場内の「私と向き合うカウンター(体験コーナー)」を見学されました

今、すべての女性に届けたい話題とアイテムが集合

時は初日の正午過ぎ、会場内をぐるりと見渡せば、お昼休み中のオフィスワーカーからベビーカーを押すお母さんまで、様々な女性たちが足を止め、興味深そうに話を聞いたり、商品を手に取ったり、アンケートに答えたり、思い思いのひとときを過ごしていました。

丸の内仲通りに面した窓の向こうに緑を臨む、丸ビル1階マルキューブで開催されたイベント「Will Conscious Marunouchi 2022 まるのうち保健室〜私と向き合う時間〜」は、穏やかな時間が流れる空間の中、働く女性たちに向けて力強い発信を行い、盛況のまま2日間の会期を終えました。

本イベントのコンテンツは、主に以下の3つです。

◆私たちの対話ステージ(メインステージ)
専門家をお招きして知識を深めるステージ。日々の暮らしに活かせるノウハウ、セルフメンテナンス、自分らしい生き方など、2日間を通じて全7つのステージ企画を行いました。
>>28日(金)には、フジテレビ『ノンストップ!』サミットを開催!ゲストは、千秋さん、大神いずみさん(イベントレポート【番外編】へ)

◆私と向き合うカウンター(体験コーナー)
本イベントの5 つのテーマ「食・免疫力の回復」「適度な休息と運動」「セルフケア・自律神経の調整」「エイジングケア・更年期」「未来を考える対話」を体験できる、今の自分自身の状態と向き合うコーナーです。

◆まるのうち保健室ラウンジ(相談ラウンジ)
女性のライフイベントや健康についてリラックスして気軽に学び、対話ができる、ウォークインで立ち寄れるラウンジ。体の不調から職場での悩みまで、何でも気軽に相談することができます。また、「PMS・月経」「更年期」「プレコンセプションケア(プレ妊活)」「女性のホルモンバランスを『食』で整える」の4つのテーマのセミナーを開催。

オープニングステージ注目!
ゲストは伊藤華英さん&廣瀬俊朗さん

10月27日(木)11:00~のイベントの幕開けを飾るオープニングステージでは、競泳元日本代表の伊藤華英さん、元ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗さんをお招きしてトークセッションを実施。働く女性たちがより日常を過ごしやすくなるためのヒントが詰まったステージになりました。

まずは、このオープニングステージの様子をお届けします。

【ゲスト】
伊藤華英さん スポーツ科学博士/競泳元日本代表/一般社団法人スポーツを止めるな 理事/1252プロジェクトリーダー
廣瀬俊朗さん 株式会社HiRAKU 代表取締役/元ラグビー日本代表キャプテン/一般社団法人スポーツを止めるな共同代表 理事)
【登壇者】
佐々木彩華さん 株式会社ファムメディコ 取締役CVO/薬剤師
岡本真澄さん 神奈川県立保健福祉大学 イノベーション政策研究センター研究員
井上友美 三菱地所株式会社 まるのうち保健室プロデューサー


冒頭には、まるのうち保健室プロデューサー井上友美が登壇。ご挨拶するとともにイベントの趣旨を説明しました。


その後、神奈川県立保健福祉大学の岡本さん(写真左)が、昨年度の3月に発表した「働く女性ウェルネス白書2022」について紹介。その分析データから浮かび上がってきた、働く女性の就労実態や健康意識・課題などを説明しました。

続いて、株式会社ファムメディコの佐々木彩華さん(写真右)が説明してくださったのは、現在進行中のまるのうち保健室の取り組みについて。働く女性の健康実態を調査し、企業やコミュニティで活用できる指標を作成する「働く女性の健康スコア」と、女性特有の疾患や妊娠準備のために開発した「まるのうち保健室オリジナル健診プログラム」を紹介しました。

そして、いよいよトークセッションが始まりました。

トークセッション:テーマ「“自分らしく”あるためにひとりとみんなができること」

トークテーマは「“自分らしく”あるためにひとりとみんなができること」。
テーマに合わせて用意した3つのキーワードに従って、ゲストの伊藤華英さん、廣瀬俊朗さんにご自身の経験談やアイデアなどをお聞きし、日頃から不調に悩む女性たちへメッセージを発信しました。

トークテーマ「“自分らしく”あるためにひとりとみんなができること」
◆キーワード1:女性特有の症状やケア
◆キーワード2:ベストパフォーマンス・チーム力
◆キーワード3:見える化することの意義


【TALK SESSION】

井上(司会):今回、伊藤さん、廣瀬さんをゲストとしてお招きしたいと思った理由の1つに、お二人が活動していらしゃる「1252プロジェクト」があります。まずはこちらのプロジェクトについて教えていただけますか?

伊藤さん:ありがとうございます。みなさん「1252」という数字を聞いても、何のこと?と思いますよね。1年は52週間あり、そのうちの約12週間は月経期間にあたるということを数字で示したくて、また男性にも知ってもらいたくてこの名前にしました。1252プロジェクトは女子学生のアスリートたちに向けて、自身の月経の周期など、女性の体に関する医学的な知識を学んでもらうための活動です。東大病院と連携して教材を作り、誰でも気軽に見やすいようにインスタグラムを通じて発信しています。

廣瀬さん:最近、僕も娘に生理がきまして。そのこととどう向き合ったらいいのか、このプロジェクトを始めるまで全くわかりませんでした。今は「生理がきたら赤飯炊く」という時代ではなく、婦人科のことを学び始めるきっかけになる出来事。男性のみなさんにもぜひ関心を持っていただきたいと思います。

井上:一番身近な自分の体のことなのに、月経も、妊娠・出産も、義務教育の中で接することはほとんどありませんし、きちんと学べる機会は少ないですよね。だからこそ、学生の方へアプローチするという点にすごく意義があると感じました。

伊藤さん:私自身、水泳競技をやる中で月経のことで相当悩んでいましたし、体重制限のある競技をやっている人は無月経になってしまう場合もあります。10代で無月経になってしまうと骨が成長できず、今後の人生に大きな影響を与えることになりますよね。体のコンディションとアスリートとしてのパフォーマンスの密接な関係を考えながら、1252プロジェクトに取り組んでいます。

◆キーワード1:女性特有の症状やケア

井上:本日のトークテーマ「“自分らしく”あるためにひとりとみんなができること」の1つ目のキーワードは「女性特有の症状やケア」です。伊藤さんは先ほど、以前は月経のことで悩んでいらしたとおっしゃっていましたが、アスリートとしてコントロールできない女性特有の症状をどのように乗り越えてきましたか? エピソードがあれば教えてください。

伊藤さん:私が陸に上がってから10年、その間にだいぶ時代が変わってきたなと感じています。当時は、薬=ドーピングにつながるというイメージがあって、ピルを飲むという選択をすることは簡単ではありませんでした。でも、オリンピックが内定したら、期間中ずっと月経期間にあたってしまうということがわかり、病院で中容量ピルを処方してもらうことになりました。時期をずらすだけなら中容量ピルを1回飲むだけでいいのです。ただ、飲んだら体重が4~5キロ増えてしまって、結局、力を発揮することができなくて。そのとき、コンディションを整えられなかった悔しさ以上に、月経に対する知識がなかったこと、自分で判断できなかったところに大きな後悔がありました。ピルを飲むなら、どんな副作用があるかをしっかり知りながら、4年間のうちに計画的にコンディショニングをしていくべきだったな、と。大学院時代は、低用量ピルを服用して不正出血に悩んだこともありますし、紆余曲折を経てようやく今は落ち着きました。

井上:まるのうち保健室「働く女性 ウェルネス白書2022」の調査では、都心で働く女性は全国平均の約5倍の人がピルを服用していることがわかりました。ピルの正しい知識が広まりつつあり、時代がようやく変わってきつつあるのを感じますね。

伊藤:そうですよね。女性は10代で月経が始まって50代まで付き合う人が多いそうなので、気持ちよく仕事をしたり、毎日を笑顔で過ごすための選択肢として、自分でホルモンバランスを調整することも大切だと思います。まるのうち保健室などを活用しながら女性のみなさんにももっと知ってほしいですね。

◆キーワード2:ベストパフォーマンス・チーム力

井上:次のキーワードは「ベストパフォーマンス・チーム力」です。廣瀬さんは、ラグビー日本代表のキャプテンもお務めになられましたが、自分がつらい状況のときに、周囲の環境や人の支えがあったのではないでしょうか。

廣瀬さん:すごく大事な観点ですね。現役時代は毎日キツい練習をしないといけなくて、「しんどい、嫌だな」と思っていましたが、近くに雑談ができる仲間がいるだけで気持ちが楽になったり、「次はこうしてみたら?」とアドバイスくれる人がいてくれたおかげで「よし、がんばろう」とモチベーションが保てました。だから、周囲の環境や人の支えというのは大切で、たとえば会社なら、上司に自分の考えていること、抱えている課題を素直に相談できるような関係性があると良いですよね。僕の場合は、エディー・ジョーンズという監督がめちゃくちゃ怖かったんですけど、その間にいた日本人のコーチに声をかけもらって助けられたこともあったので、もしかしたら第三者的な立場で少し離れたところから助けてくれる人も有難いですよね。周囲に自分の声を聴いてくれる人がいる環境があってこそ、自分のパフォーマンスが維持できるのだと思います。

井上:もしチームの中に苦手な方がいたら、どのようにコミュニケーションとりますか?

廣瀬さん:その人にもその人なりの正義があると思うので、同意はできなくても理解することが大事かなと思います。伊藤さんはどうですか?

伊藤:苦手な人がどんな人か気になって、すごい調べます。逆に好きなところを見つけたいし、会話をしたいと思って、逆に積極的にコミュニケーションとろうとするかも。どんな人とも対話を大事にしたいなと思っています。

◆キーワード3:見える化することの意義

井上:3つ目のキーワードは、「見える化することの意義」です。これまで話を伺っていて、伊藤さんは自分のコンディションがなかなか見えづらい状況で、大舞台に臨まれ、いろんなご苦労をされてきたと思いますが、「見える化」と聞いてどのようなことを思いますか?

伊藤さん:私の場合、自分の気持ちを「書くこと」をよくやっています。実は、自分はこんな風に思っていたのかとか、自分がこんなことで嫌な気持ちになったのかとか、書いてみると改めて気づくことが多いのです。自分の気持ちを知ると、気持ちを整理することができて、私と対話することになります。月経についても、周期をチェックしたり、基礎体温を計るだけで、体の中で起きていることが数値化されて見えるようになるので、コンディションを整えやすくなり、次のアクションにつなげられると思います。

井上:気持ちを書いたり、スコア化すると、誰かに自分のことを伝えるときの共通言語になりますよね。先ほど、廣瀬さんから上司とのコミュニケーションという話がありましたが、男性の上司に話しづらい生理のことも、コンディションシートのようなものがあれば、それを見せるだけで間接的なコミュニケーションになりそうですか?

廣瀬さん:そういうものがあれば、ファクトやデータをもとに声がけができるので良いなと思いました。もし自分が上司だったとして、女性部下の体調悪そうなときに「大丈夫?」とか「最近どう?」とか、恐れずに声がけする勇気が持てそうですし、女性の側はそんな上司をぜひ温かく見守ってほしいですね。今の時代、男性たちも学びの過渡期だと思いますし、お互いが歩み寄りながら、より良い社会を作っていけたらいいなと改めて思いました。

学生アスリートも働く女性たちも、体の不調を見える化し、自分と向き合う時間を作ってほしい。女性1人1人が自分と対話することでパフォーマスが上がり、企業にも社会にも女性たちの力が最大限に生きてきますよね。性差の違いにおける体や心の健康について、男女共に学び支え合う──28万人のビジネスパーソンが集うここ丸の内から、これからの働き方や社会のありかたのヒントが詰まったトークセッションとなりました。

この後は、心地良い時間の流れる会場の風景をご紹介します。
イベントレポート【後編】へ!

