前半は平林さんのお話を伺っていきます。平林さんはデザイン業界ではとても知られた方なのですが、一般的な公の場にあまり登場なさることは少ない方という印象です。今回は珍しいご参加になりました。遠山さんと平林さんの最初の出会いは数年前に銀座で行われたADC賞の発表の帰りに銀座ストックで飲んだことがきっかけだそう。平林さんのお仕事のひとつに、雑誌の「GINZA」のアートディレクションなどがあります。編集長が変わった際に、平林さんが就任され、現在は雑誌の売り上げがあがるほどの、すばらしい影響力なのです。
物へのこだわりが尋常でないという平林さん。例えば今かけている眼鏡も5〜6個同じ物を持っていらっしゃいます。ようやく見つけたものだったので、廃盤になったことを知って日本中の同じ眼鏡を買い占めたというのです。ひとつの眼鏡を2年間使い続けたところであと10~12年は使えるけれど、その先はどうしようかと考え中だとか。作っていらっしゃるデザイナーの小竹長兵衛さんがご存命なので、もしかしたらオリジナルの眼鏡が生まれる日がくるかもしれません。また、使い慣れた黄色の蛍光ペンも、軸の部分のロゴの入り方に、デザイン変更がされたのをみて慌てて変更前の現行のものを買いに走ったといいます。洋服や靴などは予備のものを数点購入しておかないと、新しいものは下ろせないほどのこだわりぶり。逆に物のデザインというのは、割と短期間で改変されていくことにも気づかされます。
遠山さんが以前お邪魔した平林さんのご自宅は、内装も徹底的にこだわっていらっしゃるそう。NYの駅で施行工事中だった白いタイルに一目惚れしてしまい、積んであった段ボールの名前から製造元を探し当て、なんとスリランカから取り寄せてしまったほど。他にもご自宅の電化製品などは、日本語表記のもので気に入るものがなく、外国人向けに作られた英語表記のものを使うなど、こだわるだけではなく、アイディアと知恵を使って生活していらっしゃるのです。
武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科にて、グラフィックの世界を目指して活動を始められます。在学中、新聞社の賞に応募した際に資生堂の課題で賞を受賞、その御縁で資生堂に就職されました。資生堂では、新人社員はみな「資生堂書体」という独自のフォントを手書き練習するという課題があったのですが、当時平林さんの上司は「ひとつ描いたらそれを壁に貼って見ていればいい。せっかく銀座にいるんだから映画を観たり、買い物に行ったりしなさい」という懐の深い人で、その言葉通りさまざまな街に息づくエッセンスを吸収する時代を送られました。その後、若い女性向けのコスメラインのアートディレクションを手がける仕事を任されます。大きな会社である資生堂では、パッケージ、広告、店舗デザインなどあらゆる分業化が進んでおりましたが、本来の「アートディレクター」は一気通貫で商品が生まれるところから、売り場までみるべきだと意思を掲げて、すべての段階に関わり仕事をしました。
その後、イギリスの別の会社で働いた後に独立し、現在のご自分のデザイン会社を立ち上げられました。現在アートディレクションしている雑誌「GINZA」は、その無機質なデザインセンスから男性の読者が増えたといいます。GINZAの進行にあたっては、編集部との約束に「夜12時以降は対応しません、土日も対応しません、電話にも一切でません」と条件を出されました。それは、12時にはすべてのスタッフが仕事を終えて帰宅すること、デザイン事務所によく見られる不規則でメリハリのない仕事環境になるのを防ぐための選択とのこと。食事は日曜日に3種類のスープを大量につくって、パンと果物でランチをとるため、打ち合わせ以外は外出もしない徹底ぶり。遠山さんも「ストイックですね〜」とうなり声。この先、デザインしてみたいものは?という問いに平林さんは「国連のアートディレクターと、エアライン丸ごと、博物館のディレクションです」ときっぱり。しっかりとビジョンがあり、それが現実味を帯びているのも、平林さんならでは。いつか実現してしまうのだろうな、と思わせてくれる力強さでした。
