About

「食育丸の内」とは、三菱地所の「都市と食に関する問題」に取り組むプロジェクトの一環です。「食」に関する様々な活動を通じて、生産者、消費者、レストランが共に手を携え、人々が一層、心身共に健康になれる社会づくりを目指し活動していきます。

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Chef's Club

丸の内エリアを中心に活躍されている、日本を代表する和食・フレンチ、イタリアン、アジアン、4ジャンルのシェフ26名によって構成される「丸の内シェフズクラブ」。ただ、調理するではなく、食育を合言葉に、実際に生産地に足を運んだり、子どもたちへの食育授業など様々な提案、イベント発信などを行っています。

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Contents

マルシェに行こう
イートアカデミー
旬のシェフズランチ
子どもの食育ウェルカムキッズ
シェフの履歴書
服部幸應の食育のツボ
私を育てた『あの時、あの味』
元気になるニッポンの味めぐり
ラブテリ東京&NYヘルスリテラシー向上委員会
Will Conscious Marunouchi
私を育てた「あの時、あの味」細川モモ

 私が10代の頃、両親が末期がんの宣告を受けました。その時、病気になってから病気を治すのではなく、病気になる前から健康を守る「予防医療」の仕事がしたいと思ったんです。しかし、日本での研究は遅れていたので栄養学で有名な米国の大学に通って勉強することにしました。私が注目したのは「都市と健康」です。日本では未だに〝都会で生活する人は不健康〟〝田舎で生活しないと健康ではない〟など間違った健康観が根強くあります。米国にはロサンゼルスやニューヨークなど「健康模範都市」と呼ばれる都市があることを知り、しかも、都市で暮らす人の健康を守るための法律があるというではありませんか。いったい都市で暮らす人は自分の健康をどう守っているのだろうか?実際に各地に足を運んでフィールド調査を始めると、なぜ米国が「予防医療」の先進国なのかよく分かりました。皮肉な話ではありますが米国には国民保険がありません。つまり、自分の健康は自分で守らないと、いざ病気になってしまってからでは莫大な医療費がかかってしまう現実があるのです。だからこそ前衛的な「予防医療」が発達したんですね。

 例えば、米国ではオバマ大統領が「貧困肥満」の撲滅を掲げるなど大きな社会問題になっています。ニューヨークでは炭酸飲料水に含まれている砂糖分が肥満の原因になるため、安価な炭酸飲料には炭酸水課税(ソーダ税)が検討されています。一方で、ヘルスフードと呼ばれる健康食品がひとつの産業として認知されています。例えば、脳の発達を促す成分が決められた割合で入っているオレンジジュースなどが当たり前にスーパーなどで売られているのです。とにかく健康食品が日本よりも進化していることが米国の特徴ですね。こうした都市ぐるみの取り組みを日本も早く採用すべきだと思っています。

 病気を治す「医者」であれば、ひたすらその病気の原因を追究すればよいのですが、人ひとりを健康にするためには、食事だけでなく睡眠、運動、医療など分野をまたいだ専門家の知識が必要です。そこで「健康」を守る仕事をするためには、当時、米国で流行していた「チーム医療」という考え方が有効だと思いました。その分野における優秀な専門家が集まって、横断的な議論を交わしながら物事の解決を図っていく手法です。こうして2009年に日本とニューヨークに設立されたのが「Luvtelli(ラブテリ) 」という予防医療の専門家チームです。発足当時は、「日本人の体をどうやって健康にするのか」をテーマに、健康に関する日本人のリテラシー能力を向上させる目的で講演会を開催したり、自費出版で書籍(17万部の売り上げ)を作って販売しました。その反響が予想以上に大きく、それらで得た資金を使って有名大学との共同研究などを行い学会で発表するなどの活動を現在は続けています。

 こうした健康に関わる仕事をしていると、健康に関してリテラシーを向上させなければならないと思います。とくに働き盛りの20代、30代には関心をもってほしい。男女によって課題が違いますが、男性の場合、やっぱり成人病の原因となるメタボには気をつけましょう。だからといって、食事制限をしろとはいいません。大切なのは食事をした後、血糖値を下げるために10分でいいので歩くことをお奨めします。食べてすぐデスクに戻るのではなく、食べた後は10分歩いて体を整える。簡単なことですがメタボ予防には十分に効果があります。