>>イベントレポート【後編】へ続く
“体験”と“会話”に満ちた会場の風景をめぐる

>>オープニングステージに関するプレスリリースはこちら(PDFダウンロード)
2日間限定の「まるのうち保健室〜私と向き合う時間〜」体験型ウェルネスイベント オープニングステージに伊藤華英さん、廣瀬俊朗さんがゲスト登壇(掲載URL)

丸の内にある名店3軒でそれぞれ開催


左は「恵比寿 笹岡」の笹岡隆次さん、右は「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」のステファノ・ダル・モーロさん

10月28日(金)に初開催したイベント「Farm to Table」は、EAT&LEADと丸の内シェフズクラブのコラボ企画です。丸の内エリアにある3店舗、日本料理「恵比寿 笹岡」、イタリア料理「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」、フランス料理「Sens & Saveurs」が参加しました。

当日、参加者が集合した場所は、2022年5月に大規模リノベーションが完了した大手町ビルの屋上。約4,000m²の屋上空間「Sky LAB」に併設された、都内最大級のシェアリング型コミュニティ IoT 農園「The Edible Park OTEMACHI by grow」です。この農園でシェフと一緒に収穫体験をし、その食材を使った特別メニューを各レストランで楽しみます。

そして今回、密着取材したのは「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」の総料理長、ステファノ・ダル・モーロさんでした。

丸の内で摘み立てのハーブを使える贅沢


左は、この農園を運営するプランティオ株式会社の共同創業者/CEO 芹澤孝悦さん。本イベントは芹澤さんの農園案内からスタートしました

「The Edible Park OTEMACHI by grow」は、いわゆる区画貸しの農園ではありません。海外では一般的な“共同栽培型”。園内の野菜をみんなで育て、農園の楽しさを共有するコミュニティとして機能しています。

「この農園の野菜を育てているのは、近隣のオフィスワーカーや飲食店、住民など、農業のプロではありません。誰でも栽培を可能にしているのが、私たちが開発した、growと呼ばれるナビゲーションシステムです。プランターに挿したセンサーが温度や日照などのデータを収集し、AIが水やりや間引きの必要性を通知。それによって、知識や経験を問わず、あらゆる人が楽しく野菜を育てられる仕組みがあるのです」(プランティオ株式会社の共同創業者/CEO 芹澤孝悦さん)。

こうした都市型の農園について、ステファノシェフは料理人として期待を寄せていると話します。「イタリアの田舎のレストランは店のすぐ近くに畑があって、毎朝、そこで育てている野菜やハーブを摘みながらメニューを考えるんです。特に摘み立てのハーブは香りが良いので、素材の味を大切にするイタリア料理では、新鮮なハーブを使うことがとても大切。以前から東京でも同じように料理がしたいと考えていたので、こうした農園が丸の内にできてとても嬉しいです」。

この日、収穫を体験したのは、ミント、バジル、ベビー小松菜、ピーマン。「どんなハーブが料理に適しているか」「どう調理すると美味しく食べられるか」など、シェフとの会話も楽しみながら、料理に使う野菜を参加者全員で収穫していきました。

「天候に恵まれない日々が続いていましたが、無事に収穫ができて嬉しいです」と話すのは、食に興味があり、以前からこの農園を利用しているという参加者の大学生。他にも、今回の「Farm to Table」に参加したことで農園の存在を知ったというオフィスワーカーは、「職場の近くにこんな場所があったなんて驚きました。これが一体どんな料理になるのか楽しみです」と、新鮮な体験を楽しんでいる様子でした。

ひと通りの収穫を終えたら、いよいよレストランへ。ステファノシェフは「先に行って仕込んできます。楽しみにしていてください」と一足先に、笑顔でお店へ向かっていきました。

野菜の個性を引き出すシェフの技に感動

到着したのは、丸ビル36階にある「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ」。レストランの厨房にお邪魔してみると、早速、採れたての野菜が調理されていました。火にかけられていたのは、ピーマンです。濃い緑色がみずみずしく、これだけでとても美味しそう。今回、ステファノシェフが作る特別メニューは全部で5品。先ほど収穫した野菜のほか、東京野菜もふんだんに使い、どれも野菜を主役にした彩り豊かな料理になると言います。

一方、メニューの内容を知らされていない参加者たちは、期待で胸がいっぱいの様子。この頃には参加者同士の交流もあり、隣り合った人同士での会話も弾みます。家庭菜園をしている人が多いようで、育てている野菜についての話にも華が咲きました。

まず運ばれてきたのは、アペリティーボです。小平市のカリフラワーのボイルをモンブランのような一口サイズに仕立てた一品。続いて、ストゥッツィキーノ(付き出し)は、カボチャのスープ。ムース状の濃厚なスープで、まるでスイーツのよう。2品続けて可愛らしい見た目と優しい味に、緊張もほぐれます。

そして、いよいよ収穫した野菜を使った料理が運ばれてきました。前菜となるアンティパストは、6種類以上の野菜やハーブを使ったパイ。具材は、ソテーしたしいたけ、蒸したにんじん、グリルしたあやめ雪かぶ。パイの上には収穫したピーマンのソテー、セミドライのミニトマト、ボイルしたカリフラワーなど。ひとつずつ調理法を変えることで素材の持ち味を最大限に生かす、手の込んだ一品です。

複雑な味を絶妙にまとめたシェフの技に、とある参加者は「野菜だけしか使っていないとは思えないほど、旨みのようなものを感じます」と驚き、また、お父さんと一緒に参加していた小さな姉妹は「いつも食べられないピーマンが食べられた!」と笑顔でいっぱい。自分で収穫したからこそ、感動もひとしおです。

さらにサプライズとなったのは、添えられているバジルとミントを合わせたソース。アイデアの面白さはもちろん、摘み立てでしか出すことができないフレッシュな香りに、多くの参加者たちが魅了されていました。

そして、今回のコースの主役、小松菜のソースを使った緑鮮やかなパスタの登場です。皿が運ばれてくる度に、「どんな料理だろう」「収穫した野菜はどれだろう」と参加者たちの目が釘付けになるステファノシェフの料理ですが、農園の豊かな緑を想起させる美しいパスタにはひときわ大きな声があがりました。

この日に使われた小松菜は、国分寺で栽培されたもの。そして、先ほど収穫したベビー小松菜も添えられています。小松菜と言えば、全国4位の収穫量を誇る、東京を代表する野菜。今回のイベントにもぴったりな食材です。ペースト状にした小松菜のソースにはイタリア産グアンチャーレの香ばしい香りと旨みをプラスし、仕上げにペコリーノロマーノチーズをひと削り。実に食欲をそそる一品に仕上がりました。

デザートを経て、最後にステファノシェフの挨拶で会の終わりを迎えます。

「イタリア料理は、食材ひとつひとつの味を感じることができるシンプルな料理。だからこそ、新鮮なものを使うことに大きな意味があります。一番良いのは、食材の様子を毎日見ながら、使う直前に収穫して、サッと料理に使うこと。市場を通じて仕入れたものでも、今日のようにすぐ近くの畑で採れたものには敵いません。何より、毎日畑を見ることで、土地にも愛着が湧いてきます。このイベントをきっかけに、そうした地産地消の魅力が少しでも伝わったら嬉しいです。今日はありがとうございました」。

屋上農園とステファノシェフの料理を通じて、五感で堪能した「Farm to Table」。実際に“地産地消”を体験し、丸の内の新たな可能性を感じながら、驚きと感動にあふれた1日となりました。


*「Farm to Table 」は、「東京味わいフェスタ 2022(TASTE of TOKYO)」連動企画として開催しました。

10月28日(金)に初開催した「Farm to Table」は、「東京味わいフェスタ 2022(TASTE of TOKYO)」の連動企画として行いました。同日、丸の内の行幸通りでは「東京味わいフェスタ 2022」のオープニングイベントを実施。小池百合子東京都知事をはじめ、三國清三さん(ミクニ マルノウチ)、笹岡隆次さん(恵比寿 笹岡)、ステファノ・ダル・モーロさん(アンティカ・オステリア・デル・ポンテ)など料理人の方々、JA東京中央会の代表理事会長・城田恆良さんと3名の生産者が登壇し、東京の多彩な「農」と「食」の魅力を語りました。

世界有数の大都市、東京。煌びやかなイメージがありますが、実は農業も身近な存在です。
例えば、小松菜は江戸川区の小松川が発祥の特産品で、生産量は全国4位。都市部、山間部、島しょ部のそれぞれで、地域の特性を生かしながら農業が営まれているのです。

そんな東京の農業には、他県にはない大きなメリットがあります。それは、消費地が近いこと。生産地と消費地が隣接し、都内で生産された農作物は多くが市場を通さず、直売所での販売や直接取引によって消費されています。また、産地と近いほど輸送エネルギーを削減することができ、消費者にとっては新鮮な野菜が手に入りやすくなる、サステナブルで価値の高い「Farm to Table」を実現することができるのです。

東京・四ツ谷の迎賓館のほど近く、閑静な住宅街に佇むフレンチレストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」が2022年12月末をもってクローズされることが発表されました。これまで日本のフランス料理界をけん引され、37年間にわたって育て上げてきた四ツ谷のレストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」をクローズし、小さなレストランに建て替える決断をされたというのです。三國シェフといえば、今から20年以上も前、日本有数のビジネス街である東京・丸の内が、ビジネス特化の街から賑わいのある街へ再構築に挑んだ際、大きな貢献を果たしたお一人。三國シェフに、今の心境をお聞きするとともに、丸の内とともに歩んできた日々を振り返っていただきました。

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●インタビュー記事
【FOOD INSPIRATION】三國清三 #食の感性を育む
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三國シェフのこれからの10年は、“夢の実現に向けて”

2年後、私は70歳になるのを機に、37年間営んできた全80席のレストランを全8席の小さなお店にすることにしました。年内に四ツ谷のレストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」を閉店し、建て替え、2年後に新たな店をオープンさせる予定です。

私のこれまでのシェフ人生は大きな挑戦の連続でした。
世界という舞台に立てたからこそ見えてくる日本の良さをたくさん知っています。「食を文化にする」という大きなミッションのもと、料理と日々向き合うことはもちろんのこと、社会活動を多く経験してきました。数々の経験の中でも、丸の内においても街づくりの一端を担わせていただいたことは思い出深い出来事でした。

けれど年齢を重ね、いつしか、このまま前に突き進むと最後に燃え尽きることができないのではないか、と感じるように。過去に何かを置き忘れて、大事なことをやり残したのではないか、と思うようになったのです。その答えが、8席の小さなレストランでした。20代の頃にパリで修業し、帰国した時に思い描いていた夢のレストランを実現させよう、と。お客様と会話しながら、その日の食材で料理を作って提供する、シェフという仕事と向き合う日々──。80歳になるまで、そんな10年間を過ごしていけたらと考えています。


四ツ谷「オテル・ドゥ・ミクニ」の壁に飾られている、1986年の三國シェフのポートレイト。三國シェフの当時の夢があと2年後に実現することになります

2000年代のミッションは、“街に賑わいを”

振り返れば、私が丸の内仲通りにレストランを構えることになったのは1999年のことでした。

もともと丸の内は日本屈指のビジネス街でしたが、オフィスワーカーがいなくなる週末ともなると街は静寂に包まれていました。そこで街のイメージを変え、新たな賑わいづくりに向けた再開発のプロジェクトが動き出したのです。その時、三菱地所さんより私に声が掛かりました。

私に与えられた最大のミッションは「銀座、有楽町から丸の内へ人の流れをつくること」。課題は、人々にどう馬場先通りを渡ってもらうか。馬場先通りの向こうにある私の店に人が集まれば、周辺にも他のお店を増やしていけるという“点から面へ広げる”仕掛けづくりを、丸の内再開発の黎明期に担うことになったのです。

