おいしい料理を作りたい、おいしい食事で食べる人を幸せにしたい。
その思いはシェフだけでなく、日々キッチンに立つ”あなた”にもあるはず。これまで「大人の食育」をモットーに食べることを通じて、楽しく発見のあるランチプロジェクトを発信してきた「丸の内シェフズクラブ」は、今回初めて日本最大のレシピサイト「クックパッド」とコラボレートします。
レシピサイト「クックパッド」で”レシピエール”と呼ばれる人気レシピ作者4人と中華、和食、フレンチ、イタリアンのスターシェフが並んでキッチンに立ち、互いにアイデアを出しあって簡単で作りやすく、さらにおいしい究極のレシピが完成しました。
手に入れやすい素材と身近な調味料を使った誰にも愛される、つい作りたくなるバラエティ豊かな4品をランチタイムに提供します。今回のコラボレーションは、「クックパッド」のプレミアム会員100万人突破を記念しての特別期間限定出店となります。このレシピはもちろん「クックパッド」に掲載されます。
「手間を省いて短時間で美味しいものを!」と願うレシピエールのレシピに注がれたプロの視点、コツとこだわり。食べて美味しい、作って楽しいオリジナル料理でこの夏を乗り切りましょう。
Date: | 2013年 8月22日(木)~ 9月4日(水) 11:30~14:00 (ランチタイムのみ) ※このイベントは終了いたしました。 |
Place: | 丸の内カフェease(東京都千代田区丸の内2-4-1 丸ビル1F) |
Price: | 1,000円(税込)※ウェルカムスープ&デザート&ドリンク付 |
ふんわりジューシー、サラダ感覚でおしゃれに楽しむハンバーグです。マンゴー、トマト、紫玉ねぎを使ったカラフルでフレッシュなソースは酸味のパンチが効いています。オクラやヤングコーンなどの夏野菜、香りのよいハーブサラダが山盛り。夏の疲れも吹っ飛ぶ充実のメインディッシュです。
鴨田 猛氏<Sens & Saveurs(丸ビル35F) 料理長>
ソースは “ルガイユ” (クレオール料理の一種で地中海料理等に使われるソース)をアレンジしました。キューイなどご家庭に有る身近な食材でも代用できます。
<プロフィール>
箱根のオーベルジュ、神戸のホテル勤務などを経てフランス、ベルギーに渡り、3年間フランス料理の修行を重ねる。2003年「ひらまつ」入社、サンス・エ・サヴールのスーシェフを経 て2012年料理長に就任。現在に至る。
moritoarucさん
オリジナルのレシピよりもシェフに作って頂いたソースをかけることで、より華やかで夏らしいレシピが出来上がりました。沢山の方々に召し上がって頂けると嬉しいです。
<プロフィール>
フードコーディネーター兼インテリアコーディネーター。『キャベツ1個の和風ロールキャベツ』が、2012年のはなまる×クックパッド「我が家のごちそう料理選手権」優秀賞受賞。
moritoarucさんのレシピはこちら
しっとり炒めた青ネギ&わけぎ&パクチー、下味をつけた塩豚、シャキシャキ夏野菜にソースの役を果たすとろとろ温玉、そしてさわやかな大葉と胡麻。レイヤーになった具がそれぞれいい役を演じるボリューム満点の中華風どんぶり。軽い酸味と唐辛子が食欲を刺激します。
脇屋友詞氏 <Wakiya一笑美茶樓(赤坂)オーナーシェフ>
ネギとワケギとパクチーの味が先にご飯にしみ込んで、のり弁の”おかか”のような役割を果たしています。かぼちゃなどウリ科の野菜は体の余分な熱を取ってくれる、夏にはうれしい野菜です。
<プロフィール>
Wakiya一笑美茶樓をはじめ四店舗のオーナーシェフを務め、上海料理の技を軸とした洗練された料理で日本の中国料理界を牽引する。2010年、厚生労働省による卓越した技能者(現代の名工)を受章。
カヌレ314さん
中華らしいものを家にある材料と調味料で作ろうと思って考えたレシピです。脇屋さんの塩豚は、作り方も簡単で、いろんな料理に活用できそうですね。
