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Will Conscious Marunouchi 2019 働く女性応援月間 “ここちよい私”に出会う まるのうち保健室オープンセミナー徹底レポート[前編]

去る2月に行われたWill Conscious Marunouchi 2019 働く女性応援月間のオープニングイベントとして、「“ここちよい私”に出会う まるのうち保健室オープンセミナー」が丸ビルホールで行われました。イベントには、モデルの大屋夏南さんや産婦人科医の栄美玄先生が登場。女性が楽しく、健康的な働き方を叶えるために30日間のチャレンジができる「Conscious Woman Diary」の新習慣メソッドの解説やアドバイスを聞いた第1部と、そのメソッドを日々の暮らしにどんな風に生かすことができるか、働き方のタイプ別診断も挟みながら、ゲストと一緒に「美しく楽しく生きる秘訣」について考えたトークセッションの第2部から構成。
本レポートでは、それぞれに前編と後編に分けてお伝えします!

第1部「働く女性のための新習慣メソッドの発表」

【登壇者の皆さん】

三菱地所株式会社 Will Conscious Marunouchiプロデューサー 井上友美さん
一般社団法人ラブテリ代表理事(まるのうち保健室監修) 細川モモさん
丸の内の森レディースクリニック 院長 宋美玄先生
江崎グリコ株式会社 健康・新規事業マーケティング部部長 木村幸生さん


-これまでの経緯、始めた理由は 。

井上友美さん:2014年からスタートしたWill Conscious Marunouchiは、女性の社会進出や活躍を応援していくプロジェクトです。生の声や現状を知るために、就業環境や100項目近い食の現状などのアンケートや、体脂肪、BMI値、血液検査・ヘモグロビン、骨密度、などの計測、カウンセリングを行う、「まるのうち保健室」を4年間実施してきました。これには実に約3,000名の方々にご参加いただいて参りました。そこで出てきた数字が「1,479」。この数字、なんの数字だかわかりますか? これは1,000名の働く女性の1日の平均総摂取カロリーです。これは、戦後の女性の1日の総摂取カロリーの記録のうち最も低く、また先進国ではない国の女性の一日の総摂取カロリーよりも低く、糖尿病の食事制限以下にあたり、女性たちが栄養失調状態だということがわかったのです。とてもショックでした。私たち働く女性がキャリアを優先するべきなのか、身体のことを優先するべきなのか、立ち止まり知ることができる環境がこれまでどこにもなかったのです。これらの現状を受けて、街としてより女性の健康サポートに寄り添えるように、レストラン、運動施設やクリニックなどインフラ作りと共に連携しながらバックアップしていく体制を整えております。これまでの知見をぎゅっと詰め込んだ新習慣メソッドは「Conscious Woman Diary(コンシャスウーマンダイアリ―)」として誕生しました。
1ヶ月(6週間)取り組んでもらいますが、決してパーフェクトにできなくても、1日に少しでも自分の声を聞くきっかけになるような機会になればと思っています。


