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「食育丸の内」とは、三菱地所の「都市と食に関する問題」に取り組むプロジェクトの一環です。「食」に関する様々な活動を通じて、生産者、消費者、レストランが共に手を携え、人々が一層、心身共に健康になれる社会づくりを目指し活動していきます。

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Chef's Club

丸の内エリアを中心に活躍されている、日本を代表する和食・フレンチ、イタリアン、アジアン、4ジャンルのシェフ26名によって構成される「丸の内シェフズクラブ」。ただ、調理するではなく、食育を合言葉に、実際に生産地に足を運んだり、子どもたちへの食育授業など様々な提案、イベント発信などを行っています。

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Contents

マルシェに行こう
イートアカデミー
旬のシェフズランチ
子どもの食育ウェルカムキッズ
シェフの履歴書
服部幸應の食育のツボ
私を育てた『あの時、あの味』
元気になるニッポンの味めぐり
ラブテリ東京&NYヘルスリテラシー向上委員会
Will Conscious Marunouchi
質の良い睡眠の作り方〜食事編〜

 前回は、睡眠に関する基礎知識や、現代人の睡眠についてお伝えし、よりよい睡眠を得る為に必要な環境整備についてお伝えしました。今回は、睡眠と関連する食事および栄養面について一緒に見ていきましょう。

睡眠ホルモンと上手につき合おう

 私達の睡眠は、メラトニンという"睡眠ホルモン"によって左右されています。このメラトニンは、朝目覚めてから14〜16時間程経過すると、脳の松果体という部分から分泌され、睡眠に働きかけることが知られています。そのため、このメラトニンが適切なタイミングでに適量分泌されないと睡眠におけるストレスが増えてしまいます。
 睡眠によるストレスを軽減させるには、朝太陽の光を浴び、体内時計をリセットさせることが不可欠ですが、それ以外にも食事面で大切なポイントがあります。1つ目は、決まった時間に朝食をたべるということです。太陽の光を浴びることに加えて、朝食を決まった時間に食べる事でも体内時計がリセットされ、体内時計を正常に刻んでくれます。

2つ目は、メラトニンを作る元となる栄養素を食事から補う事です。メラトニンは睡眠ホルモンというお話を先にしましたが、メラトニンの材料になるのは、セロトニンというホルモンです。また、さらに遡って、セロトニンの材料となるのがトリプトファンという必須アミノ酸(たんぱく質)です。必須が頭につく栄養は体内では合成できないという意味です。

 つまり、質の良い睡眠を得る為には、トリプトファンが豊富に含まれるたんぱく質を、日頃から補う必要があるのです。
 もし、あなたが最近睡眠にストレスを抱えていたり、不眠傾向にある場合は、1日500〜600mgのトリプトファンをとると良いでしょう。目安となる食品は下の図を参考にして普段の食生活に取入れるようにしてみて下さい。

朝起きられないのは元気ホルモンの不足? 

 最近では、様々なストレスに晒されて心も身体も疲れやすくなる環境が増えてきています。このような環境下で、眠れない経験を持つ方や日常的に朝起きられない方がいるとしたら、もしかすると長期間に渡って副腎に疲労が蓄積されたことが原因の1つかもしれません。副腎は、内分泌器の1つで、左右の腎臓の上部にあり、重要なホルモンの分泌を司っています。最近では、副腎疲労症候群といって不眠や慢性疲労、耐糖能異常などの様々な不調の原因となるケースが増えています。この中で、不眠と関係が深いの事柄の1つに、副腎から分泌されるコルチゾール、別名「元気ホルモン」の不具合があります。私たちは眠っている間に何も食べなくとも、朝起きて動き出すことができます。これは明け方副腎からコルチゾールが分泌されることによって血糖値が上昇するためです。コルチゾールは一般的に、朝の5時位から分泌され始め、午前8時位に分泌のピークを迎えます。その後、夕方になるにつれ分泌量が低下し、夜間には最低レベルを迎えます。

 つまり、私達の活動レベルは、コルチゾールの分泌が深く関わっているといえるわけです。ところが、副腎に疲労が蓄積すると、コルチゾールの分泌が適切なタイミングに行われず、活動レベルが低下から起きられなくなったり、夜に活動レベルが上がり眠れなることがあります。そのため、このような事態を脱する為に可能な限りストレスを軽減することや、副腎をサポートする食材を補給することが"眠れない""起きれない"を断つ近道となります。睡眠は、健康のバロメター。まずは出来ることから睡眠の環境づくりを始めましょう。

参考:タニタ運営【カラダカルテ】HP <副腎をサポートする栄養素>

睡眠不足は肥満の温床?