<プロフィール>
一般家庭にある手に入りやすい調味料で作れるレシピを考えるのが得意。代表レシピは『鶏手羽元のグリル タンドリーチキン風』。漬けて焼くだけ、という人気納得のレシピ。
カヌレ314さんのレシピはこちら
トマトの甘み、オリーブペーストの塩味をふわりとまとめるリコッタチーズが、生パスタのもっちりとした食感によく合います。オイル系でもクリームソース系でもない、軽やかなパスタです。食感にアクセントを加えるのは、なすの皮のフライ。さらにフレッシュバジルのグリーンも加わって、赤、白、緑のイタリアンカラーが目にも麗しい、元気で優雅な夏の午後を彩る一皿です。
ステファノ・ダル・モーロ氏<アンティカ オステリア デル ポンテ(丸ビル36F)総料理長>
味の強いオリーブペーストは薬味のようにちょっとずつパスタに混ぜながら食べてみて下さい。なすの皮をさっと揚げてトッピング、フレッシュバジルものせて、イタリアらしい夏向きのパスタの完成です。
<プロフィール>
ベネチアサミットで料理を作ったイタリアンシェフの巨匠エットーレ・アルツェッタ氏の下で修行後、パリのリストランテ・カルパッチョの総料理長アンジェロ・パラクッキー氏に師事。三ツ星に輝く数々の名店で経験を積み、クラシックかつモダンなイタリアンの世界を築き現在に至る。
santababyさん
基本的な味を変えずに考えて頂けたことに感激しました!さらに、茄子の皮の素揚げを飾るという素敵な演出もさすがだと思いました♪大変光栄な機会を頂け、本当に感謝しています。
<プロフィール>
お洒落なおつまみから節約・手抜きの一品まで、幅広いジャンルの人気レシピの作者。『簡単チキンナゲット♪~鶏胸肉で~』は1,000人以上が「つくれぽ」した殿堂入りレシピ。
santababyさんのレシピはこちら
醤油麹につけて揚げた鶏肉とさくさくの野菜の天ぷらは、人参の冷たい「あん」にディップしながら、もしくは上からかけてご飯と一緒にいただきます。後からピリッとくるのは「あん」の中の隠し味発酵辛味調味料の「かんずり」です。イメージは夏に楽しむ新感覚の中華丼。お好きなスタイルでお楽しみください。
笹岡 隆次氏 <恵比寿 笹岡(新丸ビル5F)主人>
なすは皮をむいて食感を柔らかく、鶏は低温から揚げて、衣をしっかりさせています。「すり流し」のイメージで彩りのよいおろし人参の冷たいあんを添えました。
<プロフィール>
赤坂の料亭 長谷川で料理の世界に入る。あえて一人前になるまで10年かかるといわれる和食の世界に飛び込んだ。赤坂「料亭 川崎」出身の吉原綾二氏を師匠に腕を磨く。吉原氏の師、吉田義雄氏が北大路魯山人の孫弟子だったことから、吉原、笹岡と続く魯山人の直系弟子に当たる。一楽、菱沼を経て1997年に笹岡をオープンさせる。
ががりんさん
いろんなジャンルの料理にチャレンジしていますが、特に発酵食品が大好きで、醤油麹も自家製です。笹岡さんの出汁の効かせ方、とても勉強になりました。
<プロフィール>
得意料理は発酵食品を使った料理、自家製の調味料レシピも。塩麹・醤油麹のレシピだけで100品以上ものレシピを投稿。醤油麹を使った人気レシピは『醤油麹で甘辛チーズの豆腐ステーキ』など。
ががりんさんのレシピはこちら
細川 モモ 氏 プロフィール
栄養学を中心に7年間米国の大学に通い、医療専門家によるチーム「Luvtelli 東京&NewYork」を東京とニューヨークに設立。2011~2013 ミス•ユニバース•ジャパン オフィシャルトレーナーとして株式会社タニタと世界一の美女の卵の育成にあたった指導内容をまとめた『タニタとつくる美人の習慣』(講談社)が7万部を超えるベストセラーに。クックパッドの専門家厳選レシピ『美容・ダイエット』コーナーでは、細川モモさんが率いるROSH監修の「低カロリーバランスひと皿」を公開中!