-「新習慣メソッド」最終章。この3年間でわかったこと。

細川モモさん:この5年間、働く女性の健康メソッドの開発を進めて来ました。日本の女性は現代において20~30代の女性の70%は職についています。妊娠と出産を経ても、定年まで勤め上げていく女性が増えているんですね。数万人単位で働く女性が増えて来たこの5年間。管理職の方々に調査をしてみると、男性が、管理職に就いて失ったものは「時間」と答えているのに対して、女性は「健康と食事」と答えています。ズバリ、健康と仕事のバランスが課題なのです。ふと気が付いた時には、健康に自信がなくなっている、というのが女性の実態というわけです。5年前に立ちあげた「まるのうち保健室」で集めたデータをもとに、働いている女性の実態調査を行いました。2015年に発表した「働き女子1,000名白書」は100を超える媒体にも取り上げられました。
それらの集計結果を見ていくと、我が国は、世界最短の睡眠時間。運動量は低く、栄養を失っています。仕事に邁進すればするほど、不定愁訴を訴える人が増加。ベストパフォーマンスが果たせてない人も増加。(7割の力しか発揮してないという問いが80%を超えました)。この先キャリアアップもして、100年人生を楽しく過ごしていかねばいけないなか、どうしたら良いのでしょう? そこで、三菱地所が丸の内のエリア企業に働きかけをして、1ヶ月間朝食を食べてもらうというプロジェクトを実施しました。すると、痩せ女性の理想的な体重増加、健康意識向上が見られたのです。誕生した健康手帳「Conscious Woman Diary」では、私たちが辿り着いた大切な行動指針の5つを盛り込みました。それは、「朝ごはんを食べましょう」。乱れがちな体内時計をリセットするために「朝ごはんにはタンパク質を食べましょう」。ヨーグルトや、ビターチョコレートなど、少しでも「栄養の摂れるおやつを食べましょう」。また、階段を使ったり、一駅でも歩こう、ロコモティヴシンドロームにならないように「活動量をあげよう」。睡眠の質を上げるために「カフェインを300mg以下に抑えよう」。と謳っています。睡眠に関しては、6時間未満になると、翌日に疲れが残ってしまい、仕事の生産性が下がってしまうのです。なりたい自分になるためのキャリアプランや人生の計画を書き出した上で、毎日取り組んでいき、書き込んでいくと自分だけの手帳が出来上がっていく仕組みになっています。ページの隅に書かせていただいたミニコラムを読んでいただければ、健康リテラシーも上がっていきます! これに取り組むことで、1ヶ月後、睡眠の質が変わリ、便秘解消、午前中の生産性アップ、肌が綺麗になった。という声を聞いています。また、1ヶ月続いた人は3ヶ月も続けられる人の確率が9割と、継続はその後の継続を呼び込むこともわかっています。また食物繊維をたくさん摂っている人は、睡眠の質が高いという数値が出ていることから、江崎グリコさんと組んで、栄養補助ドリンク「アーモンド効果」を1ヶ月間飲んでもらい、座学にも参加してもらうという試みも実施しました。するとこの結果、睡眠に不満のあった方のうち7割が、改善したと回答する結果を得られたのです。測って、学んで、自分を知って、自分の人生を見つめ直してみる機会になればとても嬉しいなと思います。


-大切なのは、自分に向き合ってみること。

宋美玄先生:働く女性の中でとっても多いのが、生理不順のお悩みです。もちろん生理痛、生理前の不調の悩みもとても多い。睡眠をしっかり取り、ちゃんとした栄養を摂る事は、生理にとっても大事なんです。昔の女性は栄養状態も悪く、初潮が来るのも遅かったし、生理が来た後は、何度も出産をしていたので生涯にくる生理が50回くらいしかなかった時代もありました。その頃に比べて現代では、出産していない女性の生理の回数はおよそ9倍(450回)だと言われています。また、日本医療政策機構の2016年の調査では女性の不調による生産性の損失は、約5兆円と言われており、さらに医療費がかかってくるという、国としてももはや見過ごすことのできない社会問題の側面もあります。まずはこの手帳をつけながら、しっかりとご飯を食べてもらいたいです。痩せている女性が多すぎますからね。体脂肪というのは女性ホルモンを出しますから、脂肪を見たら財産だと思って欲しいくらいです。生理を記録して、生理前後の自分の体調を観察し、どんなタイミングが自分にとって不調になるかなど管理していくといいですね。まずは知ることから見えてくる自分の傾向に目を向けてみてください。もちろん、婦人科でお手伝いすることもできます。


-からだは、食べたものでできている。

木村幸生さん:江崎グリコが関心を持って参加している理由は、社会の問題に企業が果たすべき責任があるのではないか、と思ったからです。実は、江崎グリコは創業当時、薬屋さんでした。大正時代に薬屋さんとしてグリコーゲンという成分を見つけ、人々が広く摂取できるように“お菓子”にしたのがはじまりです。おやつを介して栄養をしっかり摂取できるようにと、今と同じ考え方だったんですね。そして、細川モモさんと一緒に協業させてもらったのが「アーモンド効果」です。働く女性が、忙しい日々の中でも簡単にアーモンドを摂れるように噛まずに摂取できるドリンクです。2018年の春、大きくリニューアルしました。パッケージが少し、ごちゃごちゃしていたんですね(笑)。丸の内で働く女性が、机の上においておけるように素敵なデザインに改良しました。また、アーモンドのリッチな味と、ポリフェノールを余すことなく摂取できるように、アーモンドの皮ごと入れる“凍結粉砕アーモンド”を採用しました。健康の新しい習慣ができ、かつ続けられること。そして食品に興味を持ってもらえるよう、私たちも努力を続けていきたいと思っています。からだは、食べているものでできているのですから、毎日食べるものがとても大切ということを念頭に置いていただきたいと思います。


登壇者のみなさんから、この4年間を振り返るお話を聞くことができました。どれもすぐに日常で実践できる身になるお話ばかり。まだまだ続く第2部の様子は、>>後編へ続きます。

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