そんな平林さんから今回出されたお弁当のテーマは「イギリス的なもの」。イギリスに暮らしていた平林さんの中に今でも残っている当時の生活の香り。今回遠山さんが用意したのが「テディベア弁当」。イギリスと言えば「テディベア」ということでお米を使った立体的なテディベアを制作。頭には味噌と、お腹にはレバーペーストが入ったお握り弁当です。しかし、重力には逆らえず若干愛嬌のある形に・・・それもまた味ということでしょうか。
そして平林さんのお弁当は、当時イギリスで仕事をしていた頃、毎日持参していたサンドウィッチのお弁当をイメージしたもの。サンドウィッチはいつも同じお店で購入しラップに値段が書かれていたのをさりげなく再現しました。また、今回ちょうど出張帰りだったので、昨日手に入れたオーガニックスーパーマーケット「ホールフーズ」のジュースのペットボトルに、再びオレンジジュースを詰めて。ミニパックのソルト&ヴィネガーのチップスと昨晩の残りの野菜なども一緒に。これがロンドンの定番のランチですが、彼らは絶対にこのままでは食べないと言います。必ず事務所に食器が置いてあり、きちんと皿に移し、カトラリーを使って食べるのだそう。そうすることによって、恐らく味わいが異なるはずと、平林さんは言います。準備してくださった食器類もとても素敵なセンスでした。
生徒さんのプレゼンテーションは今回も、2分の持ち時間で展開されました。心なしか赤い服装、ギンガムチェックのストールやスカートを身につけた方が多かった気がします。今回の全員投票で選ばれた作品は以下の通り。
“印象的だったお弁当”は大谷尚史さんの「箱庭弁当」でした。大ぶりのガラスのジャーの中に、イギリスと言えば連想する田園のガーデニングをイメージしたサラダが。黒米とココアのご飯を土に見立て、エディブルフラワー、フェンネル、ラディッシュ、人参などをサラダ仕立てにして植えられ、バターチキンカレーと共にいただくもの。また、”おいしそうだったお弁当”と、今回のテーマである”イギリス的なお弁当”の二つのタイトルを見事獲得したのが下田知世さんの「ローストビーフのサンドウィッチ弁当」でした。イギリスの南東部の港町で領主だったモンタギュー伯爵が片手で食事をしながらゲームを楽しめるようにと作らせた2枚のパンに挟まれた牛肉のスライス、これがサンドウィッチの出生の始まりとされているのです。これにちなんで、今回はベーシックなローストビーフをパンで挟んだお弁当を作りました。おいしそうな出で立ちに一同「おお〜」と声があがりました。
お正月は、お餅やおせち、お酒などに加え、ごろごろしていることも多く太りやすい季節です。KDDIの調査によると、正月太りを経験した女性は7割を超えていて、平均増加体重は2kgだそうです。この時期に蓄えてしまった脂肪はできるだけ早く元に戻したいものですね。年末年始に増えてしまった分を1月中にリセットするため、無理なく体重を落としましょう。
1日の消費エネルギーの内訳は、動かなくても消費する”基礎代謝量”が半分以上を占めます。その他、食べたものを消化・吸収するためのエネルギーとして使われる”食事誘発性体熱産生”、さらに”運動”と”運動以外の身体活動”におおよそ分けられます。
基礎代謝の消費量は骨格筋、肝臓、脳が半分以上を占めますが、この基礎代謝量を増やすことがダイエットの第一歩です。食べないダイエットは、脂肪と一緒に筋肉も落ちてしまうため、基礎代謝量が下がってしまいリバウンドしやすい身体になってしまいます。筋肉をつけて基礎代謝量を上げることにより、脂肪を燃焼しやすくメリハリのある引き締まったリバウンドしにくい身体を手に入れましょう。とはいえ、まだまだ寒いこの季節に外での運動を始めるのはおっくうという人も少なくないでしょう。そこで、今回は自宅でできる簡単な運動法をお伝えします。