そして、オープンさせたのが「ミクニズカフェ・マルノウチ」でした。


1999年12月にオープンした「ミクニズカフェ・マルノウチ」

お店のコンセプトは、“ファイブ・ミールズ”(朝食、昼食、カフェ、夕食、夜食)。朝から夜遅くまで営業し、時間帯によってそれぞれ異なる過ごし方が楽しめるお店にすることで、ワーカーから主婦の方まで、あらゆる方にご利用いただけることを目指しました。

特に画期的だったのは、パン工房を併設したことですね。当時、店内で焼き上げたパンを提供するお店はまだ少なかったため、外から見えるガラス張りのパン工房で、早朝から職人たちが生地を練り、窯に向かう光景は大きな話題を集めました。

また、お昼には、休みが1時間しかないOLさん向けに「クイックランチ」という40分の時間制のメニューを用意。ゆっくりランチを味わいたい方と急いで美味しいランチを楽しみたい方、いずれのニーズにも対応できるよう工夫したのです。

かくして、ミクニズカフェ・マルノウチは人気店となり、街の賑わいづくりの突破口になることができました。

丸の内エリア再開発といった時代の大きな流れの中で、街の文化が「食」から生み出されていくという“源流”がここにあったといっても過言ではありません。


写真はミクニズカフェ・マルノウチの地下1階にあった「レストランミクニ マルノウチ」。1階のイタリアンテイストのカフェに対し、こちらはフレンチレストランで、2軒が同時にオープンしたことも話題を集めました


現在の丸の内仲通りの風景。1999年に「ミクニズカフェ・マルノウチ」がオープンして以来、通り沿いには様々なお店が軒を連ねるようになり、多くの人で賑わうメインストリートとなりました

2010年代に挑戦したのは、シェフ同士の“食育活動”

「ミクニズカフェ・マルノウチ」のオープンからちょうど10年後、2008年には「食育丸の内」プロジェクトが丸の内でスタートし、その活動の推進役として翌年に「丸の内シェフズクラブ」が誕生しました。

丸の内エリアを中心としたオーナーシェフらが集い、様々な「食」を通じた活動を行う「丸の内シェフズクラブ」は、社会性のある食育活動を通じて、街に豊かな時間や交流を生み出しました。また、料理人の可能性を広げ、チャレンジの場にもつながりましたね。

最も刺激的だったのは、料理のジャンルを超えたキッチンの交流です。当時はまだ異なる料理ジャンルのシェフが集まって1つのコースを作るという企画はとても珍しく、私にとっても新しい挑戦となりました。各料理によって火の扱い方や食材へのアプローチは異なるのですよね。それは我々としても学ぶところが多く、スタッフにも良い刺激となりました。そして、何よりお客様が面白がってくださったことが印象深く心に残っています。様々な角度から常識を覆す「そうきたか!」という演出をするのが私は大好きなのです。

そして、この丸の内シェフズクラブのコミュニティの強さは、東日本大震災の際に活かされます。これまでに育まれた地域との関係性や活動のノウハウで、「Rebirth東北フードプロジェクト」を立ち上げました。丸の内と東北のシェフや生産者らがタッグを組んで、東北食材のリブランドや商品開発など、復興支援を10年かけて行いましたね。

2018年には、クリスマスイルミネーションが輝く丸の内仲通りに、真っ白なテーブルクロスがなびく25mのロングテーブルを登場させ、皆さんを“あっ”と言わせたことも。この丸の内シェフズクラブ10周年記念イベントとして開催した「ロングテーブル“絆KIZUNA”」はとても印象的な企画でした。一般の方はもちろん、活動を通じてご縁のあった生産者の方々とテーブルを囲み、料理を振る舞いました。このイベントは私の発案したもので、当初は「車道にテーブル!?」と皆さん笑っていましたけれど、見事に実現しましたよね(笑)。


2018年11月8日開催の丸の内シェフズクラブ10周年記念イベント「ロングテーブル“絆KIZUNA”」の風景。丸の内シェフズクラブを代表する4名のシェフが、それまで食育活動の一環で訪れた各地域の食材を使った特別メニューを提供しました

丸の内シェフズクラブは、今年で13年。思った以上に良い形で活動が育ち、この次の10年も非常に楽しみに感じているところです。

正直言えば、最初は「3年持てば良いかな」と思っていました(笑)。ともすれば競争相手にもなり兼ねない同じエリアのシェフ同士が繋がって活動をともにするなど、あまりにも前例のない取り組みだったからです。その反面、前例ない取り組みだからこそ、試してみる価値があると感じましたね。

今、丸の内は「食」の文化活動が花盛りに

この街と出会って20年余り。今年、丸ビルも20周年を迎えましたね。
その間に「食」を通じて多くの人で賑わい、新たな活動が丸の内の文化として結びついていくということを目の当たりにすることができました。

丸の内が日本の食材・生産者さんと繋がりの深い街になってくれたことも嬉しい出来事の1つです。私はずっと以前から全国各地の産地をめぐり、日本の食材を使って料理を作ってきましたが、素晴らしい日本の「食」や生産者さんのことをもっと広く知ってほしいと考えていました。東京の人々に、地方と繋がることで自分たちの暮らしや「食」がどれほど豊かになるか、実際に体験していただきたい、と。

一方で、東京にも1万件以上の農家さんがいて、江戸東京野菜や東京野菜の価値にも気づいてほしいとも思っていました。東京の地産地消が進むと、消費者にとってはより新鮮な野菜を手に入れられますし、遠方から運ぶよりも輸送エネルギーを削減することができますよね。

そういった発信をする時にも、丸の内ほど最適な場所はありません。
東京駅の目の前に位置する丸の内は、東京の中心地。つまり、日本の中心地です。この街から発信すれば日本中、さらには世界へ広がっていく可能性があります。

今の丸の内は、丸の内シェフズクラブのメンバーのように一緒に街を盛り上げていこうという仲間が増え、アイデアもアクションも活発な街になりました。

文化の躍動が丸の内を魅力的に輝かせ、これからより多くの話題を発信し、人々の心をもっと動かす街に成長していくだろうと期待しています。

【PROFILE】
シェフ 三國清三/Kiyomi Mikuni

1954年北海道増毛町生まれ。15歳で料理人を志し、札幌グランドホテル、帝国ホテルを経て、1974年に駐スイス日本大使館料理長に就任。その後、ジラルデ、トロワグロ、アラン・シャペルなど、スイスとフランスの三ツ星レストランで8年間にわたって修業を重ねる。帰国後、1985年に東京・四ッ谷にオテル・ドゥ・ミクニをオープン。1999年には、東京・丸の内にミクニズカフェ・マルノウチ(2006年閉店)、2009年にはmikuni MARUNOUCHIをオープンさせる。2013年、フランスの食文化への功績が認められフランソワ・ラブレー大学にて名誉博士号を授与。2015年フランス共和国よりレジオン・ドヌール勲章シュバリエを受勲

日々の“食”から未来へのアクションを考える「SUSTABLE(サステ―ブル)2022」。

第6回は、未利用魚の有効活用を題材に、2名のゲストとともに水産業の持続可能性について考えました。

【第6回ゲスト(順不同)】
◆ 但馬漁業協同組合 参与 丸山和彦氏
◆ 恵比寿 笹岡 主人 笹岡隆次氏

まずは、但馬漁業協同組合(以下「但馬漁協」)の丸山和彦氏より、但馬漁業の特徴についてお話しいただきました。

但馬漁協の活動拠点は、日本海に面する兵庫県の北部。但馬漁協はこの地で底曳網漁を中心とした沖合漁業を展開しており、松葉ガニや甘エビのほか、白エビ、ノドグロ、ホタルイカ、ハタハタ、アナゴなど、、、様々な魚種が水揚げされています。なかでもハタハタやホタルイカの漁獲量は実は兵庫県が日本一なのだとか。
「底曳網はその名前の通り、網を海底に向かって打って時間をかけて引き上げるという漁法。水深100mから800m程度のところに、1,000mから2,000mもの長さのロープ網を打った後は、3時間くらいかけて引っ張り上げます。魚が獲れたら、船の上で船員が魚種別・サイズ別に選別をして梱包。時間があれば途中、仮眠や休憩を取りつつ、この作業を3〜5日船上で繰り返すという、かなり過酷な漁業なんです」と丸山氏。


但馬漁業協同組合 丸山参与

但馬の漁業では、水産業を持続可能にしていくために、様々な取組みを実践されています。その1つが、水産資源保護を目的とした休漁期間の設定。
「例えばベニズワイガニのカゴ漁業では、6月から8月は休漁期間としています。規制上は、本来6月は漁に出ても構わないのですが、資源管理のために漁師さんが自主的に休業しています。また水深1,700m以下の深い部分には稚ガニが多数生息しているので、そこでは漁をしないようにしたり、カゴに小さなカニが逃げられるような脱出リングをつけたりしています」と丸山氏。年々水産資源が減少していることを間近で感じているからこそ、それらを守るために何年も前から漁師さんが自発的な努力を重ねていると言います。

また、持続的な水産業を考える上で見過ごすことができないのが、漁業従事者の減少問題。
「高齢化や後継者不足により、漁業従事者が不足しています。解決策として、インドネシアなどの外国人実習生の力を借りていますが、船の老朽化とともに廃業する漁師さんもおられます」と丸山氏。平成19年には約1,800人もいた組合員ですが、毎年約2〜3%の漁師さんが廃業していく状況が続いていることや、但馬の漁獲量も年々減っていることを、丸山氏は様々なグラフを用いて説明しました。

そのほか、外国船による違法乱獲や地球温暖化による水温の上昇なども、水産資源を枯渇させる原因となっているそう。そのような状況で、持続可能な水産業を実現するために、但馬の漁業では禁漁期間設定のほかにも「稚魚の再放流」、「底引網の網目の拡張」、そして「休漁期間中の海底清掃」などに取り組んできました。


但馬の海を守る活動について説明する丸山氏

そして、水産業の持続可能性を高める但馬漁協の取り組みとして近年注目を浴びているのが、「未利用魚の有効活用」。
「未利用魚」とは、漁獲されても、知名度の低さや大きさ(小さすぎる等)の問題で市場での取引対象にならない魚のことで、その多くが破棄されているのが現状です。つまり、「未利用魚」は水産資源の大きなロスであり、なおかつ漁師の収入にもならないという問題を抱えています。丸山氏によると未利用魚は全漁獲量の約3割を占めるそう。網目の拡張など小さい魚を漁獲しない工夫を施しても、このような問題が発生してしまうということに会場からは驚きの声も。
この問題を前に丸山氏は、市場で買い手がいないなら、漁協が買おうと決心。漁協内に新たに企画流通部門を立ち上げ、未利用魚の商品開発や流通販促に着手しました。「未利用魚に値段が付くことで、漁師の収入が向上する。それ少しでも漁業を続けてくれる人が増えたらとの想いでした」と丸山氏。


未利用業の商品化について語る丸山氏

但馬漁協が手始めに企画した商品は、未利用魚を用いた「魚醤」。地元の醤油蔵とともに開発に取り組みました。1年かけてじっくりと醸造、発酵させた魚醤シリーズは、今では7種にもなり、人気商品のひとつとなっているそうです。続いて、海苔の生産全国2位という兵庫県の地位を生かし、魚醤を使った味付け海苔や佃煮を商品化。そのほか、地元の水産高校の生徒とともに、缶詰の「のどぐろ飯」を開発し、備蓄品としても活用されているそうです。
このようにして但馬漁協は、廃棄されていた未利用魚を商品化することで付加価値をつけ、海のフードロスを削減すると同時に漁師の収入向上を実現しています。


但馬漁協が展開する未利用魚の商品

「現在こうして商品化できているのは未利用魚全体の1%だけ。持続可能な漁業の実現のためにはまだまだ規模が小さいので、今後も継続的に調査や研究に取り組んでいきたい」と丸山氏は今後の意気込みを語りました。

その頃、会場に漂ってきたのはお出汁の良い香り。お楽しみの試食の時間です。
今回は、丸の内シェフズクラブのメンバーでもあり、新丸の内ビルにも店舗を構える「恵比寿 笹岡」の笹岡隆次氏に、未利用魚となった“ニギス”を使ってお食事をご用意いただきました。