 前のセクションで、睡眠と生活習慣病について触れましたが、実は体重管理にも睡眠の恩恵が欠かせないということはご存知でしょうか。もし、睡眠時間を削って、長い間起きていた方が体重が増えにくいと思っている方がいるとしたら、それは誤りです。健康な成人男性を1,024名を対象にした睡眠時間と食欲に関するホルモンの関連を調べた報告から、睡眠時間が短くなると食欲を抑制してくれるホルモンであるレプチンの分泌が低下し、逆に食欲増進ホルモンであるグレリンの分泌が増えることが分かっています。

 つまり、睡眠が不足すると、お腹が空きやすく、お腹いっぱいになりにくい状態を作りやすくしてしまうのです。これは、体重管理をしている人にとってはとても不利な状況を作るといえます。食事を適切なカロリーにコントロールし、栄養バランスを整えることは、体重管理に欠かせないポイントですが、合わせて睡眠時間を確保することで体重管理を後押ししてくれるということを覚えておきましょう。

睡眠を助ける栄養素は1つではありません

 質の良い睡眠を作り上げる為にトリプトファンが含まれるたんぱく質が必要だということを、先のセクションで触れました。ただし、たんぱく質さえ意識していれば、ストレスのない睡眠を得られるかといえば、そんなに単純な話ではありません。では、他にどのような栄養素を意識すれば良いかというと、1つはビタミンB6とナイアシンです。これらは、トリプトファンからセロトニン、メラトニンを作る際に必要になるビタミンとして知られています。ビタミンB6とナイアシンは同じ食品から取れることが多く、まぐろやかつお、鶏肉等に多く含まれています。普段パスタ等でお食事を済ませがちな方や、ベジタリアンの方に不足しがちなビタミンです。  また、合わせてマグネシウムも睡眠には欠かせない栄養素です。マグネシウムは、過敏になった神経の興奮を沈静化させ、精神的な緊張やイライラを和らげる作用があるため、質の良い睡眠を作り上げるサポーターといえます。セロトニン、メラトニンの材料としても必須のミネラルです。現代人に不足しやすいミネラルであり、大豆、貝類、海草類等に含まれる為、和食から補いやすい傾向にあります。睡眠の質が低下していると感じたときは、納豆•まぐろの切り身•卵•オクラ•焼き海苔(ミネラルたっぷり)を混ぜてご飯にかけるだけのネバネバ丼などいかがでしょうか。

成長ホルモンの恩恵を受ける食事のタイミング

 "食事は睡眠の3時間前までに"や"22時から2時までの間は睡眠のゴールデンタイム"このような言葉を1度は耳にされた方も多いのではないでしょうか。これらは、私達が寝ている間に分泌されるホルモンを適切に整えることから言われていることの1つです。というのも、私達の身体は寝ている間に成長ホルモンを分泌しています。この成長ホルモンには、子供の成長を促す「成長促進作用」と健やかな身体を維持する「代謝調整作用」があります。成人になれば前者としての作用は不要ですが、後者は成人になってからも必要なのは言うまでもありません。特に、成長ホルモンには、脂肪の分解を助けたり、コレステロール値を減らす作用がある他、筋肉を合成してくれる作用があります。ただし、この成長ホルモンを適切に分泌させるには、血糖値が下がった状態という条件が必要だということが分かってきました。私達は食事をすると血糖値が上昇しますが、食後血糖値が下がってくるには2〜3時間かかるのが一般的です。そのため、睡眠時に成長ホルモンの恩恵を受ける為には、就寝時間から逆算して3時間を目安に食事を済ませておくことが好ましいといえます。仕事の関係で毎日は出来なくとも、お休みの日等出来る所から初めてみて下さい。

参考:日本イーライリリー社HP

おすすめレシピ

焼鶏 親子どんぶり
時間がなくとも栄養は摂りたい!そんな時に一押しなのが親子丼。トリプトファンを含む良質なたんぱく質は睡眠のホルモンの材料となります  

文・鶴田麻里子


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データ出典
・文部科学省:『日本食品標準成分表』 - 国立印刷局(2010年)
執筆者写真

鶴田麻里子
「健康を通して幸せを届ける」をモットーに、学生時代から予防医療のコンサルティングアシストとして企業の健康改善について現場を回り、実績を積む。
 管理栄養士とユーザー双方の視点から、企業に対する健康企画のアドバイザーを中心に活動しつつ、食事の大切さや栄養・機能について講演および雑誌でも発信を行う。また、糖尿病患者を中心に、医療機関での栄養カウンセリングを行い患者の立場に立った食事選びのコツを伝えている。


ラブテリ東京&NYヘルスリテラシー向上委員会

東京とNY在住の医療•食•健康のスペシャリストによる予防医療プロジェクトチーム「Luvtelli(ラブテリ) 東京&NY」が “世界一の美女“ を目指す女性たちのサポートと同時に日本経済を支える丸の内のビジネスパーソンの身体作りを強力にバックアップします。

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