 女性の場合は「極端な痩せ」に注意しましょう。都市型の働く20代、30代の女性を調べてみると、肥満に対して痩せが10%も高いというデーターがあります。これは、「食べたら太る」というカロリー敵視の考え方です。女性の中には〝美しくいたい〟〝若くありたい〟という願望から食べないという人が多くいますが、これでは必要な栄養がとれないばかりか筋肉が発達しないので、出産時に産めない体になってしまいます。
 一方で、カロリーさえ気にすれば何でも食べたらいいというのも間違いです。私も仕事で関わっている「タニタ食堂 」は、1食あたり500カロリー(一日1500カロリー)が適切だと言っています。しかし、同じ500カロリーでも、3食ファストフードのハンバーガーであれば必ず太ります。当然のことですね。私は毎日の自分の食事をフェイスブック で公開していますが、食欲に任せてバランスよく何でも食べています。一方で一年に一度は血液検査をして体の隅々まで調べる。健康と向き合うためには、個人のモチベーションが何より大切なのです。

 私の夢は丸の内を、世界で一番健康な都市にすることです。そのためには、人と環境をいっしょに育てることが大切だと思っています。リテラシーだけが先行してしまうと「結局都会では食べるものがない」とあきらめてしまう人を増やす結果になりかねません。かえってそれがフラストレーションを生み、ストレスの原因となってしまったら本末転倒です。「食」に関しては言えば、全てマクロビに変えろとかベジタリアンになれとかそういうことではありません。結論から言えばバランスのよい食事を心がけることが大切だと思います。けれども、個人の思いや行動だけでは健康な街を作ることができません。とくに外食が多い都市型の生活者にとって飲食店の協力が必要不可欠です。例えば、街の飲食店がメタボを意識して太りにくい食材をと使ったメニューをお客様に提供する。コーヒーショップでも、ただコーヒーを出すのではなく、同時に免疫力を向上させるサイドメニューを提案するなど工夫が必要になると思います。予防医療という視点で考えると、丸の内は「人と環境をいっしょに育てることができる」現場だと思います。この分野で、ディベロッパーである三菱地所には可能性があると思っていますし、今回の食育丸の内が関わる「美味しい山梨を創るプロジェクト 」の活動も意義深い活動だと思っています。

文・中原一歩

写真・編集部




細川モモ

・予防医療コンサルタント
・社団法人Luvtelli 東京&NewYork代表理事
・2012 ミス•ユニバース•ジャパン地方大会公式栄養コンサルタント
栄養学を中心に7年間米国の大学に通い、医療専門家によるチーム「Luvtelli 東京&NewYork」を東京とNYに設立。2012 ミス•ユニバース•ジャパン地方大会公式栄養コンサルタントとして(株)タニタと世界一の美女の卵の育成にあたった指導内容をまとめた「タニタとつくる美人の習慣」がベストセラーに。

Luvtelli:http://www.luvtelli.com/


私を育てた『あの時、あの味』

人には忘れられない味があります。故郷のごちそう、母親の手料理、異国の地で出会った初体験の味。そして、行きつけのあの店のとっておきの味。人生という大きな舞台に「食」のシーンは欠かすことができません。ドラマチックな人生を送る、今もっとも輝いている人の味覚の歴史を辿ります。ぜひ、あなたにとってのあの時、あの味を思い出してみてください。

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Archives

2013.01.15

私を育てた『あの時、あの味』6 玉村豊男

長野新幹線上田駅から車で20分ほどのところにある長野県東御市に移住したのは今から22年前、1991年のことです。私はそれまで軽井沢に住んでいたのですが、ある人からこの土地を紹介されて、一目でこの丘からの風景に惚れてしまいました。

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2012.01.12

私を育てた『あの時、あの味』4 林綾野

印象的な食事はいくつかありますが、その中でも印象的なものは、中学2年生の時、旅行先で食べた「さくらんぼの冷製スープ」です。祖母と東北を旅行した際に、おそらくフレンチレストランでいただいたものだと思います。

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