メニュー提供の初日となる8月22日(木)、29日(木)には、先着100名様に「クックパッド」のプレミアム会員100万人突破記念のオリジナル鍋敷きをプレゼントします。
夏休みに、丸の内シェフズクラブのレストランにて、ウェルカムキッズを開催しました。平日のランチタイムは丸の内で働くサラリーマンが商談などに訪れることも多く「時間帯によっては、お子さま連れの入店をお断りしているんです」という名店が、ウェルカムキッズのメニューを提供してくれた。
銀座寿司幸本店丸ビル店・店長の寺田義明さんは、「カウンターで寿司を握ったり、魚をさばいたり姿を見てもらうのも食育の一環。魚の切り身しか見たことがない子供たちも増えているので、寿司を食べるだけじゃなく、いろんな勉強になりそうと思い、今回は特別にキッズ用の握りを用意しました」と語る。
東京駅を一望できる丸ビル35階にある「銀座寿司幸本店」。美しく磨かれた檜のカウンターの中では、旬の魚を瞬時に裁き、サッと握る、料理人たちの姿が。「夏はヒラメやタイなどが旬ですね。白身の魚は癖がないので、こどもたちも人気」という。普段はスーツ姿のサラリーマンで埋め尽くす店内には、ちょっと緊張した面持ちでお寿司を頬張る子供たちの姿も。「普段も、少しランチタイムから時間をずらして来て貰えれば、子供も大歓迎。新鮮な魚を食べることで、日本の味を覚えて貰いたいですね」とも。
新丸ビル5階の「恵比寿 笹岡」でも「伝統的な日本料理を食べてもらいたい」と子供たちも食べやすい「鶏つくね丼」や「お刺身定食」でお出迎え。
中でも一番人気だった「鶏つくね丼」のつくねは、お豆腐をつなぎに使ってヘルシーに。半熟の卵がのった丼ものは、育ちざかりの子供たちの筋肉、血液、骨、各臓器を作るもととなる、動物性たんぱく質が豊富だ。さらに、ひじきや切干大根、お漬物の小鉢とお味噌汁が御膳にのり、日本食の豊かな栄養バランスを実現。少し夏バテぎみの腸内環境も整えてくれる食事を食べることで「美味しいものを頂く=体にいいこと」を実感してもらえたはず。
食育はいい食材や料理をこどもたちに与えるだけでなく、ときには名店の雰囲気を肌で感じ、本物の美味しさを舌で味わうことも大切。「恵比寿 笹岡」でも「いつでもお子さんと一緒にどうぞ!」(店長 笹岡裕太さん)とのことだから、機会を見つけて、幼い頃からの味覚体験も大切にしたいですね。
「味覚を鍛えることで脳を刺激して、見る、聞く、嗅ぐ、触る、味わうといった五感、感性を磨くことができるんですね。」
8月6日(火)、夏休み真っ最中の小学生たちが集まったのは、東京・丸の内にある「ミクニ マルノウチ」で行われた「フレンチ三國シェフの味覚の授業」。15組の親子が真剣な表情で三國シェフの話に耳を傾けていました。
「加工食品もいいけれど、たまには自然界のもの、本物の味を味わってほしい」と語る三國シェフ。実は、この”味覚の授業”、1985年にフランスの三ツ星レストランのシェフたちが始めた授業がモチーフ。食文化の乱れが社会問題になっているフランスでは、現在、国家プロジェクトとして、街のあちこちで食育授業が行われているのだとか。フランスと同じく、手軽に購入できる加工食品が増え、子供たちの食習慣の乱れが危惧されている日本では、三國シェフが初めて”味覚の授業”を開催。今こそ食の大切さ、とくに子供の成長期における味覚を刺激することの重要性を広めていきたいと語っています。
「みんなの心、気持ちはどこにあるのでしょうか?」と子供たちに問いかける三國シェフ。