●メニュー
ニギス有馬煮
茄子オランダ煮
千切り野菜のおひたし
ニギス時雨煮
キノコの炊き込みご飯
お味噌汁

小ささが原因で未利用魚となったニギス。笹岡氏の手により、実山椒とともに甘辛く煮詰めた“有馬煮”と、頭と内臓をとって生姜と炊いてすりつぶし“時雨煮”という素敵な2品に仕上がりました。

「イベント前に数種類の未利用魚を送っていただいたのですが、今回はニギスを使用しました。未利用魚が届いた時は、“ええ!結構大きいけど、未利用魚になってしまうの??”と少し驚きましたが、確かに一般的なニギスは、二回りほど大きいので、市場に乗らないラインがこのサイズなんでしょう」と笹岡氏。


未利用魚を手に取ったときの感想を話す笹岡氏

実際、仕込んでみると魚体が小さいことでとても扱いづらく、捌くと身として残る部分はわずか。「笹岡」の料理人の皆様が苦労して仕込んでくれたそうです。

そんな笹岡氏の苦労話に丸山氏も、「そうなんです。未利用魚は加工処理が本当に大変。今年も未利用魚を購入して組合の加工場でドレス処理をしましたが、全て手作業なので、加工賃が高くついてしまうことも課題の1つです」と添え、未利用魚を商品化することの難しさを伝えました。加工場を探すことも、6次産業化の難しさの1つであると丸山氏は話します。


会場参加者のテーブル

続いて、話題は笹岡氏と兵庫県の食材とのつながりに。
過去に兵庫県へ食材探しの旅で訪れたことがあるという笹岡氏。その際に但馬漁協を訪問したこともあるそうです。「兵庫県には日本海も瀬戸内海もありますね。どの漁場も素晴らしかった。但馬漁協さんではカニを食べさせていただきましたが、本当にびっくりするくらい甘くて、とても印象に残っています」と当時を振り返ります。
「ただ、そのカニも年々漁獲量が減少していて、今年の冬はかなり値段が高騰しそうです」と丸山氏。水産業界が抱える問題をここでも伺い知ることができました。

水産業界の変化については、全国各地の生産者とつながる笹岡氏の元にも、様々な声が届いているようです。
「どこの産地も、『海の環境が変わった』と仰います。今まで獲れなかったはずの魚が獲れるようになったと。例えば福島沖で、暖かい場所でしが獲れないはずのサワラが揚がるようになったり、羅臼の鮭の定置網にブリが入り始めたり」と笹岡氏。水温上昇は丸山氏も日々感じているようで、但馬でも8月になると30度超えることもあると応じました。

私たちの活動が引き起こした気候変動が、魚の生態系を変えていること、そして水産業にも大きな影響を与えていることがわかります。

実は、昨年から始まったSUSTABLE全12回の中で、和食の店舗を構えるシェフをお招きしたのは今回が初めて。笹岡氏に「和食」について伺いました。

笹岡氏は、「旬を生かし、素材を無駄なく使い尽くす和食は、今後も残していくべき文化です」と伝えた上で、「日本人のライフスタイルの変化に伴って、今では和食は手のかかるイメージから敬遠される傾向があるのかもしれません。料理人の世界でも、和食を志す若者は減少しているようです。お店で和食の魅力を伝えるだけでなく、こういった機会に和食の良さを伝えていくのも僕たちの役割ですね」と話してくれました。心温まる一汁三菜を頂いたあとの笹岡氏の言葉は会場参加者の胸に響きます。

会を締めくくるクロージングトークでは、お二人に今後の展望を伺いました。
丸山氏は、「働き盛りで料理に時間を割けない方や高齢者でも、手軽に美味しく魚を食べていただけるような商品開発を進めていきたいです。これからも「無添加」と「おいしさ」にこだわっていきたい。ライフスタイルの変化を捉え、電子レンジでも焼きたてのお魚の味が再現できるような商品を、今後展開できたらと思っています」と今後の6次産業化への意気込みを力強く話しました。魚に付加価値を与え、漁業従事者の環境改善につなげようとする丸山氏の意欲と活動が、水産業界の大きな活力となっていることを伺い知ることができました。

続いて笹岡氏は、「これからの料理人は、料理に根底にある食材のバックグラウンドや物語を知り、お客さんに伝えていくことが大事だと思います。今回の但馬漁協さんのお魚や魚醤も同じ。丸山さんの取り組みを知る前と後とでは、食材と向き合う時の気持ちが違うはずです」と、消費者と生産者を繋ぐ料理人として果たすべき役割についてお話し下さいました。

食の「作り手」である生産者と「使い手」である料理人との対談から、海の変化や水産業が抱える課題について学ぶことができました。「食べ手」である私たち消費者のどんなアクションが、未来の水産業を支えることに繋がるでしょうか。

SUSTABLEは、みんなが未来について考えるきっかけを提供する場所。今年度を締めくくる最終回でも、お二人のゲストがたくさんのヒントを与えてくれました。

SUSTABLE 2022 第6回「未利用魚の有効活用実施概要
【開催日時】2022年10月27日(木)18:30〜20:00(開場18:00)
【開催場所】MY Shokudo Hall&Kitchen(東京都千代田区大手町2-6-4 TOKYO TORCH 常盤橋タワー3F)
【出演者(順不同)】但馬漁業協同組合 参与 丸山和彦氏、恵比寿 笹岡 主人 笹岡隆次氏
【定員】会場参加30名/オンライン参加500名
【参加費】会場参加1,000円/オンライン参加 無料
【主催】大丸有SDGs ACT5実行委員会/三菱地所株式会社 EAT&LEAD


転載元:「大丸有SDGs ACT5」記事
https://act-5.jp/act/report_miriyougyo/
※大手町・丸の内・有楽町地区(大丸有エリア)を起点にSDGs達成に向けた活動を推進する「大丸有SDGs ACT5」の活動については、WEBサイト(https://act-5.jp/)をご覧ください。

日々の“食”から未来へのアクションを考える「SUSTABLE(サステ―ブル)2022」。

第4回は、森林の力を最大限に生かす農法“アグロフォレストリー”をテーマに、3名のゲストにご登壇いただきました。

【第4回ゲストの皆様(順不同)】
◆ 合同会社Co・En Corporation 代表社員 武末克久様
◆ 農地所有適格法人 株式会社 苗目 代表取締役 井上隆太郎様
◆ FARO シェフパティシエ 加藤峰子様

はじめにお話しいただいたのは、合同会社Co・En Corporationの武末克久氏。マダガスカル産バニラの輸入・販売を行っています。
「バニラ」というと私たちは茶色い鞘や黒いバニラの種を思い浮かべますが、もともとはインゲン豆のような緑色の植物。収穫後に乾燥させることで、私たちが手に取るような見た目になります。バニラも立派な農産物なのですね。

武末氏は、今日のテーマ「アグロフォレストリー」を説明する前に、たくさんの映像を用いてマダガスカルの大自然を紹介して下さいました。
バオバブの樹々が広がる大地や壮大な田園風景。森の中にはカメレオンやキツネザルなどの野生動物のほか、キャッサバやバニラ、シナモン、コーヒーの花など、豊かな植物の世界も広がっています。つい先日、武末氏が現地で撮影したという映像はどれも生き生きと美しく、私たちをマダガスカルの冒険の旅に連れて行ってくれました!


バニラを見せながら話す武末克久氏

もともと武末氏は環境コンサルタントの仕事をしていましたが、数年前に観光で訪れたマダガスカルの森の美しさに感銘を受け、現在のビジネスを立ち上げたのだそうです。
それほどに豊かなマダガスカルの森ですが、実は燃料や畑のための無計画な伐採が続き、年々減少していることが問題視されています。

ここで登場するのが「アグロフォレストリー」。
武末氏は、「アグロフォレストリー」がこの問題に対する一つの解決策になると仰います。


アグロフォレストリーについて説明する武末氏

「アグロフォレストリー」とは、一つの土地のなかで、森林を管理しながら多様な農作物を栽培する農法。
例えば、足元では背の低いパイナップルやレモングラスなどを育て、その上にはバニラやカカオ、コーヒー、そしてさらには高木のシナモンやライチ、アボカド、、、というように、一か所に10~30種もの多様な農作物を育てていきます。
このような自然に近い環境では、健全な生態系が維持されるため、特定の病害虫が大発生することがなく、農薬や肥料を散布する必要がありません。また、森林を維持する農法なので、慣行農法と異なり、大気中の二酸化炭素を吸収する効果もあります。つまり、アグロフォレストリーが拡大すればするほど環境保全に繋がるのだと武末氏は仰います。
実際にマダガスカルでは、アグロフォレストリーを推進することで新たな森林破壊を防いだり、荒地をアグロフォレストリー農園に転換して再生したりする取り組みが拡大しているようです。

アグロフォレストリーのメリットはこのような環境的な側面だけではありません。一つの土地で多様な作物を育てるため、シーズン中、偏りなく収穫期(=収入)が訪れることや、ある農作物がサイクロン等の被害を受けても、他の農作物で収入を得ることができるなど、生産者の生活安定にも繋がっているようです。
Co・En Corporationのポリシーは、「高品質」、「アグロフォレストリー」、そして「生産者の顔が見えること」。現地に赴いて日本での喜びの声を報告したり、製品化された商品を見せたりと、生産者との絆をとても大切にしています。
「彼らのバニラを適正な価格で販売して、彼らの努力に報いたい」という武末氏。 終始目を輝かせてマダガスカルへの愛を語る姿は、私たちにたくさんの気付きを与えてくれました。


農地所有適格法人 株式会社 苗目 代表取締役 井上隆太郎氏

さて、「アグロフォレストリー」は主に熱帯地方で使用されている言葉ですが、日本には「里山」という言葉があります。「里山」とは、人々の生活と自然環境とが調和し、持続的で健全な生態系が維持された土地・集落のこと。森林を管理して燃料をとり、田畑を整備して食料を得る、そしてこれら自然資源を循環させることで、持続的な人と自然との共存関係が維持されてきました。このような里山での暮らしは、かつては日本の基本的な生活様式でしたが、今では全国各地で里山の荒廃が進んでいます。

そんな中、千葉県鴨川市で里山を再生し、その価値を全国に発信しているのが株式会社 苗目の井上隆太郎氏です。
もともと植物が好きだったという井上氏。東京を拠点にし、生花などで空間を彩る仕事に携わってきましたが、イベントのために用意した何千何万もの生花・植物が一晩限りで捨てられていくことに違和感を持つようになり、より自然に近い環境で暮らしたいという思いから、鴨川での農業を始めたといいます。

現在の苗目の事業は大きく二つ。
一つ目は、ハウスでのハーブとエディブルフラワーの栽培です。これは井上氏が鴨川に移住する以前から行ってきた同社の主幹事業で、今では約2,000坪の敷地で150~200種類を無農薬・無化学肥料で栽培し、数々のレストランに卸しているそうです。
二つ目は、里山での採取。2015年に鴨川に移住した井上氏は、2016年頃、老夫婦から里山を借り受けることになりました。もともとは椿や金木犀などの花木が彩りを見せていたその土地も、“杉”の成長により日当たりや水はけが悪化。土地全体のバランスが崩れ、一体の植物の生育に支障をきたしていました。そんな中、「自然を大切にする人にこの里山を託したい」という老夫婦の想いを受け、井上氏がこの里山を再生していくことになります。
まずは元凶となる杉の伐採に着手。花木を避けながら30メートル級の杉を150本程伐採し、1年半かけて水路も整備したそうです。
こうして開かれた里山で、井上氏は冬イチゴや梅、金木犀などの花木から採取した木の実や花などからシロップやお酒をつくり、全国に販売しています。


苗目の取り組みを描いた、井上氏のプレゼンテーション資料

2021年からは新たに里山を取得し、コミュニティファームの運営も始めました。
「F1種禁止・農薬禁止」をルールとしたシェアファームでは一般参加者のほかレストランとも一緒に野菜を育てています。

