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【Conscious Woman】荻野みどり #1 仕事観「豊かな食を未来へつなぐ」

育児での悩みから企業し、安全な食を発信

「今やっている会社は、3つ。最初に始めたのは、お菓子屋さんとしてスタートした『ブラウンシュガーファースト』です。私自身、娘を母乳で育てていたのですが、そんな時、娘に湿疹ができて…。子どもに安全な食を提供したいとの思いが始めたきっかけです。安全な素材で手作りしたお菓子を販売する中で、バターやマーガリン以外の油脂の選択肢として出合ったのがココナッツオイルでした」。当時、欧米の健康志向の高い消費者の間では、すでに注目されていたココナッツオイル。様々な商品の原料として加工できる上、広くそのヘルスベネフィットの高さと美味しさを伝えたいと、荻野さんはすぐに輸入販売に着手しました。しかし、納得できる品質のココナッツオイルを見つけるには一筋縄では行きません。なんと東南アジア各地で10数カ所のココナッツオイル工場を自らの足で巡り、商品の質だけでなく衛生管理や製造工程、労働環境を確認。紆余曲折ありようやく豊かな有機ココナッツの胚乳を新鮮で衛生的な環境と高い技術で製造できる工場にタイで出逢いました。


ブラウンシュガー1stの商品はかわいらしいデザインも特徴

「今は、有機エキストラバージンココナッツオイルのほかに、有機アガベシロップ、有機アップルソース、オーガニックでナチュラルなお菓子など“わが子に食べさせたいか?を基準に食材を厳選する”という視点を大切に作った食品を扱っています。また、その食に作り手の想いやストーリーがあることも大事にしています」。

人生最初の食事である母乳をもっと知りたい

テクノロジーの進化により、自然とのつながりを失った食べ物ばかりが流通する未来に向かっている…!徹底的に合理化された食品が当たり前になる未来に、荻野さんは危機感を感じていると言います。「もしかしたら『これだけを食べていれば良い』という食品が当たり前にあったり、家にキッチンがなかったりという時代が来るかもしれません。しかし、それだけではカラダは維持できでも、人の心は満たされないと思う。食べる幸せは、その食べ物の背景のつながりにあると考えています」。

そんな、豊かな食の原体験として荻野さんが目をつけたのが“母乳”です。「人が初めて口にする食は母乳です。赤ちゃんは野生の力で、本能的に乳首に吸い付き、母親は愛情ホルモン、オキシトシンで幸福感を感じる。食は愛を伝える営み。ここにこだわりたいと思いました」。実際、母乳には研究する余地が多く、また、悩みを持つ母親が多いのが実情。そこで2年前「Bonyu.lab(ボニュウラボ)」では、母乳の研究に着手しました。まだまだ開発途上ですが、母乳の栄養を分析しつつ、母体や赤ちゃんのライフログを集積し、その相関を明らかにする試みを進めています。「母乳という人生最初の食を通し、“美味しいって幸せ”と感じる感受性を育てていきたいですね。実は、私も母乳に関する悩みを持っていたひとり。妊娠中に母乳育児をしたいと思っていても、産後母乳が出なかったり少なかったりすることで自分を責めてしまう母親はたくさんいます。娘が母親になる将来、研究が進むことで、そんな悩みが無くなり、母乳育児したいとおもったお母さんがストレスなく楽しく授乳できる世の中になったらいいなと思っています」。

妊娠、出産や母乳と向き合うことで、自分の食や子どもの食と向き合うこともできると荻野さんは考えています。次世代の食の未来を守りながら、自分たちも豊かな食を得る。そんな好循環を目指し、今一度、自分の食を見つめることが大切なのかもしれません。


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【Conscious Woman】荻野みどり #2 大切な習慣「睡眠の質を上げるため」
https://shokumaru.jp/cs-02-02/

 

Profile
荻野みどり(おぎの・みどり)
1982年生まれ、福岡県出身。2011年に第一子を出産した4カ月後、お菓子ブランド「ブラウンシュガーファースト」を立ち上げた。その後、ココナッツオイルに出合い、2013年に法人化。輸入と卸しをスタートする。2018年に「株式会社Bonyu.lab」を創業し、2019年4月には「株式会社BROWN SUGAR 1ST.al」よりプレミアムオーガニッククラフトジンの販売を開始。

ブラウンシュガーファースト
https://bs1stonline.com/

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