「頭で考えるから頭!」と、即答する子供たちに頬笑みかけ、頭、脳が成長する過程を分かりやすく説明してくれます。
「脳には、前の脳と後ろ脳があるのね。前の脳は、なんと8歳、小学3年生くらいで完成されるんです。ここまでに、みんなはお母さんの味を覚えます。そして、一生、記憶しているんですね。そして、後ろの脳は12歳(6年生)くらいで完成されちゃう。大人になるんですね。」
「舌の上には味蕾(みらい)というのがあります。舌の上にざらざらしているヤツですね。ざらざらの中には、穴が空いていて、穴から味が吸い込まれて、ほっぺの裏の神経を通って、脳を刺激しているんです。」
しかも、味蕾は自然界からとれた天然の味しか吸い込まず、加工された味が来るとキュッと穴を閉じてしまうとも。
「自然界の天然の味はどれも薄味です。子供はみんな濃い、刺激のある味を欲しますが、天然じゃないものは、お腹いっぱいになるけれども、吸収されずに排出されてしまうんです。」
では、自然界にある天然の味とはどういうものなんでしょう?
三國シェフは子供たちに「ここにある甘味、酸味、塩味、苦味ともうひとつ、日本人ならではの味って分かる人?」と問いかけます。答えは「うま味」。
「うま味は日本発の味覚でね、今は世界中の人たちも知っている味。日本料理の出汁に含まれる成分ですね。昆布に含まれるグルタミン酸、かつおぶしに含まれるイノシン酸という成分がその正体です。」
どうやら、この「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」の五味をしっかりと舌に記憶させることが”味覚の授業”で大事なことのよう。その後は、自然界からとれた、この五味を味わうテストをスタート。「甘味」の砂糖から、お酢、塩、カカオ、そしてだし汁を順番に味わい、味覚を刺激し、脳もトレーニングです。
そして、後半は、キッズお楽しみの「五味のスイーツ」の時間。「甘味」は紫芋のタルト。「酸味」はハスカップのゼリー、「塩味」は黒ごまキャラメルの牛皮包み、「苦味」はフランス菓子の王道、チョコとコーヒーを使ったオペラ。そして「うま味」は発酵食品であるチーズや、野菜、ベーコンの入ったケーキ。
目を輝かせ、ひとつひとつのケーキに使われている食材はなにか? ひと口、ひと口、味わって食べている様子は、なんとも微笑ましい。同伴していたお母さん方も、子供たちと一緒に「本物の味」を再確認していました。
「味覚を鍛える五感が開花すると、子どもたちは良く見ることができます。人の気持ちにも気がつくし、優しい子供に育ちます。この時期にしかできないことを、どうか自宅に帰っても続けてみてください」と、最後に、三國シェフから、日本の未来を拓く子供たちへの熱いエールが送られました。
味覚は自然と形成されるものではなく、子どもの頃から育んでいくものだということを知っている人は少ないように感じます。ラブテリ 東京&NYが都内某区の小学校5•6年生を対象に行った食事調査の結果では、日本食の旨味食材である昆布を中心とする海藻の摂取量が1日5グラムに満たなかった子どもたちは男の子で38.1%、女の子で53.1%でした。海藻は旨味に加え、ミネラルと食物繊維を豊富に含んでいるため便秘解消にもおススメの食材です。伝統的な日本食材の需要が冷え込み、ケチャップやマヨネーズなどの需要が高まり続ける中、世界遺産登録を目指す日本食を文化にもつ日本人として「味覚教育」を今一度考えてみましょう。