そしてシェアファームのすぐ傍には山羊と鶏が。出荷できない収穫物を餌にし、糞は堆肥に。堆肥場も新設し、ゼロウェイストな循環型農業を実現しています。
そのほか、手付かずだった棚田を整備し、池を造成して新たに古代米の栽培を始めたり、伐採した杉を基礎から利用したログハウス作りも進行中。その傍らで養蜂も行うなど、少人数で一から始めたとは信じ難いアップデートが進んでいます。

これまでの苗目の歩みを淡々と話す井上氏ですが、この卓越した行動力に会場の参加者はただただ驚くばかり。
「自然に近い環境で植物を育てることは尊いことだが、こういった取り組みを持続可能にしていくためには、ビジネスとして成立させなければならない。加工したり美しくラベリングしたりして、里山の価値を高めて発信する苗目の取り組みは本当に素晴らしい」と武末氏も改めて尊敬の念を表しました。


ログハウス計画はログビルダーや設計士とともに進行中


FARO シェフパティシエ 加藤峰子氏

そのころ、会場には清々しく爽やかな香りが。

FARO(ファロ)シェフパティシエ 加藤峰子氏によるスイーツが会場参加者に提供されました。

●メニュー
日本の里山の恵  – 花のタルト –
森の雫

「森の雫」は、苗目の里山で採取したハーブで作ったドリンク。
「花のタルト」は、タルト生地の上にCo・ En Corporationのバニラを漬け込んだ植物性クリーム、そして苗目のハーブやエディブルフラワーで構成されています。
まるでブーケのようなこの美しいタルトは、FAROでもディナー限定で提供されているものですが、実は、「日本の里山は50年後も美しく残るだろうか」という加藤氏の想いが込められています。 こんなに華やかで美しいお菓子の裏に、社会的なメッセージが隠れているというのは、どういうことでしょうか。


ドリンクとタルトに込めた思いを話す加藤氏

「ただ美味しいだけ、ただ美しいだけのお菓子は今や、世界中に溢れている。そんな世の中で説得力を持つのは、“50年後も残したいものかどうか”ということです。私は、日本美しい自然を次世代に繋げたいという想いをもつ生産者を応援したい」と加藤氏。
「日本の里山には、世界に誇れる素晴らしい食材がある。でも、需要がなければ絶滅してしまいます。私はパティシエとして、そういった食材の魅力をどのように表現するかを考えて、次世代のパティシエにも伝えていきたい」と続けます。

イタリアでの生活が長かった加藤氏は、FAROに着任し、日本の食材を探し求めて生産者を訪ねるなかで、日本の里山の魅力を知ったのだそうです。
自然と共存しながら丁寧に暮らす昔ながらの里山の生活は、未来の日本人の暮らし方を考えるうえで大きなヒントになるという加藤氏。井上氏が再生・アップデートした苗目の里山に、「理想を見た」といいます。
「アップデートされた里山の暮らしに少しテクノロジーが加わってもいい、現代人にとっての住みづらさが融和されてもいい、そんなことが実現すれば、私たち日本人が自然と共存して生きていくことができるのではないか」と加藤氏は自身が理想とする未来を話しました。

全国各地の里山の生産者と繋がりながら、東京・銀座のミシュラン獲得店でその価値を発信している加藤氏は、「ハイエンドのレストランが今取り組んでいることが、5年度のトレンドになる」といいます。
『本当に美味しいもの』とは、美しいものをまわりに残すもの。だから、里山の自然農やアグロフォレストリーは本当に素晴らしいのです。もう、『自分達だけが良ければいい』とか、『いつでも・どこでも・なんでも』という時代は終わりました。私たちは“豊かさ”の概念をアップデートする時を迎えています」。
終始凛としたたたずまいで話す加藤氏。
世界の名立たるミシュラン獲得店を経験したトップシェフが発する一言一言が、私たちの胸に突き刺さります。

武末氏は、「バニラはそのまま食べられないので、誰かに調理をしてもらって初めて皆さんに味わっていただける。その意味でいつもパティシエの方々に感謝しているけれど、こうして、アグロフォレストリーの背景まで評価して、それを表現して作って下さったことに今日は本当に感激している」と話しました。
また、会場の参加者からも、「花のタルトは、お味も香りも体験したことがない世界。同時にお話も伺って、『自然』とはどういうことなのか、自分の概念をアップデートしながら大切にいただきました」という感想をいただきました。

加藤氏は今後の社会について、日本の国土の3分の2を占める森林は決して健全な状況ではなく、動植物の生存にも影響を与えていることや、バターやチーズなど乳製品の価格が6年後には10倍になるだろうと予想されていることなどを話し、「持続可能性」を念頭に入れてビジネスを展開しないと経営が成り立たないし、誰も生活できない。そういう時代が来るのだと、警鐘を鳴らしました。
これに対し武末氏は、持続可能性を考えるうえでは、生産者が十分な収入を得られるなど、ビジネスとしてのスキームが確立する必要があると改めて強調しました。そして、「自然の恵み」の価値を最大限まで高めて発信するというFAROや苗目の取り組みを称賛し、この美しいタルトがその象徴であるということを示しました。


私たちのみらいについて対談を繰り広げるゲストの皆様

最後のクロージングトークでは、3人のゲストから、時代の転換期に立つ私たち消費者に求めることについてお話しいただきました。

加藤氏からのメッセージは、「食べることに好奇心をもってほしい」ということ。「食材は、『モノ』ではないし、食べたものは私たちの細胞に生まれ変わる。『なぜ?』と子供のようにその背景について知ろうとする姿勢が、進化を生むと思います」と話して下さいました。

武末氏からは、「食べ物の背景について考える時間を少しずつ増やしてほしい」というメッセージをいただくと同時に、自身の今後のアクションとして、加藤氏が言及した「50年後に残したいもの」を見つけていきたいという抱負もお話しいただきました。

最後に井上氏は私たちに、「もっと自分から自然に足を運んでほしい」と呼びかけます。「鴨川は都心から2時間弱で来られる場所。少し足をのばして自然と触れ合う時間を作ることで、自分自身の価値観も変わっていくはず」と、私たちの明日の行動につながるアドバイスを下さいました。

マダガスカルの大自然を体験するところから始まった今回のサステーブル。
「真の豊かさとは?」
「本当の美しさとは?」
この問題に本気で向き合っていかなければならないのだということを、3名の聡明なゲストと、そして美しく香るタルトが、私たちに教えてくれました。

SUSTABLE 2022 第4回「未来を支える陸上養殖実施概要
【開催日時】2022年9月28日(水)18:30〜20:00(開場18:00)
【開催場所】MY Shokudo Hall&Kitchen(東京都千代田区大手町2-6-4 TOKYO TORCH 常盤橋タワー3F)
【出演者(順不同)】合同会社Co・En Corporation 代表社員 武末克久氏、農地所有適格法人 株式会社 苗目 代表取締役 井上隆太郎氏、FARO シェフパティシエ 加藤峰子氏
【定員】会場参加30名/オンライン参加500名
【参加費】会場参加1,000円/オンライン参加 無料
【主催】大丸有SDGs ACT5実行委員会/三菱地所株式会社 EAT&LEAD

この後の開催予定
第4回以降の「サステーブル」の開催予定は、以下の通りです(お申し込みは終了しました)。
【第5回】10月7日(金)「サステナブルな日本ワイン」
出演者:松尾英理子 氏(サントリーコーポレートビジネス株式会社 東日本支社 営業部長)、澁谷明伸 氏(弘前市役所 農林部 りんご課課長)、山口仁八郎 氏(丸ノ内ホテル フレンチレストラン pomme d’Adam 総料理長)
【第6回】10月27日(木)「未利用魚の有効活用」
出演者:丸山和彦 氏(但馬漁業協同組合 参与)、笹岡隆次 氏(恵比寿 笹岡 主人)


転載元:「大丸有SDGs ACT5」記事
https://act-5.jp/2022/10/26/sustable4report-2/
※大手町・丸の内・有楽町地区(大丸有エリア)を起点にSDGs達成に向けた活動を推進する「大丸有SDGs ACT5」の活動については、WEBサイト(https://act-5.jp/)をご覧ください。

日々の“食”から未来へのアクションを考える「SUSTABLE(サステ―ブル)2022」。

第3回は、サーモンの陸上養殖を題材に、水産資源を始めとする食料危機問題について4名のゲストの皆様とともに考えました。

【第3回ゲストの皆様(順不同)】
◆ ハーチ株式会社 代表取締役 加藤佑様
◆ フィッシュファームみらい合同会社 事業部長 満畑祥樹様
◆ ニチモウ株式会社 海洋事業本部 養殖開発室 室長 戸川富喜様
◆ 神戸北野ホテル 総支配人・総料理長 山口浩様

はじめにご登壇いただいたのはハーチ株式会社の加藤氏。社会をもっとよくする世界のアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」をはじめ、サステナビリティ領域のデジタルメディアを多数運営されています。

「陸上養殖がなぜ未来を支えるのか?」その背景を理解するために、世界を取り巻く食料問題とそのソリューションについて解説をしていただきました。


食料危機について解説する加藤氏

加藤氏は、食料問題を「需要(=人口)の増加」、「供給の減少」、そして「不適切な分配」の3つに分類した上で、現行の食料生産システムのままでは、将来予測される人口増加に対してカロリーも土地も足りず、また気候変動の進行も抑えられないということを、豊富なデータを用いて説明してくれました。
食料生産が気候変動に与える影響についても様々な観点から解説してくださり、私たちの「食べる」という行為がいかに地球と深くかかわっているのかを実感しました。

では、食料問題へのソリューションとして、世界ではどんなアイディアが展開されているのでしょうか?
加藤氏はその例として、“海藻ベーコン”など、環境負荷の高い“肉”の代替食品や、昆虫を軸とした食の資源循環の取り組みなどをご紹介くださいました。
海の問題に関しては、海洋資源の枯渇化に歯止めをかけることが必要。その解決策として“プラントベース・シーフード”の開発や、SUSTABLE第2回〔海を再生する海上養殖〕でも学んだ“リジェネラティブ”な養殖方法があると教えてくれました。 食料問題のなかでも水産資源の枯渇問題は深刻で、その持続可能性が危ぶまれています。そんな中、環境への負荷が低く、安全で効率的な「養殖」は、食料問題への有効な解決策として期待されているのです。

加藤氏の、ロジカルで丁寧なプレゼンテーションを受けて、世界を取り巻く食料問題と、本日のテーマ「未来を支える陸上養殖」が結びついてきました。


フィッシュファームみらい合同会社の事業説明をする満畑氏

ここからは、2021年に福岡県豊前市で始動したサーモンの陸上養殖会社である「フィッシュファームみらい合同会社」(以下「FFM」)の紹介に移ります。まずはFFMの事業部長を務める満畑氏が、会社設立の経緯やビジョンなどを説明しました。FFMは、「食のよろこびをみらいへつなげる」を理念に掲げ、環境・水産資源にまつわる社会課題に真剣に向き合い新たな価値を創造することで、世界中の人々の食の未来を支え続けることを目指しています。
事業の発起人である満畑氏は、この事業を始めた動機を、「もともと魚が好きだったことと、アナログな部分が多い水産業だからこそ、デジタル化する余地があると思った」と話してくれました。

次に、FFMの出資会社であり、養殖事業の技術サポートを行うニチモウ株式会社 海洋事業本部 養殖開発室長 戸川氏より、養殖の対象を“サーモン”に決定した経緯について、「国内の確実な需要が見込めることのほか、餌の効率が良く、可食部が多いことから環境に優しい魚である」と説明しました。
また、FFMが生産する“みらいサーモン”は、IoT技術を活用した管理体制のもと、豊前海の清らかな海水と、トレーサビリティを確保した独自の餌を使用することで、確かな安全性を備えていることもお話しくださいました。この安心でサステナブルな“みらいサーモン”は、MEL認証の取得も予定しているようです。


