東京・丸の内から女性の働きやすい環境実現に向けて企業コミュニティが発足!

「まるのうち保健室」では、2022年度活動テーマを 「女性の働きやすい環境実現に向けた文化醸成づくり」とし、丸の内エリア企業との共創プログラムの実施に向け、さまざまなプログラムを企画中です。7月6日(水)に開催された「産学医連携 働く女性ウェルネスワーキンググループ」はそのプログラムの1つ。「まるのうち保健室」がプラットホームとなり、企業と企業、企業とアカデミアをつなげ、女性の健康と働きやすい環境実現に向けて議論を重ねていく場である本プログラム、その開催当日の様子をご紹介いたします。

「働く女性のために企業としてできること」をみんなで考えていく

女性の働きやすい環境実現のためには、当事者である女性たちが行動するだけでは限界があります。そこで「まるのうち保健室」では、当事者である女性個人の行動に加え、社会、コミュニティ(企業、アカデミア)に向けてもアプローチを行い、女性の働きやすい環境づくりに向け活動を推進しています。昨年も「まるのうち保健室」プログラムにご参加いただいた企業様を中心とし、創り上げるプログラムが「産学医連携 働く女性ウェルネスワーキンググループ」です。

トライアル開催となった7月6日(水)、会場に集まったのは全12社総勢23名。
中には、社員の健康をサポートする企画人事部に所属している方、これから女性がより働きやすくなる制度を構築していこうと考えている企業の方などがいらっしゃいました。

業種も社内事情も異なる皆さまが集まり、スタートしたのはグループディスカッションです。
女性の健康や働きやすい環境づくりに対し、それぞれの取り組みや課題感を共有、意見交換を行いました。

議論の中心となったのは「リテラシーの向上」「情報の周知」

「企業として女性の健康や働きやすい環境へ取り組む上では、直面する課題も多く、社内のアイデアだけでは前に進みにくいところもある」。そんなふうに話す方も多い中で、他社の取り組みや課題を知り、新たな視点と出会う機会を提供するのが「産学医連携 働く女性ウェルネスワーキンググループ」です。

参加企業の皆さまによるグループディスカッションは、2つのテーブルに分かれて行われました。

ディスカッションが進むうちに、いずれのテーブルでも話の中心になったのは同じ2つの課題。「健康意識の低い人に対し、リテラシーの向上にどう取り組んだらいいか」と「必要としている人にきちんと届けたいのに、情報の周知が難しい」というもので、多くの方が大きな課題として挙げていました。

他に、各社から共有された取り組みや課題には、以下のようなものがありました。

●「会社の規模により、人事担当者も直接面談するなど、1人1人とのコミュニケーションをとりやすい状況にあります。個別対応できることは利点だと思いますが、一方で、制度づくりの面では遅れています。20代、30代が8割を占める若い会社のため、今はまだ女性の課題もあまり顕在化されていませんが、今後のことを考えると制度設計が重要になってきます」

●「最近はリモートワークが中心で、8割、9割が出社しないスタイルになりました。そのため、会社として女性社員へ向けてどう取り組んだらいいのか、できることが限られてしまいました。今後はオンライン診療など、オンライン上でできる施策を検討している最中です。また、ダイバーシティの観点を大切にしている会社のため、女性だけにフォーカスを当てた企画を打ち出すことにもネガティブな意見が出やすいことも。しかし、女性がより活躍できる会社になれるよう、試行錯誤しながら進めています」

●「全社員のうち約半数が女性社員で、20代から60代までの幅広い年齢の方がいます。健康課題はそれぞれの年代に応じて異なるため、すべての年代に向けた取り組みが必要です。そのため年間を通じて計画的に、継続的に行っていくチームが発足しました」

●「さまざまな部署から男性を含む有志が集まり、女性社員の健康に関する取り組みを行っています。しかし、イベント等の参加率は伸び悩み、いくら発信しても上手く受け取ってもらえないという現状があります。なぜ参加してもらえないのかと焦ったりもしましたが、少しでも気に留めてもらえるよう意識しながら、前向きに取り組んでいこうとチームの中で話し合っています」