前半は桑村綾さんの話を伺っていきます。1964年に丹後の料理旅館「和久傳」に嫁いだ桑村さんは、娘さんから「太陽みたいな女性」と呼ばれる事を、「近づいたら火傷する」という意味なんですけどね、と笑うエネルギッシュな方です。業績不振に陥った旅館を立て直すため、スタッフと一丸となって奮闘し、現在京都、東京、名古屋、大阪に展開する「和久傳」を築きあげてきました。その秘訣はご自分を自ら奮い立たせ、窮地に追い込まれたときほど発想やアイディアを思いつく、と前向きな姿勢にあるのかもしれません。5年前の2008年には、もともとの創業の地であった京丹後にある<和久傳の森>の中に、山椒やあずき、桑など材料から商品までを生産する食品工房を作るなど、意義のある挑戦を続けていらっしゃいます。
そんな桑村さんがテーマに出されたのが”白ワインに合うお弁当”。現在のお弁当の需要は様々に多様化していて、「和久傳」も日夜新たな提案に心血を注いでいる。特に、ワインやシャンパンに合う料理、新旧が織り交ざったモダンでクラッシックな提案が求められていると語られます。「後々アクセサリー入れにしていただけますでしょ?」と仰る拡げたお弁当箱は、透明なアクリルのボックス。中の色鮮やかなお弁当が輝いています。会場からは「おお~」っとため息が漏れます。
お弁当の中身は、丹後地方のお野菜を中心にしたもので1段目はスナップえんどう、万願寺とうがらし、おくら、ズッキーニなど季節の野菜に、車エビを薄く味付けしたもの。トッピングに瑞々しい酢ゼリーをかけて艶を出します。2段目は茄子の揚げびたし、玉葱を炊いたもの、すずきの油煮など。3段目はバターナッツ、毛蟹、湯葉の味噌漬けなどで、4段目は鱧のちらし寿司です。
一方ホストである遠山正道さんのお弁当は、ゲストの桑村綾さんに合わせて「雅と野趣」をお弁当で表現されていました。茶色い袋に無造作に入れられた、一見すると普通の貝殻は中に、スモークした蛤を炊き込んだご飯が詰められたお弁当でした。可愛らしい貝がいくつもころんと入っていたのは「白ワイン片手に愉しんで欲しい」という粋な心配りがあっての事。さりげない和風弁当に桑村さんもとても嬉しそうでした。
生徒さんのお弁当の講評は、持ち時間1人あたり1分という短い時間の中で行われます。予め考え抜いてきたそれぞれのコンセプトをお弁当を広げながら発表していきます。緊張感が漂う中、ひとつひとつ丁寧に作られたお弁当に都度歓声があがります。
いつものお弁当、とっておきの食材、記憶を辿った母親の味、器や布に思い入れのあるもの、などバリエーション豊かなお弁当が集まりました。
最後に参加者全員の投票で票が集まったのが”印象的だったお弁当”は野菜のブーケとバジルのポテトサラダを長いバゲットに詰め込んだ東條恵美さんの「パンとサラダとポテトのお弁当」、”おいしそうだったお弁当”は大きな鯛の手毬寿司が入った宝本龍吾さんの「京都の夏男弁当」、そして今回のテーマである”白ワインに合うお弁当”はきめ細かな配慮と彩りの美しさ、片手でつまめるディップ形式のお弁当を提案されたコニシマリさんの「大人がゆっくり語らいながら食べるお弁当」の3つでした。
桑村綾さんからは、どのお弁当も甲乙つけがたく大変感動しました、と感激の声が漏れました。夏の涼を呼ぶ、涼しいお弁当が一同に介した今回、最後の一時間試食タイムには冷たいお菓子「れんこん菓子西湖」と「和久傳特製の桑茶」も振る舞われ、愉しいひと時が過ぎていきました。