“みらいサーモン”の特徴について説明する戸川氏

FFMのプレゼンテーションを受けて加藤氏は、「海外産が多いサーモンを国内で養殖するということは、運搬にかかる温室効果ガスの削減につながります。陸上養殖に欠かせない“電力”を再生可能エネルギー由来にして管理していくという取り組みは、電力会社とのコラボレーションならでは」とコメントしました。
FFMの“みらいサーモン”はまだ市場に流通していませんが、来年の市場進出に向けた拡大計画の説明も受け、“みらいサーモン”への期待が高まります。


会場キッチンで仕上げをする山口シェフ

さて、会場はとてもいい香り。ここからは待望の試食タイムです。
今回は、神戸北野ホテル 総支配人・総料理長の山口浩シェフが、フィッシュファームみらい合同会社の“みらいサーモン”をフレンチの3品に仕上げてくださいました。

●メニュー

サーモンのチャウダー風スープ
サーモンの切れ端をマリネしてから野菜と共にじっくり炒め、昆布出汁と合わせた旨味たっぷりのチャウダー風スープ。

サーモンのアンクルート ソースショロン
“アンクルート”は、お肉をパイ生地で包むフランスの伝統料理。これをサーモン、卵、ほうれん草、そしてお米でアレンジ。

サーモンのミ・キュイ ソースブールブラン
“ミ・キュイ”とは“半生”のこと。いくらとトマトを合わせたソースとともに。

山口シェフは、“みらいサーモン”を、「あっさりとしていて食べやすい、日本人好みのサーモン」と評し、しっかり火を入れるアンクルートと、フレッシュさを味わうミ・キュイの両方を十分楽しめる食材だとして、このメニュー構成をご提案くださいました。
お料理の美味しさに、会場参加者からは思わず笑みがこぼれます。「スープはおまけ」という山口シェフの親しみやすいお話と相まって、会場はより和やかな雰囲気に。


アンクルートの美しい断面


試食中の参加者

“みらいサーモン”の美味しさを堪能した後は、山口シェフの海を守る活動についてお伺いしました。なんと山口シェフは、世界を代表するトップシェフでありながら、海洋資源の保全に関して論文も執筆されているのです。


神戸北野ホテル 総支配人・総料理長の山口浩氏

この論文の執筆のきっかけは、「ルレ・エ・シャトー」の副会長 オリビエ・オーランジェ氏からの一言。20年以上前から水産資源の枯渇について警鐘を鳴らしてきたオリビエ氏から、「海洋国である日本が世界のイニシアチブを取り、海の課題を解決に導いていくべきではないか」と山口シェフに声がかかったそうです。


山口シェフがオリビエ・オーランジェ氏らと共にまとめた論文

実は日本は、サステナブルシーフードの観点では後進国なのだそうです。日本人特有の「天然信仰」が、海洋資源の枯渇問題へのソリューションとなる養殖事業の進出を阻んでしまいます。
山口シェフはこの現状を打破するために、海外で定められた基準に倣うのではなく、日本の食文化や既存の漁獲・流通システムに適応した独自のサステナブルシーフードの基準を作り、養殖業を応援する必要があると話しました。

トップシェフたちがこうした社会的な活動を展開していることについて、「これからの料理人は、社会的に意義のある活動をしているかどうかを評価基準に加えるべき」と山口シェフは仰います。「生産者、料理人、消費者みんながそれぞれソーシャルな働きかけをして、それが評価される世の中になれば、自然環境も守られていくはず」という山口シェフの言葉は、大きな説得力をもって私たちの心に響きました。


意義深い議論を展開しつつも、和やかな雰囲気で対談するゲストたち

次に山口シェフは、本日のテーマである「養殖」の持続可能性を考えるポイントとして、「水」、「餌」、「餌の効率性」の3点を挙げました。
戸川氏は、“みらいサーモン”の「餌」について、材料となる魚粉は天然魚の非可食部分のみを採用することで資源の枯渇につながらない工夫をしていると説明しました。加えて、植物由来の餌を好む個体を選別して育種することで、魚粉の割合を減らす努力もしているそうです。
また、「水」については、排泄物による水質汚染を防ぐための管理体制を敷いているほか、その排泄物を資源として循環させる取り組みにも着手しているそうです。FFMの徹底した環境配慮の姿勢に、山口シェフからは称賛の声も。

メディア、生産者、シェフ。立場は違っても、未来への想いを同じくする4名の対談は、あっという間に過ぎていきます。最後のトークテーマは、「未来へのアクション」について。

加藤氏は、「消費者ひとりひとりがメディアである」という考え方や、「Eating is Voting」という言葉を教えてくれました。食料危機の問題は深刻でも、私たちの日々の選択が、未来をより良い方向に導く力を持っているということです。
「少し高価でも、環境に配慮された商品を選んでほしい。1日1食、或いは1週間に1日でも大丈夫。一人一人が少しずつ選択を変えていくだけでも、みんなが集まれば大きなインパクトになります」と、前向きで温かいメッセージを投げかけてくれました。

山口シェフもこの考え方に賛同し、「“コスパが良い”ということは、その背景で誰かが苦しんでいるということ。これからはコストパフォーマンスではなくて、“付加価値の高さ”を基準にしてほしい」と、私たちの消費行動に変化を訴えました。


未来へのアクションについて話す山口氏

戸川氏は、山口シェフが言及した「付加価値」について、これに対する日本人の意識の低さを感じていると仰います。“みらいサーモン”を通じてたくさんの付加価値を提供している戸川氏は、日本人の意識向上や消費行動の変化のために、地道な啓蒙活動をしていきたいと今後のアクションについて話してくれました。

満畑氏は、日本人が魚を捌くこともしなくなり、今では魚をたべることが“趣味”の位置づけになってしまったと話します。そんな状況を打破するために、「付加価値の高いサーモンを自信をもって生産していきたい」と今後の抱負を語ってくれました。
「きちんとしたデータ分析をして、天然を超える養殖魚を作りたい」という満畑氏。大丸有で“みらいサーモン”に出会うのがますます楽しみになりました。

山口シェフは結びとして、日本人に足りない「自ら学ぶ姿勢」について指摘しました。日々の買い物の場面でも、自分で情報を集めてその食材の背景について学び、“付加価値”のある商品をきちんと選択していくこと。その積み重ねが自らの生活に彩りを与えるし、日本の食文化や豊かな海を守ることにつながるのだと訴え、私たちの歩むべき道を照らしてくれました。


私たちにたくさんの知恵と希望を与えてくれたゲストの皆様

SUSTABLE 2022 第3回「未来を支える陸上養殖実施概要
【開催日時】2022年8月26日(金)18:30〜20:00(開場18:00)
【開催場所】MY Shokudo Hall&Kitchen(東京都千代田区大手町2-6-4 TOKYO TORCH 常盤橋タワー3F)
【出演者(順不同)】フィッシュファームみらい合同会社 事業部長 満畑祥樹氏、 ニチモウ株式会社 海洋事業本部 養殖開発室 室長 戸川富喜氏、 ハーチ株式会社 代表取締役 加藤佑氏、 神戸北野ホテル 総支配人・総料理長 山口浩氏
【定員】会場参加30名/オンライン参加500名
【参加費】会場参加1,000円/オンライン参加 無料
【主催】大丸有SDGs ACT5実行委員会/三菱地所株式会社 EAT&LEAD

今後の開催予定
第4回以降の「サステーブル」はこちら( https://act-5.jp/act/2022sustable/ )よりお申込みいただけます。
【第4回】9月28日(水)「アグロフォレストリー」
出演者:武末克久 氏(合同会社Co・En Corporation 代表社員)、井上隆太郎 氏(農地所有適格法人 株式会社 苗目 代表取締役)、加藤峰子 氏(FARO シェフパティシエ)
【第5回】10月7日(金)「サステナブルな日本ワイン」
出演者:松尾英理子 氏(サントリーコーポレートビジネス株式会社 東日本支社 営業部長)、澁谷明伸 氏(弘前市役所 農林部 りんご課課長)、山口仁八郎 氏(丸ノ内ホテル フレンチレストラン pomme d’Adam 総料理長)
【第6回】10月27日(木)「未利用魚の有効活用」
出演者:丸山和彦 氏(但馬漁業協同組合 参与)、笹岡隆次 氏(恵比寿 笹岡 主人)


転載元:「大丸有SDGs ACT5」記事
https://act-5.jp/act/report_ffm/
※大手町・丸の内・有楽町地区(大丸有エリア)を起点にSDGs達成に向けた活動を推進する「大丸有SDGs ACT5」の活動については、WEBサイト(https://act-5.jp/)をご覧ください。

「サステナブル・フード」について“おいしく・楽しく”学ぶプログラム「SUSTABLE 2022」vol.2【海を再生する海上養殖】が2022年8月23日(火)に開催されました。

今回のご登壇者はパタゴニア プロビジョンズの近藤勝宏氏と、株式会社BAKERUの長屋英章シェフ。

パタゴニア プロビジョンズのムール貝をテーマに、海を取り巻く問題とその解決策について学びました。まずは、パタゴニア プロビジョンズ ディレクターの近藤氏から、パタゴニアが食品事業に参入した経緯についてご説明頂きました。


パタゴニア創業メンバーの写真を見せながら話す近藤氏

1960年代、「三度の飯よりもアウトドアスポーツが好き」と言う人たちが集まり、山登りをするための道具を自ら作り始めたことがパタゴニアの起源。1970年代にはその製品の質の高さから、同社はアメリカでも随一のアウトドアブランドに成長しましたが、自分達のビジネスがうまくいけばいくほど、自分達が大好きな自然が壊されていくというジレンマを感じ、ビジネスと自然環境の共存について追求し始めたそうです。

そして、1990年代はじめ、同社は「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する」というスローガンを発信。自分達の製品が、環境にどれだけのインパクトをもたらすのか査定するようになりました。

その具体的な取組みのひとつとして、同社の全てのコットン製品をオーガニックコットンに変更することを決定。これは当時、とても先駆的な取組みでした。
「自然素材のコットンも実は大量の農薬を使っていて、農薬を使った農地はその後3年間何も育たないし、農家の人たちの癌の発生率の高さなど、ウェアをつくるための綿の生産が環境と人に与えるインパクトの大きさに気がついた」と近藤氏は話します。

オーガニックコットンの採用により、有害な化学物質の使用とその影響を抑えることができましたが、それでも、地球の気候変動問題は悪化する一方。同社は、創業者イヴォン・シュイナードが掲げた「問題の症状を超え、問題の原因について話せていると確信が持てるまで何度でも問い続けるべきだ」との信念から、気候変動問題に大きな影響を与えている「食と農業」に着目し、ビジネスでこれを解決することを考えました。
誰でも1日に3回食事をすることを考えると、食の作られ方、選ばれ方を変えたときの地球へのインパクトはとても大きなものになります。
環境を“再生”する方法で食品をつくり、それが選ばれる世の中になれば、食と農業は「問題の一部」ではなく、「解決策の一部」になるはず。つまり、やればやるほど良くなっていく。パタゴニア プロビジョンズが展開するのはそんなビジネスモデルであると近藤氏は話します。

現在パタゴニアは、「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」を企業理念に掲げています。食品事業参入の経緯からも、同社の一貫した強い意志が感じられました。
次に、本日のテーマである「海」について。
「地球は70%が海ですよね。海は炭素の重要な貯蔵庫であり、人類が口にする約20%のタンパクを生み出しています。海を管理し、人も環境の一部として海と付き合っていくことがとても重要なんです」と近藤氏。続けて同社が今年公開した「The Ocean Solution」を鑑賞し、海の生態系(エコシステム)を“再生”していくことの大切さを学びました。


パタゴニアが公開した「The Ocean Solution」鑑賞の様子


会場キッチンで仕上げをする長屋シェフ

“Sustainable〔持続可能〕”の先にある、“Regenerative〔再生〕”という考え方について学んだ後は、同社が公開する動画「sourcing mussels(ムール貝の調達)」を鑑賞しました。スペイン ガリシア地方の美しい港での、ムール貝養殖の様子を伝える動画です。
二枚貝には、海中の窒素やリンの循環を助け、海の環境を“再生”する力が備わっています。このムール貝も、この力を活かした“Regenerative”な方法で生産されていて、生育の過程で餌も肥料も要らず環境負荷が低く、EUオーガニック水産養殖認証を取得しています。