●「昨年、育児休暇から復帰した女性社員が、今までとは働き方が変わることに対して、誰かと悩みを共有できる場がほしいと人事部に提案しました。現在では6名の社員がメンバーとなり、座談会やセミナーなど、年間を通じて様々な企画を行っています。課題意識を持つ当事者たちの取り組みを、会社がサポートするという形で運営していきたいと思っています」

ファシリテーターを務めた神奈川県立保健福祉大学の黒河昭雄先生、岡本真澄先生からは、「“女性”とひとくくりにして考えがちだが、たとえば管理職の方は悩みを打ち明けにくい場合があるなど、個別のコミュニケーションがとれる環境づくりも大切である」、「人事部などの会社組織からではなく、直属の上司から参加を呼びかけるようにしたら上手くいった事例がある」などのコメントもありました。
また、黒河先生からは「1つのテーマに向かい、企業が本音を語り、共創型で社会課題に取り組むことには非常に意義があり、ありそうでない貴重な機会である」というお言葉も。

「まるのうち保健室」では、このように企業プラットフォームを生かした活動を継続的に行っていくことで、女性の働きやすい環境実現を目指していきます。

産学医連携のもと作成した「働く女性ウェルネス白書2022」の振り返り

グループディスカッションが始まる直前には、神奈川県立保健福祉大学の吉田穂波教授がご登壇。吉田先生が「働く女性ウェルネス白書2022」の振り返りを行い、‟女性の健康課題”や‟就労環境”などの実態を認識した上で、企業の皆さまとの対話がスタートしました。

「働く女性ウェルネス白書 2022」は、2022年3月8日の「国際女性デー」に発表されました。神奈川県立保健福祉大学とクレアージュ東京 レディースドッククリニックの協力のもと、主に丸の内エリアで働く女性300名を対象に「まるのうち保健室オリジナル健診プログラム」を実施。キャリアやライフイベントに関する価値観・就労環境等のアンケート調査と健康診断を行い、結果・分析をまとめたものです。

「このような取り組みは、全国を見渡してみても他にはなく、私たちは医師、看護師、保健師を養成する立場として、働く女性たちに寄り添ったこのプロジェクトの意義は非常に大きいと感じています」と吉田先生が話す通り、独自性の高い試みとなった「働く女性ウェルネス白書2022」は発表された時に多くのメディアに取り上げられ、広く注目されました。

そして、この白書を作成するにあたり、ご参画いただいた企業の皆さまは「産学医連携 働く女性ウェルネスワーキンググループ」にも参加してくださいました。
「働く女性ウェルネス白書2022」の貴重なデータの上に、今回の「産学医連携 働く女性ウェルネスワーキンググループ」で議論が加わり、さらに次の展開へ。この先も「まるのうち保健室」では、女性の働きやすい環境実現に向けて、企業との共創プログラムをさまざま用意していますので、どうぞご期待ください。

<参考>「働く女性ウェルネス白書 2022」の主なトピックス
●月経痛・PMS(月経前症候群)を感じている女性は、70%以上。
●経膣超音波検査で4人に1人が所見あり。所見があった人の30%は婦人科受診の経験がなかった。
●ピルの服用率は15%で、全国平均の約5倍の人数。若い世代を中心に普及している。
●時短・フレックス制度により、婦人科疾患リスクは軽減する。
●30代以上の人に、将来の妊娠しやすい体づくりへの関心度の高まりが見られた。中には「卵子凍結を検討したい」という声も。

働く女性ウェルネス白書2022の詳細はこちらへ
https://shokumaru.jp/hokenshitsu_2022/


「産学医連携 働く女性ウェルネスワーキンググループ」開催データ
【開催日】2022年7月6日(水)
【会場】3×3 Lab Future(大手門タワー・ENEOSビル1階)
【参加企業】アンファー株式会社、ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社、株式会社クリーク・アンド・リバー社、株式会社サンシャインシティ、株式会社ディー・エヌ・エー、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、東京海上日動火災保険株式会社、野村証券健康保険組合、株式会社丸の内ホテル、三菱地所株式会社、三菱地所プロパティマネジメント株式会社、株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ ※50音順

【共催】三菱地所株式会社、株式会社ファムメディコ
【協力】神奈川県立保健福祉大学、株式会社ファミワン

※本ワーキンググループは、まるのうち保健室のプログラムにご参画いただいた企業様を中心に構成しております。