照りつける太陽とは対極にキーンと冷えた室内。寒暖の差や猛暑というストレスで自律神経が乱れがちなこの季節。夏に入ってから「どうにも胃腸の調子が…」という人も少なくないのではないでしょうか。
養命酒製造株式会社が行った20代〜50代のビジネスパーソン1,000名を対象にした調査によると「夏は心身の疲れを感じる」と回答した人はなんと9割(89.0%)にも昇り、4人に3人は夏に疲労感を抱えているという結果が出ています。とくに胃腸の調子が良くないと回答している人は男女ともに半数以上に昇ります。
なかでも夏場の胃腸のコンディションに関しては「胃バテ(胃の不調•食欲不振)」が男性で64.2%、女性で74.2%にもなり「腸バテ(腸の不調•下痢•便秘)」は男性で58.2%、女性で67.8%と、多くのビジネスパーソンが夏場は胃腸の不安を抱えながら働いていることがわかっています。夏バテのひとつに「胃腸障害」があり、以下のような症状が挙げられます。
他の季節と同じように食事をしていても胃腸障害を抱えると栄養吸収には大きなダメージが生じます。胃と深い関係にあるビタミンといえばビタミンB12。ビジネスパーソンの記憶力を支える大切なビタミンです。(胃がん患者は胃の切除後ビタミンB12欠乏症により悪性貧血や記憶障害を発症するリスクが高いため、ビタミンB12の投与を行います。)
ビタミンB12は動物性たんぱく質に含まれるビタミンであり、消化吸収には胃酸(塩酸)が必要不可欠です。よって胃炎などの症状にかかってしまうとビタミンB12の吸収率は大幅に低下します。
ビタミンB12は蓄積ができるビタミンですので、急に欠乏症状が生じるわけではありませんが、慢性的なストレスを自覚している方は貧血症状や記憶力の減退には注意が必要です。
暑くなると誰もが体力を消耗し、運動へのモチベーションが低下するもの。普段なら使う階段も散歩も億劫になり、クーラーの効いた室内で過ごす人も多いのではないでしょうか。照りつける太陽を前に「一夏くらい…」と思ってしまいそうですが、ギブス固定状態や宇宙空間などの筋肉を使わない環境にいると人は1日約1%ずつ筋力が低下していくことがわかっています。胃や腸も筋肉運動によって動いていることを忘れてはいけません。汗をかくほど激しい運動は必要ありませんが、オフィスでは簡単なストレッチや階段の上り下りは意識できるとよいでしょう。
ただでさえ胃腸に不安を感じやすいこの季節ですから、暴飲暴食、アルコール、刺激物(辛いもの)、タバコなどの過剰摂取は控え、いつにも増して胃腸を労りましょう。胃腸を労るといえば「キャベジン」が有名ですが、キャベジンとはビタミンUのことを意味します。キャベツから見つかった栄養素で、傷ついた胃腸の粘膜を修復する作用があることが注目されています。キャベツには他にも胃の修復を助ける作用のあるリゾファチジル酸(LPA)を作り出す働きがあるため「食べる胃腸薬」と呼ばれています。ただし、これらの有効成分は熱に弱いため、キャベツは生で食べましょう。(繊維の消化が悪いため、食べ過ぎは厳禁です。)
次号ではより詳細な「胃腸の健康を高める食事」をお届けします。
炭火焼肉トラジ Chun Ha Chu Dong
妻家房 丸の内オアゾ店
サムゲタンは韓国の宮廷料理で、疲れた胃を癒す食べ物とされています。鶏肉やなつめは胃の機能を高める働きがあり、食欲が低下したときにもおススメの一品です。