海の解決策となるこのムール貝への期待が高まる中、本日の試食が提供されました。


長屋シェフが表現した「再生と絆」の一皿

●メニュー
〜再生と絆〜
「パタゴニア プロビジョンズ」の【ムール貝】のCraft Burgerと
OTEMACHI産のイエルバブエナのティーペアリング

パタゴニア プロビジョンズのムール貝を美しい一皿に仕上げてくれたのは長屋英章シェフ。Food design by HIDEAKI NAGAYAを立ち上げ数々の有名レストランをプロデュースする傍ら、海の持続可能性を守る「クラフトフィッシュ」の活動にも参画するなど、環境問題や生き方・価値観の多様性を発信されています。

「ムール貝は細かくきざみ、擦り流した野菜と和えて衣をつけ、カラッと揚げたカツに。甜菜糖を使用したふわふわの自家製バンズに、特製ソースと共に挟み込んでいます。ドリンクには会場近くの大手町ビル屋上農園“The Edible Park Otemachi”で育ったハーブを使ったティーソーダを添えました」と長屋シェフ。なんとハーブは長屋シェフ自らがイベント当日の朝、摘み取って下さいました。免疫力を高める野菜のピクルスを添えるなど、随所に長屋シェフの愛情と優しさが感じられます。

ご自身を「口下手だ」と言う長屋シェフ。海外での活動も長かったため、言葉ではなく料理を通じて会話することを繰り返してきたと言います。
「先ほど、会場の皆さんにもご覧いただガリシア地方のムール貝の動画を拝見したときに、20年前に行ったヨーロッパの海の美しさを思い出しました。それが今失われようとしているということを表現したくて、バーガーの下に海の写真を敷いています」と長屋シェフ。敢えてモノクロに印刷した写真を敷いています。


本日の一皿について説明する長屋シェフ

「 “触る”っていう行為から感じとれることはとても多いんです。だから、今回は片手で召し上がって頂けるハンバーガーにしました。触れることで想像力も掻き立てられると思うんです。これは何からできているのかな?どこからきているのかな?と想像して、気がつくことってとても大切で。そういう意識から次の行動が変わっていくんじゃないかって思います」と長屋シェフはハンバーガーに仕上げた理由を話します。


パタゴニアの「ネットプラス」(漁網のアップサイクル製品)。同社の取り組みに、肌で触れてほしという長屋シェフのご提案で会場に展示しました。

長屋シェフは自らを「フードデザイナー」と称し、野菜や魚などの生産にも関わっています。
そんな長屋シェフは、海を再生し、修復していくパタゴニアの取り組みを「地球規模で問題を捉え、その解決策を示す最先端の取り組み」と称した上で、「生産の時点でも料理は始まっている。これからの料理人の在り方として、キッチンで食材が入ってくるのを待つだけでなく、畑に行って野菜を育てるなど、安心・安全な食材をつくることから携わって行く必要がある」とご自身の考えを示しました。


対談の様子

視覚や触覚、五感の全てから“海”を感じられるハンバーガーを頂いたあとは、未来へのアクションを考えるクロージングトークに移ります。

長屋シェフは、母校で子供たちに食育の授業を行ってきた経験から、「子どもじゃなくて、勉強しなくてはならないのは大人なんじゃないか」と問いかけます。
「これからはどんどん食の選択肢が増えていく時代。例えば海産物については、日本人は天然信仰が強いけれど、“天然/養殖”の2択で捉えるのではなく、安全かという基準で考え、選択していってほしい」と話しました。

近藤氏は、自身の今後のアクションとして、不耕起栽培での野菜作りを継続していきたいと話し、「自分で食物を育ててみることも、食べ物の背景を知ったり、自然との距離を縮めるためにもとても有効です」と参加者に呼びかけました。
また、パタゴニア プロビジョンズの活動については、「今後は日本の歴史や文化に沿った製品を展開していきたい。そして、そういった製品が選ばれる世の中づくりにも貢献するような、消費行動に変化をもたらす企業でありたい」と今後の事業展開に関する抱負を語りました。

私たちが生きていくために必要な「食料を生産する」という行為。これによる環境への悪影響を「抑える」のではなく、むしろ「再生」していくというパタゴニアの考え方は、これからの私たちの活動に大きなヒントを与えてくれました。そして、大人こそ、五感を使って学び続けることが大切であると、長屋シェフの一皿が教えてくれました。

SUSTABLE 2022 第2回「海を再生する海上養殖」実施概要
【開催日時】2022年8月23日(火)18:30〜20:00(開場18:00)
【開催場所】MY Shokudo Hall&Kitchen(東京都千代田区大手町2-6-4 TOKYO TORCH 常盤橋タワー3F)
【出演者(順不同)】パタゴニア日本支社 パタゴニア プロビジョンズ ディレクター 近藤勝宏氏、株式会社BAKERU 執行役員 兼 エグゼクティブシェフ 長屋英章氏
【定員】会場参加30名/オンライン参加500名
【参加費】会場参加1,000円/オンライン参加 無料
【主催】大丸有SDGs ACT5実行委員会/三菱地所株式会社 EAT&LEAD

今後の開催予定
第3回以降の「サステーブル」はこちら( https://act-5.jp/act/2022sustable/ )よりお申込みいただけます。
【第3回】8月26日(金)「未来を支える陸上養殖」
出演者:満畑祥樹 氏(フィッシュファームみらい合同会社 事業部長/九州電力株式会社 土木建築本部海外イノベーションG)、戸川富喜 氏(ニチモウ株式会社 海洋事業本部 養殖開発室 室長)、加藤佑 氏(ハーチ株式会社 代表取締役)、山口浩 氏(神戸北野ホテル 総支配人・総料理長)
【第4回】9月28日(水)「アグロフォレストリー」
出演者:武末克久 氏(合同会社Co・En Corporation 代表社員)、井上隆太郎 氏(農地所有適格法人 株式会社 苗目 代表取締役)、加藤峰子 氏(FARO シェフパティシエ)
【第5回】10月7日(金)「サステナブルな日本ワイン」
出演者:松尾英理子 氏(サントリーコーポレートビジネス株式会社 東日本支社 営業部長)、澁谷明伸 氏(弘前市役所 農林部 りんご課課長)、山口仁八郎 氏(丸ノ内ホテル フレンチレストラン pomme d’Adam 総料理長)
【第6回】10月27日(木)「未利用魚の有効活用」
出演者:丸山和彦 氏(但馬漁業協同組合 参与)、笹岡隆次 氏(恵比寿 笹岡 主人)


転載元:「大丸有SDGs ACT5」記事
https://act-5.jp/act/report_kaijoyoushoku/
※大手町・丸の内・有楽町地区(大丸有エリア)を起点にSDGs達成に向けた活動を推進する「大丸有SDGs ACT5」の活動については、WEBサイト(https://act-5.jp/)をご覧ください。

みんなで飲食業界の今を見つめ、活動のこれからを考える場

「皆さま、ご無沙汰しております」という一声から開会した「丸の内シェフズクラブ総会2022」。
これまで年2回の定期開催をしてきた総会も、新型コロナウイルスの影響により、約3年ぶりの開催となりました。すなわち、2021年に「食育丸の内」が「EAT&LEAD」として再始動して以降、初めての開催。今回は、13年目の「丸の内シェフズクラブ」が思い新たに、次の時代へ歩き出す第一歩目といえるような総会です。

出席したのは、会長を務める服部幸應先生、三國清三シェフをはじめとした14名のメンバー。
当日は2部構成で、第1部はTOKYO TORCH 常盤橋タワーにある「MY Shokudo Hall & Kitchen」を会場に、近況報告や情報交換ともに共に学ぶ時間を設け、第2部は大手町ビルへ移動。屋上にあるシェアリング型コミュニティIoT農園「The Edible Park OTEMACHI by grow」を視察しました。

EAT&LEAD 2022年度の活動について共有したのは、三菱地所・井上友美。

まずは、2021年に「食育丸の内」が「EAT&LEAD」となって再始動した意図・目的を説明しました。2008年の設立以来、200本以上のイベントを実施し、延べ50万人を超える参加者を集めるほど大きなムーブメントとなった「食育丸の内」は、今後は「EAT&LEAD」としてより幅広い活動を行っていきます。

その他に、「HAKKO MARUNOUCHI」「EAT&LEADトークサロン」「SUSTABLE(サステーブル)」の各プロジェクトについて紹介しました。

会長・服部先生のご挨拶「食育のいま」

開催のご挨拶をされたのは、丸の内シェフズクラブ会長・服部幸應先生。ご挨拶とともに、最近の「食育」に関する動向をお話いただきました。

服部幸應先生のご挨拶「食育のいま」

先日、丸の内エリアで展開されているSDGs ACT5プロジェクトとEAT&LEAD が共催した「SUSTABLE」にゲストで呼ばれました。その時、常に興味深そうに参加されている方が多くいらして、これからさらにEAT&LEADは発展していくだろうなと感じました。また、EAT&LEADが発展していくために、本日お集まりの料理人の皆さんのご協力も欠かせません。それぞれの方に力を発揮していただいて、この「丸の内シェフズクラブ」をより素晴らしい会にしていけたらと思っています。

食育丸の内(EAT&LEAD)は、2008年にスタートしました。
その3年前、2005年に「食育基本法」が制定されまして、食育基本法と食育丸の内は歩みを共にしてきたところがありますよね。

「食育基本法」が生まれたきっかけは、私が厚生大臣に「明治の頃から日本の教育は『知育、徳育、体育』という3本柱でやってきたけど、それでは足りない。『食育』を追加したらどうか」と提案したことです。その施行から17年が経ち、時代は随分変わったなと感じていますが、今は「SDGs」が潮流となって世界的に広まっています。

2015年、国連で193の加盟国の合意を得た「SDGs」は、2030年までに17の目標の実現を目指しています。その目標を1つずつ見ていくと、多くの項目が「食」と関連し、日本が「食育」で取り組むべき課題もすべて当てはまっているんですよね。

そこで、昨年「食育基本法」の第4次5カ年計画で「食育ピクトグラム」を作りました。「食育基本法」ではこれまで5カ年ごとに食育推進基本計画を設定してきましたが、皆さんにもっと伝わりやすい形で5カ年計画を推進していこうと、SDGsの17の目標のように食育の12の目標をピクトグラムで可視化したのです。

本日、皆さんにぜひ知っておいていただきたいのは、「SDGs」と「食育」には強い関連があるということです。

最近は、有機栽培にも注目が集まっていますよね。昨年、農林水産省が「みどりの食料システム戦略」を策定し、今年、法律になりました。その中には、現在、農地全体の0.6%程しか行っていない有機栽培を、2050年までに25%まで広げていこうという目標が掲げられています。さらに、化学農薬の使用量(リスク換算)を50%、化学肥料の使用量を30%ダウンさせることを目指しています。今、世界で最も農薬を使っている国は、日本なんですね。残留農薬も世界一です。それを知らない人は意外と多いようですが、いかに農薬を減らし、食の安全を守っていくか、農業者だけでなく消費者1人ひとりがきちんと考えてなければなりません。

SDGsと食育を有機的につなげ、時代の動きと歩みを合せながら「丸の内シェフズクラブ」の活動をこれからも続けていけたらと思っています。


服部先生のご挨拶の後には、丸の内シェフズクラブのメンバーへマイクを回し、ご自身の近況やこれからのビジョン、後進の育成や環境問題、料理に臨むスタンスや原動力にまつわるお話しなど、お一人ずつ皆さんにご発言をいただきました。