基礎代謝量を上げるために効率的で簡単な運動のひとつがスクワット運動です。下半身には全身の筋肉の約7割が集中しているといわれていて、大臀筋や大腿四頭筋、ハムストリングスといった大物の筋肉があります。身体の中でも消費エネルギーが多い部分ですので、ここを鍛えると基礎代謝が一気にアップします。下半身が引き締まり、ヒップアップ効果も抜群ですので、ボディメイクにも最適です。
1)両足を肩幅ぐらいに開いて立ちます。
2)背中をまっすぐに伸ばして、顔、おへそ、つま先、ひざは、まっすぐ前を向いた状態にします。
3)両腕は頭の後ろに組む、または胸の前で交差させるなど、自分が動きやすい姿勢をとります。
4)鼻から息を吸いながら、1から8までカウントしつつゆっくりと腰を落とし、8で太ももと床が平行になるようにします。ひざが内側を向かないように注意し、つま先より出ないようにします。かかとは浮かないように床にしっかりとつけてください。横から見たときに、お尻が後ろに突き出たような姿勢になります。
5)息を吐きながら、元の姿勢に戻ります。元の姿勢に戻すときは、1拍で戻すぐらいの速さで、スッと腰を伸ばします。
ポイントは、腰を落とすときに『1、2……7、8』とカウントしながらゆっくりと動くことです。これは筋肉の少ない人が筋肉量を増やすために行う運動で、ゆっくりと腰を落とすことで普段は鍛えていない筋肉に働きかけていきます。回数の目安は、限界プラスあと1回。 『もうきついな』と感じたところからあと1回だけ頑張ると、筋肉が反応してくれるようになります。慣れて来たら、また回数を増やしてみてください。女性は、スクワットをしても足が太くなる心配はないでしょう。むしろ引き締まって細く見えるようになります。ぜひ続けてみてください。
基礎代謝を上げたら次は脂肪燃焼です。これには有酸素運動が必要です。できれば30分以上の運動がよいのですが、難しい場合は短時間でも構いません。ジョギングでもウォーキングでもいいでしょう。大切なのは続けることです。有酸素運動を行う場合は、その前に筋トレをするとさらに効果的です。筋トレは成長ホルモンを分泌させるので、脂肪燃焼を助けます。スクワットしてからのウォーキング!無理なく楽しみながら出来る範囲でいいので、ぜひ始めてみてください。
ニートと言っても、社会問題になっているNEETとは違います。
NEATとは、Non-Exercise-Activity-thermogenesisの略語で、ウォーキングやスポーツではなく、運動以外の身体活動によるエネルギー消費量のことを指します。買い物や通勤時の歩行、掃除洗濯などの家事、仕事中の活動や座っているときや立っているときの姿勢保持、貧乏ゆすりなども当てはまります。実は一般の方では、運動よりもこの運動以外の活動NEATで消費するエネルギーの方が多いのです。このNEAT、これまでの研究で多い人では1日で最大 2000kcal(!)程度にまで及ぶとも考えられています。
消費エネルギーの多くをNEATが占めることから、肥満との関係に注目が集まっています。 これまでの研究で、肥満者と非肥満者の消費エネルギー量や生活行動を調べたところ、肥満者は非肥満者よりも座っている時間が長く、立っている時間が短かったと 報告されています。もちろん座っているよりも立っているほうが消費エネルギー量は高くなります。この実験での1日の肥満者と非肥満者のNEATの差は おおよそ350kcalになったとのことです。350kcalとはいちごのショートケーキ約1個分に相当するエネルギーです。1週間では2450kcal そう考えると大きな差ですね。運動ができない方でも、歩ける距離であれば車を使わない、こまめに家の掃除をする、電車では立つ、駅でエスカレーターではなく階段を使うといった行動は、まさにNEATを増やす行動です!自分のライフスタイルに合わせてNEATを増やしてダイエット!これなら出来そうですね。
・旨酒・料理 酢重ダイニング(新丸ビル5F)
ダイエットで意識したいのは大皿料理よりも色々なものを少しずつ食べられるおばんざいスタイル。
栄養がバランス良く摂れるだけでなく、小鉢から先に食べて炭水化物に最後に箸をつける「食べる順番」を意識することで食後の血糖値の急上昇を防ぐことができます。