
●「食育丸の内」とは、三菱地所の「都市と食に関する問題」に取り組むプロジェクトの一環です。「食」に関する様々な活動を通じて、生産者、消費者、レストランが共に手を携え、人々が一層、心身共に健康になれる社会づくりを目指し活動していきます。
●丸の内エリアを中心に活躍されている、日本を代表する和食・フレンチ、イタリアン、アジアン、4ジャンルのシェフ26名によって構成される「丸の内シェフズクラブ」。ただ、調理するではなく、食育を合言葉に、実際に生産地に足を運んだり、子どもたちへの食育授業など様々な提案、イベント発信などを行っています。

丸の内にある三菱一号美術館で開催されている「トゥールーズ=ロートレック展 」。19世紀末のパリを舞台に活躍したロートレック。今回の展示では、日本初公開のポスターやリトグラフなどおよそ180展が展示されている。
この開催に合わせて、食育丸の内では、「食」への造詣も深かったロートレックが残したレシピを丸の内シェフズクラブのフレンチのシェフ4名が再現。彼が生きた当時の華やかなパリやモンマルトルの情景を想像させる料理が丸ビル1階の「丸の内カフェ ease 」のランチタイム時に週替りで提供された。本格シェフの創作料理が手軽に楽しめるとあって企画は連日大好評。食材には東京、三重、静岡、宮崎のものが使用され、日本の食材とフレンチの技法。そして、ロートレックという芸術家のエスプリが一皿に見事に表現された。
料理を担当したうちの一人、「レストラン・モナリザ」の河野透シェフが使ったのは宮崎のブランド豚「宮崎ハマユウポーク」。脂の乗った肩肉をじっくりと4時間煮込み、色とりどりの東京野菜で作ったニョッキ、じゃがいものピューレを合わせた自信作が登場した。
「このイベントを聞いた時、パリでの修行時代をすぐに思い出しました。当時、働いていたお店にロートレックのポスターがあったんです。彼は美食家として知られていましたし、私の師匠でもあるジョエル・ロブションの店にも足を運んだと聞いています。私は絵を書くことが好きで、自分でお皿のデザインまでするのですが、今回も美術家であるロートレックに敬意を評して、お皿の上に様々な色の食材が、まるで一枚の美しい絵になるように盛り付けにもこだわりました」
一方、ロートレックが生きた時代のフランスの食をテーマに、本格的なフルコースを提供したのが「mikuni MARUNOUCHI」の三國清三シェフ 。6皿からなるメニューにはそれぞれ、ロートレックの愛したオマール海老や、当時のパリで流行った料理などが盛り込まれた。題して「美食家 ロートレックへのオマージュ」。またここでも、東京江戸野菜 をはじめ、日本の野菜がたくさん使用されている。芸術の秋と食欲の秋が、丸の内を代表するフレンチレストランで贅沢にコラボレーションした企画となった。
また、一連のロートレックと食について、「情熱大陸」にも登場し、食とアートを切り口としたキュレーターとして注目をされている林綾野さん が食育丸の内の企画に協力をしていただいた。林さんは「ロートレックと食」(講談社ARTピース)という著書を出すほどロートレックに惚れ込んだ一人。彼女は今回の食育丸の内の企画についてこのように話している。
「日本では画家としてのロートレックは有名ですが、彼はとっても著名な美食家でもありました。その証拠に、彼のレシピをもとに料理本が出版されたほどなんです。芸術をただ鑑賞するのではなく、彼の生きた時代背景や彼のこだわりを、「食」を通じて楽しむことで、よりいっそう彼の魅力を楽しめるのではないかと思っています」
食欲の秋、そして芸術の秋。食を通じて芸術への造詣を深め、そして日々の生活を充実したものにする。今回の食育丸の内のイベントは、「食」の新たな可能性をまたひとつ広げるイベントとなった。
文・編集部
写真・亀田麗・松木順一
●丸の内シェフズクラブのシェフたちが、日本の「旬」の食材をテーマに創作する特別ランチ。洗練されたシェフの味と共に、皿の向こうの地域、生産者の想いも一緒にいただきます。丸の内で忙しく働く人々のために、早く、安く、おいしい料理を、食材の産地情報を記したランチシートと共に提供します。日本のGDPの23%を稼ぎ出す23万人の街の人々の食生活を応援するプロジェクトです。
●食べておいしい、体がよろこぶ大人の食育を追求してきた丸の内シェフズクラブがプロデュースするシェフズランチ企画第7弾。"はらくっつい"とは宮城の方言で"まんぷく"のこと。中華、イタリアン、フレンチのシェフが自信をもってお届けする「はらくっつい 宮城食堂」のメニューは、どれも「いきなり、んめっ!」(すごくおいしい!)。しっかり食べ比べて東北へ、宮城へ元気を送りましょう。
●相当な美食家として知られ、レシピ本も残しているロートレック。10月13日から丸の内(三菱一号館)で展示される「トゥールーズ・ロートレック展」を機会に、人生を謳歌し、おいしいものを愛し分かち合ったロートレックにオマージュを捧げるため、丸の内シェフズクラブから4人のフレンチのシェフが結集しました。