神戸北野ホテル・山口浩シェフの基調講演「サステナブル・シーフード」

最後にご登壇されたのは、神戸北野ホテルの総支配人・総料理長を務める山口浩さん。“海の砂漠化”に強い危機感を抱いた山口さんが勢力的に取り組んでいる「サステナブル・シーフード」の活動についての基調講演を行っていただきました。

●山口 浩さんの基調講演「サステナブル・シーフード」
私は「サステナブル・シーフード」に取り組んでいます。
今、世界的に海洋資源は“砂漠化”していると言われていまして、数多くの生物の絶滅が危惧されている状態です。日本では、2018年に70年ぶりに漁業法が改正され、規制が強化されるなどの大きな動きもありましたが、周辺の海域ではどんどん資源が減っています。

SDGsの17の目標を見れば、14の「海の豊かさを守ろう」が海洋資源の保全をテーマにしたものになっていますが、飲食・宿泊業界に身を置く人間としては“持続可能な食材”を使うことが大切なのだと思います。

しかし、日本では「SDGs」や「サステナビリティ」において問題があります。どんな問題だと思いますか? それは「エコ」と似たようなものだと思われていることや「一過性の流行のきれいごと」と認識されていることがあります。

「SDGs」は、世界中の誰にでも関係のあるものです。行政、大学をはじめ、すべての企業にも関わりがあります。

たとえば、今、金融業界では「ESG」が重視されていて、環境への取り組みや社会的な配慮があり、健全な企業運営ができていなければ銀行が融資しないことがあります。SDGsにまつわる活動をしているかどうか、どのくらいのレベルでSDGsに取り組んでいるか、そういったことが企業の評価につながる時代なのです。

一方で、“名ばかりのSDGs”、つまり取り組んでいるフリをする「SDGsウォッシュ」の企業も非常に多くあります。とりあえずホームページやパンフレットにSDGsのアイコンを載せておいたらいいのでは、という軽い気持ちでやっているのかもしれませんが、もし見つかれば厳しい罰則があります。取引先や消費者からの信頼も低下し、企業として致命的になることだってありますよね。特に、日本は海外よりもウォッシュの企業が多いと言われています。

だから、私は「SDGs」「サステナブル」といったカタカナやアルファベットの単語にはダマされないように気をつけています。それらのキーワードを掲げているだけで、一見は健全で正しい活動をしているように感じますが、ウォッシュの場合もありますし、策略的に使われている場合もあるからです。

私は「サステナブル・シーフード」の活動をする上で、昨年、査読付きの論文を作りました。
世界62カ国、約580のホテルとレストランが加盟している「ルレ・エ・シャトー」の副会長を務めるオリヴィエ・ローランジェ、脳科学に精通した文化産業科学者の石山徹さんと一緒に、科学的な検証結果をもとに作成した論文です。誰に何を問われてもきちんと対応できるよう、科学的な裏付けを持って活動することが大切なのです。

この論文をこれから世界で発表していきたいと考えています。今年10月にはイタリアのFAO(国際連合食糧農業機関)で、11月にはユネスコで発表する予定です。

論文を発表する際には、明石の漁港にあるシステムと共に紹介していきます。鯛で有名な明石浦には、昔から活け締めなどの技術があり、魚の価値を下げることなく流通させる非常に優れたシステムがあるのです。
私の地元・神戸は、都市のすぐお隣に海と山が密接に存在し、まるで日本を俯瞰してみた時の縮図のような街なので、まず兵庫県内の資源を使って成功事例を作ってから、ゆくゆくは日本中で取り組んでいきたいと思っています。さらに、やがてアジア各地へ活動を広げられたら嬉しいですね。

日本の食文化にとって、海の資源は欠かせません。また、料理人として、海の砂漠化は見逃すことができない問題です。今、「サステナブル・シーフード」に取り組むことは、これから日本の食文化を守っていくためにとても重要なことだと考えています。

そして、本日お集まりの東京のトップクラスの料理人の皆さんとも連携をとりながら、日本の食文化、日本の資源を守っていけたらと思いますので、これからもよろしくお願いします。

──日本の食文化への思いが詰まった、山口さんの「サステナブル・シーフード」の基調講演の余韻を残したまま、第1部は終了。第2部は場所を移し、今年5月、大手町ビルの屋上にオープンした農園「The Edible Park OTEMACHI by grow」へ訪れました。

“Farm to Table”ができる都内最大級の農園視察

丸の内シェフズクラブのメンバーが訪れた場所「The Edible Park OTEMACHI by grow」のコンセプトは、「都会にあたらしいコモンズを。みんなで作る、食べられる農園」。誰でも参加できるこの農園は「育てる体験」と「食べる体験」をつなぐ場所で、ここで育てた野菜を丸の内エリアのお店で食べられる、リアルな地産地消を生み出します。

「この農園では、土壌の温度をモニタリングしています。たとえばバジルの場合、土の中の温度が累積で100℃に達すると発芽するんですね。トマトは累積で1,000℃に達すると赤くなります。すべての野菜にそのようなアルゴリズムがあるので、常に温度を測り、アプリを通じて情報を発信しているため、ユーザーさんはお手入れのタイミングがわかるのです」。そう話すのは、The Edible Park OTEMACHI by growを手がける、プランティオ株式会社の芹澤孝悦さん。一般の方の野菜栽培のデータをクラウド上で学習するシステムで江戸伝統野菜を育て、育てれば育てるほど賢くなるAIを搭載したナビゲーションシステムを開発し、野菜の育て方が全くわからない人でもすぐに参加できる仕組みをつくったのだと話します。そんな芹澤さんの案内のもと、農園見学をしました。


種の持続可能性を考え、育てている野菜は固定種・在来種の野菜のみ。中には、江戸東京野菜も育てています。

「ここは、日本では一般的な区画貸しの農園ではなく、海外のやり方に合わせ、1つの農園をみんなで共有するようにしています。その方が他の人とコミュニケーションをとりながら、みんなで野菜を育てている感覚を味わえますよね。海外では、20年ほど前からアーバンファーミング(都市農)が盛んになりました。ニューヨークのブルックリンでは2~3棟に1棟の割合でマンションの上に農園がありますし、パリには昨年8月26日に世界最大の屋上農園ができました。ロンドン市内には、現在3,084所の農園があります。日本では法律で厳しく規制されているため、気軽にアーバンファーミングをできない状況がありますが、私たちは検証を重ね、ようやく法令順守で実現させることができました。今、私たちは3年間で3,000カ所の農園を作ることを目標にしています。3,000を超えると今の農業で生産できる野菜とほぼ同じ収量が上げられるんですね。また、私たちは飲食店から出た生ごみを堆肥にしていますが、輸送コストも下がり、“地産地消”は既存の農業に比べてCO2を削減することもできます」(芹澤さん)

農園から食卓へ「Farm to Table」の拠点となる、都内最大級の農園。今後は、ここで育てられた野菜の持つ物語を「丸の内シェフズクラブ」の皆さんが作る料理を通じて広く伝えていく、そんな新たな循環が生まれていくことになります。ぜひご期待ください。

>>「The Edible Park OTEMACHI by grow」のWEBサイト
https://theediblepark.plantio.com/

未来の自分のために。女性向け健康診断のすすめ

昨年度、好評を得た「クレアージュ東京レディースドッククリニック」と連携した特別健診プログラムを2022年度も11月~12月に4日間限定で実施します。

本年は昨年度よりも1種類増え、年代やライフステージに合わせて選べる2つのプランをご用意しました。

●選べる2つのプラン

これから妊娠・出産を希望する方、女性特有の疾患に不安を感じる方はもちろん、日頃の体調管理の一貫としても、今、この健診を受けることで未来の自分への贈り物になるかもしれません。どうぞ受診をご検討ください。

【プラン】
●将来の妊娠を考える女性のための「プレコンドック」
経腟超音波検査、血液検査(風疹抗体、AMH、クラミジア、甲状腺ホルモン)
●すべての女性へ必要な「YOU健診」
経腟超音波検査、子宮頸部細胞診、乳房超音波、便潜血検査

【費用】
各22,000円(税込)

【実施日程】
11月22日(火)、26日(土)、12月14日(水)、15日(木)

【受付開始】
10月6日(木)~
※予定

【お申込み方法】
以下のWEBサイトより受付

https://www.creage.or.jp/contact/event/
※受付は、10月6日(木)~開始予定

【実施場所】
女性専用健診クリニック「クレアージュ東京 レディースドッククリニック」
医師・スタッフすべて完全女性専用人間ドックを提供。女性に必要な検査を総合的に行うことで、すべての女性が自身の体に起こりうるリスクをこれまでよりも多く・正しく知ることができる健診施設の実現を目指すクリニックです。(YOU 健診推奨クリニック)
千代田区有楽町 1- 7-1 有楽町電気ビル 北館 17 F(JR 有楽町駅徒歩 1 分・日比谷駅直結)
TEL:0120-815-835(9:00~16:00 ※日・月を除く)
https://www.creage.or.jp/

※経腟超音波検査は、生理期間には受診することができませんので、ご予約の際はご注意ください。
※健診価格は、まるのうち保健室開催日程における価格です。


>>プレスリリースはこちら!
https://shokumaru.jp/wp/wp-content/uploads/2022/08/8ae6a3ec33a1cb41dc0d0fd20adff407.pdf

オンラインだから気軽に参加できる!「セミナー」と「保健室」を行います

働く女性の健康支援や女性が働きやすい文化醸成を目指して活動している「まるのうち保健室」。9月5日(月)にオープンするWEBサイト「オンラインまるのうち保健室 supported by famione」では、幅広いテーマを揃えた学びの場「オンラインセミナー」と、働くすべての人に役立つお悩み相談の場「オンライン保健室」の2つのコンテンツを展開いたします。
いずれも参加無料で、女性も男性も、管理職の方も、どなたでも参加できますので、ぜひチェックしてみてください。

>>お申込みはコチラから!
WEBサイト「オンラインまるのうち保健室 supported by famione」
https://wcm.moala.live/pages/maruhoken-famione
*2022年9月~2023年3月までの期間限定サイト

Contents1:心と身体をサポートる‟学びの場”


多様な 20セミナーがご視聴いただけます。
本年度 9 月から開催する8 回の新規セミナーも、順次アーカイブへ追加予定!

ヘルスケアやライフプラン、子供の性教育やストレスコーピング、パートナーシップなど、多様なセミナーを視聴することができます。昨年実施した全20回のアーカイブ動画を公開している他、今年9月より新規セミナーも開催。新規セミナーも開催終了後、順次、アーカイブ動画がサイトにアップされますので、当日参加できなくてもご自身のタイミングでいつでもご覧いただけます。

【2022年9月~の新規セミナー】*開催時間は、各回12:00~12:45

 

Contents2:すべての働く人に寄り添う‟相談の場”


●9月13日(火)~12月22日(木) 各月4日開催(計80枠)
11:00~/11:30~/12:00~/12:30/13:00~(1枠20分)

「最近なんだか寝つきが悪い」「PMS(月経前症候群)による症状。受診の目安は?」「仕事は楽しいけど、体外受精に挑戦したい。両立のポイントは?」「仕事でミスが目立ち、つい自分を責めてしまう…」など、ヘルスケアから対人関係まで、あらゆるお悩みを相談できる「オンライン保健室」。男女問わず、無料でご利用いただけますので、お気軽にお申込みください。

 

>>「オンラインセミナー」&「オンライン保健室」のお申し込みはコチラへ!

https://wcm.moala.live/pages/maruhoken-famione



妊娠を希望する方に向けたパーソナルサポートサービス
不妊症看護認定看護師や臨床心理士などの専門家チームによる、妊活をサポートするためのコンシェルジュサービス。LINEのアカウントを登録すると、届く専門チェックシートに回答するだけで、状況に合わせたアドバイスを受け取ることができます。今回、まるのうち保健室とのコラボにより、妊活という領域に留まらず、働く女性の幅広い悩みに応え、サポートしてまいります。
https://famione.com/


>>プレスリリースはこちら!
https://shokumaru.jp/wp/wp-content/uploads/2022/09/mec220822_wcm_hokenshitsu.pdf

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